会員の山行 036号

【2004年07月11日/苗場山/木内茂雄調査】

タイム  
7:08三合目駐車場〜7:41四合目(水場)〜8:07五合目〜8:34水場〜8:40:六合目〜9:00七合目〜9:20八合目〜9:26森林限界〜9:30和山温泉への分岐〜9:35樹林帯〜9:50湿原〜9:50苗場神社への分岐〜10:09苗場山頂ヒュッテ〜10:11苗場山頂/山頂ヒュッテ11:35〜和山温泉への分岐12:05〜八合目12:14〜七合目12:31〜六合目12:42〜五合目13:07〜四合目13:24〜13:43三合目駐車場
記 録  
この山は山頂が平らで、池塘が点在していると聞いていたので花も沢山有るだろうと思いやってきた。梅雨時の週間天気予報は目まぐるしく変わり、どうも雨模様だが、又変わるだろうと念じてきた。長野県側の秋山郷から入ったが、何処までも山道が続き人家も少なく流石に秘境と呼ばれるところだ。天保時代の飢饉で絶えた集落も有るとのことで、歴史は古いようだ。
三合目駐車場は広く100台以上収容可能とか。予報通りの雨の中、ばんやむなしと諦めてブナ林を歩き始める。緩やかな尾根筋を進むと、時折檜らしい大木も見つける。花と言えばゴゼンタチバナ、モミジカラマツ、ツルアリドウシが少し咲いているだけで、あとはエンレイソウ、ヤグルマソウ、イワウチワ、カニコウモリ、ネバリノギランが咲き終わり、シモツケソウが蕾、そしてこれからのニガナといったところ。30分も歩くとブナ林から30メ−タ−も越える様なオオシラビソの林の中を進むようになる。
四合目(1470M)には水場有り、それを右に見て更に緩やかな登りを進む。五合目(1580M)の標識には六合目まで25分とある。此処を過ぎた頃、ヤマブキショウマ(トリアシショウマ)、ズダヤクシュ、オオバミゾホオズキが咲いていた。
相変わらずの雨で道は川となっているが、木の輪切りを埋めて整備してあるのでそんなに泥んこにならない。六合目少し手前の左に水場有り、ブリキの樋に赤いコップが置いてあった。水量が少ないので真夏も出ているのだろうかと思う。
六合目標識には標高1750M、七合目まで15分とある。雨は小やみになり、道は次第に傾斜がきつくなる。たまに霧が晴れると今、来た尾根らしい方が見えた。
七合目標識には八合目まで20分とある。更に高度を稼ぎ、八合目に着くと標識に九合目まで40分とある。今まで一合目毎、15分から25分刻みできたので、エエッと思う。
(結果として九合目は見つからず)しかし、此処から間もなく森林限界になり、笹藪になったかと見ている内に6分で平らな草原となり、池塘が点在するところに飛び出した。そして、道は木道を歩くようになり霧の中、ワタスゲが雨に濡れて咲いていた。その他、アカモノ(イワハゼ)、イワイチョウ、オトギリソウ、キンコウカ、ハクサンボウフウが少しずつ咲いている。イワカガミ、チングルマの花は終わり、名の通りのチングルマになっている。その他サラサドウダンらしい木もある。
平らとはいえ、木道は緩やかな登りで意外と疲れる、晴れていれば景色を楽しみ花を見つけながらのピクニック気分なのにと誠に残念だ。数分行くと右より和山温泉からの道が合流してくる。
5分も歩くと低いシラビソにナナカマドとか雑木の混ざった林の中を歩く、木道でなく、岩の連続でデコボコして歩きづらい。この林のなかで一輪だけハクサンシャクナゲを見つけカメラに納める。15分も歩くと又湿原帯に出る。相変わらずの霧で見通し悪い。気温は少し下がっていて、腕をまくっていると寒い感じだ。
その他見つけた花はヒメシャクナゲ(雨で花びらは閉じている)と葉はリンドウだが花びらは二つ(咲き終わった残骸か?)なので名前が分からない。
霧の中、向こうに続く木道を黙々と歩いて行くとやがて、山頂ヒュッテがボンャリ浮かびあがった。そばにはコバイケイソウが何本か咲いている。ヒュッテから低木帯を平らに2分進むと山頂であった。周りが木なので見通しがきかないだろう、近くに見晴台の案内が有ったが、霧なので行かずにもう一つの小屋/遊仙閣を見たが古そうなので山頂ヒュッテに行き1時間以上天気祭りをした。待てど暮らせど相変わらずの霧なので、諦めて元来た道を引き返した。
帰途の収穫はメタカラコウを見つけたことだ、行きと帰りでは矢張り目線が違う様だ。
霧に霞む池糖 オオバミゾホオズキ
キンコウカ ハクサンシャクナゲ
ヒメシャクナゲ? メタカラコウ
ヤマブキショウマ 不明なリンドウ
雨にしぼむモミジカラマツ 地糖の始まりにあった看板
苗場山々頂にて 不明
霧にむせぶヤグルマソウ イワイチョウ