会員の山行 038号

【2004年07月25日/南蔵王/木内茂雄調査】

タイム  
刈田峠/南蔵王登山口6:02〜6:10避難小屋への分岐〜6:35前山〜6:53杉ガ峰〜7:09芝草平〜7:27烏帽子岳への分岐〜7:40屏風岳〜7:55水引入道コ−ス/白石スキ−場への分岐〜8:14南屏風岳(不忘山へ3Km)〜8:44不忘山9:01〜9:42南屏風岳〜10:08屏風岳〜10:30芝草平10:40〜11:02杉ガ峰〜11:16前山〜11:30避難小屋への分岐〜11:46南蔵王登山口
記 録  
上山から蔵王エコ−ラインを登って行き、刈田岳を左に見る頃刈田峠になる。宮城県方向に数分下ると右に南蔵王登山口の標識が有る。近くの狭い駐車場は朝早くても結構の車が止まっていた。周りにはヨツバヒヨドリとヤマハハコが咲いている。
8分下ると左に100m避難小屋の標識あり、道は真っ直ぐ進み、まばらなトド松の林の中を歩き、時々木道になる。チングルマの小さな木とマルバシモツケの木を多く見つけるが花は終わってしまっている。ミネザクラ、這い松、ミネカエデ、ナナカマド、シャクナゲ、ツゲ、等が混ざった低木帯を進むと、秋でもないのにトンボが無数飛んでいる。ゴゼンタチバナは終わり、チゴユリ、マイヅルソウが赤い実を付けている傍らにツルリンドウ、タカネニガナ、シロバナクモマニガナ、オトギリソウ、オヤマリンドウ、キンコウカ、ミヤマシャジン(白も有る)が盛りである。その他、木イチゴらしい木も見つける。
前山、杉ガ峰とピ−クが有るが急な登りではなく、振り返って見ると刈田岳、蔵王山方面が眺められる。杉ガ峰を下って行くと向こうに芝草平の湿原と池塘が見える。そして、花はキンコウカ、ワタスゲ、イワイチョウ、ミヤマトウチソウ、イワショウブ、小さな白い花(葉の周囲が鋸状のもの)しか無く、チングルマ、バイケイソウ、ネバリノギラン、イワカガミは既に終わっている。池塘の奥の方は植物保護のためロ−プが張られている。
屏風岳の登りも急でなく、前方も視界が良くなり、白石方面の家々だろうか遠くに見え、左下には池塘と登山道が見える。それは、少し先で左に分岐して水引入道コ−スと白石スキ−場への道となっていた。この分岐点で初めて不忘山3Kmと表示された。南屏風岳へ向かって行くと不忘山まで良く見える、午後から雷注意報が出ているようだが今の所、晴れている。
南屏風岳の登りもなだらかで、ハイキング気分で登れる。此処から不忘山は目と鼻の先だが、少し下るとガレ場を下るようになり、特に右斜面はお花畑の連続となる。よく目立つのはイブキジャコウソウである、その他、ミヤマシャジン、ウスユキソウ、クルマユリ、ハクサンフウロ、イワオウギ、ハクサンボウフウ、タチギボウシ、オンタデ、イブキトラノオ、ユキバトウヒレン、ミヤマアキノキリンソウ、オヤマボクチ、ミヤマシシウド、終わったコメツツジ、ミヤマキンバイ、ハクサンイチゲ、これからのハクサンオミナエシ等が不忘山頂まで代わる代わる楽しませてくれる。
山頂は岩山であるが花が豊富である。変わったところでは山頂から戻る時に左斜面の砂地と岩に小さな黄色の花がへばりついて群生していた。名前が分からないので取り敢えずヒメイチゴとしておく。(後でイワキンバイと判明)その他何処かで、ミヤマカラマツ、エゾシオガマ、トモエシオガマ、ウメバチソウ、マルバダケブキ、等を見つけた。まずまずのお花畑である。
今回の山行で気がついたのはコ−ス上に水場が無いこと、私は普段水を飲まないし、持って歩かないので、全く気にしないで登山するのだが、今回失敗したのは水代わりのビ−ルを忘れたことだ。往は朝だったので日が当たらなかったが、帰りは真上から照らされ暑さに参り、何とかジュ−スの小ボトルとウイダ−ですました。(完)

イブキジャコウソウ イワオウギ
ウスユキソウ群生 エゾシオガマ
オトギリソウ オヤマボクチ
オンタデ キンコウカ
クルマユリ シラネセンキュウ
イブキトラノオ ツルリンドウ
トモエシオガマ ハクサンフウロ群生
イワキンバイ タチギボウシ
ミヤマシャジン(白) ミヤマシャジン(白)とイブキジャコウソウ
ミヤマシャジン ミヤマトウチソウ
ユキバトウヒレン 杉ガ峰より刈田岳を望む
不忘山々頂にて、後方南屏風岳 オオハクサンサイコ
タカネオミナエシ(チシマキンレイカ) 不明
不明 ミヤマアキノキリンソウ