会員の山行 219号

【2011年06月12日/迦葉山(かしょうざん):群馬県沼田市/木内茂雄調査】

【タイム】
 本堂9:22〜9:46和尚台標識〜10:08和尚台頂10:10〜10:24和尚台標識に戻る〜10:44御嶽山大神〜10:52迦葉山山頂11:19〜11:23御嶽山大神〜11:36和尚台標識〜11:53本堂
【記 録】
 梅雨時なので、何時雨が降るか判らないので、低い山を選び沼田市付近の玉原湿原(たんばらしつげん)辺りを目指し、適当に来た。途中に迦葉山の標識が有ったので、まずはと道を反れてそちらに向かう。釈迦の迦が付いているので、何か宗教的な山かと思いながら走って行くと大きな山門が見えた。もう少し上ると又、山門が有り“迦葉山”と書かれている。更にジグザグ坂を登って行くと大きな寺の有る駐車場に着く。説明書きを読むと、1200年前に建立された円仁大師由来の由緒有る曹洞宗の寺と知り頷く。
 登山道は本堂の横に有る渡り廊下の下を潜ってから、直ぐに太鼓橋を渡り、迦葉堂への階段手前右に登山道の標識が有る。初めて来た人には、とても判りづらい登山道入口である。迦葉堂脇の山道を直登し、水源地のタンクを過ぎると右から来る登山道に合流する。花はハナイカダ、ギンリョウソウ、何とかシソ程度しか見つからず、足元にブナの実が落ちていたので、周りを見回すとブナが多く見られる。20分程で和尚台標識に着く。
 此処には岩壁に寄りかかる様にして修行場らしい堂が立っている。その右横上を見上げると大きな岩溝が有り、鎖が垂れている。“胎内潜り、岩場注意”と記されている。折角来たのでまず、これを登る。鎖を掴みチムニー状の岩を少し登ると、小さいながら立派な堂が宙に浮く様にして置かれている。そして、洞窟状になっている向こう側に出る。此処から左に巻いて登山道に出るかと探したが無い。古い鉄梯子が見えたが、それには行けず廃道になっている。右に回りこみ、見上げると此処にも鎖が垂れている。これを登り、右にトラバースする。
 此処までは木も混じっているが、この先は木も無く、垂壁が真上に伸びている。此処でも右に巻き道はないかと探すが、全て絶壁である。引き返すのでは話の種にならないと、首に掛けていたカメラをザックにしまい、目の前の鎖に手をやる。大きなスタンスは無く、どちらかと言えばフリクションを使ってゴボウで登るので息が切れる。若い時はスリルに喜びを感じていたが、今はスリルに緊張感が伴い、10m前後の鎖を登る度に息を整える。加齢のせいか?そして、3本の鎖を登り切ると岩の頂に着く。
 小さな平も有り、カメラを取り出し、遠くの沼田辺りと、谷川連峰を撮る。寺の前の駐車場も良く見える。この先は無く行き止まりなので、今来た鎖を頼りに懸垂下降をする。これは楽でスムースに下降する。“鎖場のため滑落注意”と標識に書かれているが、岩場の経験の無い人は危険であると思った。そして、元来た和尚台標識に戻り、迦葉山へと目指す。
 岩峰を左に巻く様にしてからブナ林の中の急登になる。それも20分で急登は終わり、其処に御嶽山大神の石碑が有る。後は比較的平らな登りで、林の中を8分歩いて行くと迦葉山山頂に着く。左側が切れていて沼田方面の人家が見える。山肌に遠く朴の木の花が見えるので、望遠で撮る。
 そして、今来た道を引き返す。和尚台を除けば単純なハイキングコースだが、岩壁を登ることにより俄然、山のグレードが上がる。更に下の山門から山道を登れば一流の山である。
そして、迦葉山を過小評価しないことだろう。
 帰ってから迦葉とはどんな意味か調べたら、釈迦の十大弟子の一人者とのことを勉強した。
迦葉山2番目の山門
真田伊賀守の墓標識
迦葉山登山道マップ
迦葉山弥勒寺案内図
聖観音菩薩像
弥勒寺への階段
本堂の説明書き
迦葉山龍華院弥勒護国禅寺縁起
本堂
本堂の中は天狗のお面
登山道へは向こう側から渡り廊下を潜る
迦葉堂への階段
迦葉堂説明書きと登山道標識
登山道標識
登り始め直ぐ右に有る開山堂
迦葉尊堂への階段
迦葉尊堂
ギンリョウソウ
?シソ
和尚台標識
胎内潜りのチムニー
和尚台標識に有る堂を見上げる
和尚台標識に有る堂を真近に見る
和尚台登りで下を眺める
チムニーより下を見下ろす
チムニーを見上げる
チムニーの途中に有る小さなお堂
向こう側に抜ける
胎内を抜けて振り返る
和尚台の岩の頂上より下界を眺める
和尚台の岩の頂上より谷川連峰を望む
登り切ると御嶽山大神の石碑
迦葉山山頂
迦葉山山頂より下界を見下ろす
山頂より超望遠で朴の木を撮る
山頂の標識
山頂の標識
ヤマツツジが咲いていた
ブナ
帰りに和尚台岩を見上げる
フシギな木の説明が木
帰りに迦葉山全景を望む
帰りに和尚台を望遠で見る