会員の山行 051号

【2005年03月15日/蔵王八方沢コース/吉田岳調査】

 朝7時、予定より送れて自宅を出発。一人同行の予定だったが、インフルエンザのため参加できず、単独で蔵王へと向かった。いつもはあらかじめ車を1台蔵王ダムにデポしておくのだが、とりあえずスキー場に駐車する。ロープウェイ山麓線に乗車し、続いて今シーズンから稼動した高速ケーブルに乗り込む。待ち時間がいらず、確かに便利だ。しかしそのおかげで、山頂には人が溢れていた。
 お地蔵さんは肩までだったが、この時期としては雪が多いようだ。蔵王ダムまで迎えに来てくれる人の都合により、昼過ぎまでに降りなければならなくなった。急げば大丈夫だろう。それに今日の雪質を考えても急いだ方が良さそうだ。パトロールの方より声をかけられる。先日の韓国人遭難騒ぎで少し慎重になっているようだ。駅で登山者カードに記入したが、それは名前・住所と簡単な日程だけの物であり、もう少し充実させた方が良いと感じた。
 9時55分、お地蔵さんよりそのまま滑降開始。いつもなら、地蔵岳まで登ってから下るのだが、時間の都合上仕方ない。出だしの樹氷コースは斜度も緩く、昨日までの雪がやや重めのパウダーという感じで、期待通りの滑りにはならなかった。しかし次第に斜度が増し、調子も上がっていった。ややコース取りに悩むところもあるが、基本的には北東の尾根っぽい辺りを進んでいく。このコースのシンボルでもある雁戸山の双耳峰がきれいに見渡せた。ブナ林を滑り、平らな地形に出るとまもなく雨量計が現れ、休憩(11時)。携帯電話は使えないようだった。
 雨量計の下もしばし快適な滑りが続いた。グレーがかった野うさぎと出会う。鍋倉不動の神社を通過。900m頃のやや急な尾根に出る。ここからしばし藪との戦いである。スキーを脱いでかんじきに履き替えてもいいにのだが、私は強引にスキーで下っていった。途中携帯電話が通じたため、下界と連絡を取る。そろそろ尾根から外れなければならないのだが、早すぎれば沢に降りてしまうし、遅いと登り返しがあり、また先が崖になっている。どこから下るかが問題となる。今回は少し早過ぎた。砂防ダムの上に降りたため、その堤防を越えなければならなかったからだ。
 11時45分、スノーブリッジを伝って対岸に渡る。蔵王ダム上の林道に出たところでスキーを外し、徒歩で林道を登っていく。 12時10分、予定通り蔵王ダムに到着した。ちなみにここまでの車道には一応ゲートが架かっているようでしたのでご確認を。

蔵王連峰 お地蔵さん
地蔵岳方向 出だしの樹氷コース
雁戸山、笹谷峠方向 自生している(?)クロベの林
快適なブナ林1 快適なブナ林2
雨量計にて 鍋倉不動さん
藪尾根が始まる 砂防ダムに降りる最後の斜面
雁戸山南方(左)、北方(右)