会員の山行 202号

【2010年10月17日/尾瀬:至仏山〜笠ケ岳/木内茂雄調査】

【タイム】
 鳩待峠7:13〜7:46川上川〜7:50山ノ鼻7:57〜8:37森林限界〜9:59高天原〜10:18至仏山13:39〜11:07小至仏山〜11:39オヤマ沢、田代入口〜11:47悪沢岳〜12:22小笠標識〜12:52笠ケ岳基部(湯ノ小屋との分岐標識)〜13:05笠ケ岳山頂14:00〜14:07笠ケ岳基部〜14:32小笠標識〜15:19悪沢岳〜15:26オヤマ沢、田代入口〜16:15鳩待峠
【記 録】
 先週の3連休は天気が悪く、何処にも出かけられなかったが、今回は何とか天気が良さそうなので、尾瀬に向かう。水上ICを降り、藤原湖経由坤六峠の山越えをしてから鳩待峠に向かう。(途中は暗く紅葉の具合が見えなかったが、帰途同じ道を通ると、紅葉が綺麗で紅葉狩りの車に数多くすれ違う。)
 今は夏場と違い自家用車で鳩待峠まで行けるが、駐車料金が1日2,500円である。車を止め、まずは山ノ鼻へと木道を緩やかに下って行く。目立つ紅葉も無く黙々としながら山ノ鼻に着く。登山客は疎らでテントが数個張られているのを横目に見て、左に曲がる。直ぐに草紅葉の草原に出て、向こうの上空に至仏山が丸く見える。この草原を突っ切り森林の中に入っていく。道は木製の階段であったり、石を引き詰めた道だったり、木道だったりと整備されている。この道は自然保護と安全のため、下りには使用しない様注意書きされている。途中でかすれたウスユキソウと紅葉しているチングルマを見つける。
 山ノ鼻から40分程で左にクロベエの見事な林を見てから、直ぐに森林限界となる。そこで振り返れば燧ケ岳が見えるはずだが、今は霧に隠れていて、尾瀬沼が霧の中で朧に見える。この辺りは傾斜がきつくなり木の階段が連続する。そして、見晴らしが良い筈だが、振り返って見ても霞んだ尾瀬沼しか見えない。今は花も無く、殺風景な登山道を登って行くと、やがて、傾斜が緩やかになり、滑り易い岩等を登って行くと至仏山山頂になる。
 まだ、霧が多く見えるのは小至仏山だけである。360度の視界が利く様になるかと、20分程待つが見込みが無さそうなので、小至仏山を目指す。登山道は急ではないが、ヒビの入った蛇紋岩を庭師が配置した様な、独特な風景の中を下る。そして、ハイマツの中にはシャクナゲが来年の花芽を付けているのを見かける。小至仏山の登りは左程出なく直ぐに山頂に立つ。振り返れば至仏山が大きく見えるが、相変わらず遠望は利かない。鳩待峠からの登山客とすれ違いながら、更に下って行くと、何時しか木道を歩く様になり“オヤマ沢、田代入口”の標識に着く。真っ直ぐ行けば鳩待峠だが、まず、右の笠ケ岳方面に向かう。この辺りから風景はガラット変り、トドマツに笹に覆われた中の登山道を進む。悪沢岳には8分程で着き、殆ど登りは無いので、標識がなければ山頂と気がつかない。(帰りは逆に30分くらい登りになる。)
 山頂から下って行くと、笹原を下るようになる。花の名残は無いかと捜すが笹が占領していてなかなか見つからない。それでも、ツルリンドウ、ミツバオウレン、ゴゼンタチバナ、チングルマ、オヤマリンドウ、イワイチョウ、イワカガミ、イワナシ、キジムシロ、オトギリソウ、ハクサンフウロ、ノギラン等が笹に押されながらも頑張っている、勿論、花は終わっている。何れは笹だけになってしまうのだろうか?やがて、小笠の標識を見ながら山頂を左に巻いて進む。たまに尖った笠ケ岳を見ながら、この山は直登かと想像して行くと、山裾を左に巻いて行き、湯ノ小屋方面との分岐標識で右に一気に登る。13分程のガレ場と岩の急坂を上ると笠ケ岳山頂に立つ。
 山頂は狭く、休憩する場所は早い者勝である。暫くは遠望が利かなかったが、やがて、武尊岳、が見える様になると、その左には皇海山、男体山、燧ケ岳、至仏山と一応360度見える。欲を言えばもう少し、青空になり遠くまで見えればと思う。ユックリ観賞した後、今来た道を引き返す。途中振り返ると笠ケ岳と小笠が仲良く並んで見える。誰が作ったのか形の良い三角錐二つである。オヤマ沢、田代入口に戻り、左に折れ鳩待峠へと木道を緩やかに下って行く。遥か下には鳩待峠が見える。木道が乾いているので快適に歩けるが、濡れている時は滑るだろう。そして、50分程で鳩待峠登山口に着く。

川上川
山ノ鼻キャンプ場
山ノ鼻の風景
山ノ鼻の標識
至仏山の説明
山ノ鼻近くの湿原と後方至仏山
山ノ鼻の白樺
草紅葉を撮る人
至仏山の案内
登山道一部は石を敷き詰めてある
ウスユキソウ
森林限界手前のクロベエの林
途中にチングルマの紅葉
霧が漂う尾瀬沼を見下ろす
木製の階段を振り返る
高天原の標識
高天原の風景
至仏山頂
至仏山より小至仏を望む
至仏山頂付近の蛇紋岩の岩肌
蛇紋岩の風景
至仏山を振り返る
小至仏山頂
シャクナゲの花芽
霧の中に燧ケ岳が見えた
途中至仏山を振り返る
オヤマ沢田代入口
悪沢岳山頂標識
ツルリンドウ
ゴゼンタチバナ
小笠標識
キジムシロかミヤマキンバイ
笠ケ岳の基部標識
笠ケ岳山頂標識
笠ケ山頂より燧ケ岳を望む左至仏山
笠ケ岳山頂より至仏山を望む
笠ケ岳を下る向こうに湿原
笠ケ岳より武尊岳を望む
小笠に戻る時、武尊岳を振り返る
小笠に戻る時、左至仏山、右燧ケ岳
小笠を仰ぐ
皇海山を望遠で撮るを
枯れたオヤマリンドウ
オトギリソウ
ハクサンフウロの紅葉
小笠と笠ケ岳を振り返る
笠ケ岳を望む
イワイチョウ
笹が迫っているイワウチワ
イワカガミ、ミツバオウレン、ツルリンドウの葉
イワナシ
ナナカマドと小至仏山
延々と続く木道
遥か下の鳩待峠を見下ろす
鳩待峠の登山口に下山