会員の山行 053号

【2005年04月14日/蔵王・熊野岳(仙人沢周遊コース)/吉田岳】

 春うららの今日この頃ですが、お花見にはまだ少し早いようなので、今日はのんびりと残雪の蔵王へと向かってみた。今シーズン終了となったライザスキー場から、馬の背を経て熊野岳へ、帰りは中丸山コースを滑り降り、仙人沢橋を渡ってスキー場に戻るという周遊コースである。本当は蔵王ラインまで滑ってきたかったのだが、雪がなく遅すぎたようだ。来シーズン、まだスキー場が開いているうちに挑戦したいと思う。
 9時15分、ライザスキー場を山スキーにて出発。スキー場では、ラジオを鳴らしながらリフトの撤収作業が行われている。太陽の照りつけが強く、なるべく木々の陰を歩くようにした。10時、リフト終着駅通過。蔵王エコーラインは、除雪車2台で除雪作業中。積雪は1mほど。風が強いせいかそれほどでもない。10時40分、夏季のお釜へのリフト乗り場を通過。さすがに風が強まってきた。11時、馬の背近くになり地面が出てきたため、スキーを脱ぎ、強風に備えて合羽をはおった。馬の背では、「刈田岳はどれですか?」と聞いてきた単独行者と、箸が転げても楽しそうな4名の中高年隊と出会う。しかし、風が強いので長話はできない。お釜がきれいに見渡せる。熊野岳への登りの手前で、再びスキーを履いた。11時35分、熊野岳山頂到着。風を避けて神社の影で休憩をとった。
 誰も来そうにないため、仕方なくセルフで記念写真。間食を摂った後、11時55分、下降開始。30mほど下ると雪原になったのでそこからスキー滑降を始めた。締まった雪面を快調に下る。所々に、笹薮や亀裂が現れたが、何とか繋いで滑ることができた。中丸山手前の鞍部にて昼食にする。
 中丸山へはスキーを担いで登り返し。12時45分中丸山到着。振り返ると遠くに大きなカモシカがのっさのっさと歩いている。南東方向には。仙人沢右又の氷瀑がまだ残っていた。再び滑降開始。松・コメツガ林を抜けると、突然ブナ林が広がった。少し混んではいるが、何とか楽しめた。徐々に仙人沢へと降りていく。対岸の杉林に狙いをつけ、急なナラ林の斜面を滑っていくと、狙い通り橋が見えてきた。橋の上部は少し注意が必要。雪崩や滑落が起きたら仙人沢へと一直線である。下側へと回り込んだ方がいいようだった。スキーを脱いで橋をわたり、対岸の急斜面を直登。あとはスキー場を横切って、13時40分駐車場に到着した。

ライザスキー場より 熊野岳方向
中丸山方向 刈田岳方向
お釜 馬の背
山頂にて 熊野岳東壁
中丸山へのコース 中丸山から振り返る
仙人沢右又氷瀑 ブナ林
橋上部の急斜面 マンサク
仙人沢橋