会員の山行 039号

【2004年08月01日/尾瀬・至仏山/木内茂雄調査】

タイム  
鳩待峠6:00〜6:35山ノ鼻〜7:18森林限界の標識〜8:04見晴台〜8:40高天が原9:17〜9:35至仏山山頂〜10:20小至仏山10:39〜10:57湯ノ小屋温泉への分岐〜11:03オヤマ沢〜11:45鳩待峠
記 録
40年ぶりに鳩待峠に来た、当時の記憶は定かでないがこんな感じだろう。日曜日の早朝だが、全然混雑していない。
山ノ鼻経由で至仏山を一周しながら、花を楽しみに来たが時期が遅かったようであまり収穫が無かったが葉を見ながら想像を交える。
山ノ鼻まで木道左右二本線をなだらかに下って行く、昔は一本線だったのでは?林の中なのであまり花は無い。それでも、間もなく見つけたのはオニユリ?、マルバダケブキ、サワラン、タチギボウシ、ソバナ、カラマツソウ、ヨツバヒヨドリ、カニコウモリ、これに似た形で花が赤味のあるもの、どこかでツルリンドウ等、そして終わったヤグルマソウ、トリアシショウマ、エンレイソウ、等と地味である。
山ノ鼻から左に曲がりほんの暫く湿原になるが、オゼアザミ、ワレモコウ、オトギリソウ、キンコウカ(オゼソウでないようだ)、オゼミズギク(一寸見にはタンポポだ)、そして、こんな所にもモジズリが咲いていたが想像してきた派手さが無い。間もなく、湿原と別れ直ぐに登りになり、暫くは樹林帯を登る。花は見つけられないがそこかしこにもう終わった水芭蕉の大きな葉を眺める。
登山道は石を敷き詰めてきれいに整備されている登りで高度を稼いで行く。やがて、森林限界を過ぎ、最初の展望台になる頃には種々の花が現れる。ミヤマウスユキソウ、シラネニンジン、ミヤマサワアザミ(チョウカイアザミを小ぶりにした形)、クルマユリ、ハクサンシャジン、ヒメシャジン、タチギボウシ(白)、タカネトウチソウ、ウメバチソウ、ミヤマホツツジ、コゴメグサ、タカネニガナ、イワイチョウ、シブツアサツキ、タカネナデシコ、等が咲いているが終わりに近い。そして既に葉だけになったチングルマ、ネバリノギラン、タカネシュロソウ、エチゴキジムシロ、ミヤマキンバイ、コバイケイソウ、イワシモツケ、等が連続してくる。
そして、高天ガ原に着いた頃、雲が時々切れ眼下の尾瀬ヶ原の向こうに燧ヶ岳が雲の上に顔を出したりする。進行方向を見上げるとこの山特有の蛇紋岩が随所に露出した山頂が望める。又この蛇紋岩は泥が付いていて一見滑りにくいようだが、人の歩いた後はツルツルに磨かれた様になっていて滑りやすい。
休憩しながら花を見回すとホソバウスユキソウ、タカネシオガマ、ミヤマウイキョウ、イブキジャコウソウ、タカネナデシコ、が目立つ。それから、木道の下に小さくツメクサみたいな花が咲いていた。図鑑で調べたがメアカンフスマに似ているのでシブツフスマとしておく。
此処から20分ほどで至仏山山頂に着く、頂上は登山客で賑わい狭いので直ぐに小至仏山を目指す。蛇紋岩の岩の登り降りだが、イブキジャコウソウを多く見つける、そしてタカネナデシコが点々と有るが、花が終わるところで写真にならない。すれ違った人の話では昨年より10日位早いと言っていた。途中で終わりに近いキンロバイを見つけシャッタ−を押す。
小至仏山を下りて行くとウサグギク、ヒオウギアヤメ、タテヤマリンドウを見つける。それから、オゼソウと花の本に紹介されているのを見つけたがキンコウカとソックリなので区別が分からない。あとは花の終わったシャクナゲ、マイヅルソウ、イワカガミなどを見つけ花の最盛期を想像する。
オヤマ沢田代と言う湿原にはタテヤマリンドウが点々と咲いていたのが良かった。それから一本だけハクサンチドリを見つけただけで、全体的にはもう、花は終わりの様だ。
登山道はなだらかな下りで、やがて、トド松の樹林帯となっていった。

不明イワシモツケ
ウメバチソウ オゼアザミオゼソウ?
キンコウカ? キンロバイ
サワラン シブツアサツキ
シブツフスマジョウシュウ アズマギク
タカネトウチソウ タカネシオガマ
ソバナ タチギボウシ
タチギボウシ(白) タテヤマリンドウ
ハクサンシャジン ヒメシャジン
マルバダケブキ ミヤマサワアザミ
ミヤマホツツジ 高天ヶ原にて至仏山を仰ぐ
至仏山の登りにて、小至仏山を望む 至仏山の登り風景、後方下、尾瀬ケ原
小至仏山下りにて燧ヶ岳を見る