会員の山行 223号

【2011年08月06-07日/八ヶ岳:天狗岳、硫黄岳、横岳、赤岳/木内茂雄調査】

【タイム】
(8/6) 桜平登山口10:00〜10:29夏沢鉱泉10:35〜11:18オウレン小屋11:59〜12:43箕冠山〜12:52根石山荘入口〜13:05根石岳〜13:23本沢温泉への分岐〜13:48東天狗岳〜14:08西天狗岳〜東天狗岳〜14:40本沢温泉への分岐〜14:53根石岳〜15:11箕冠山〜15:35オウレン小屋
(8/7) オウレン小屋5:42〜6:41赤岩ノ頭6:47〜7:08硫黄岳7:15〜7:33硫黄岳山荘〜8:23横岳8:42〜8:56三叉峰〜9:40地蔵ノ頭〜9:58赤岳展望荘〜10:30赤岳頂上小屋(赤岳北峰)11:04〜11:07赤岳山頂〜11:14竜頭峰分岐(文三郎尾根分岐)〜11:26阿弥陀岳への分岐〜11:27キレット分岐〜12:12行者小屋12:41〜14:00美濃戸小屋14:05〜14:45美濃戸口
【記 録】 
(8月6日) 
 桜平の駐車場は狭く、既に満杯に近くかろうじて停める。その後はかなり混んで下の方まで停めた様だ。登山口から3分も歩くと右に良い滝が有り、それを撮る。その先では道端のオダマキを撮る。そして、30分ほどで夏沢鉱泉に着く。一服後、又緩やかな登山道を歩いて行きながら、イチヤクソウ、ホタルブクロ、オトギリソウ、トリアシショウマ、そして、判らない茸を2個撮る。その後、程良い汗をかきオウレン小屋に着く。
 一汗かいたので、まずはと缶ビールを取り出し当然の如く飲む。小屋の周りのオウレン強清水、八ヶ岳の伝説、人為的なコマクサの花畑を眺めてから天狗岳を目指す。
道はシラビソ林の中、緩やかな登りだが、息が切れ、心臓が痛い。足取りは重く、それこそ、亀の子歩行でユックリしか歩けない。まさか、缶ビール一缶でこんなに効くとは予想もしなかった事で、ソロソロ年齢を考慮しなければいけないのか、、、、と反省する。
 ヤットの思いで箕冠山に着き一息入れる。右に夏沢峠の道を見ながら直進して下ると、シラビソ林は直ぐ終わり、霧が無ければ根石岳、天狗岳が良く見えるだろう。そして、足元にはコマクサのお花畑が続き、左には80歩で根石山荘と標識が出ている。霧の晴れ間に直ぐ傍に有るのを確認しながら、根石岳に登る。山頂に立っても向こうに見える筈の天狗岳は霧の中である。
 遠くで雷が鳴っている中を東天狗岳、西天狗岳と昇り降りを繰り返す。起伏は左程で無いけれど相変わらずの登りは苦しい。花はと見回せば、目立つコマクサに圧倒される中でアキノキリンソウ、オトコヨモギ、ヤマハハコ、イブキジャコウソウ、イワオウギ、オンタデ、タカネニガナ、ツメクサ、コゴメグサ、リンネソウ、トウヒレン、ヨツバシオガマ、終わりかけのシャクナゲ等も撮る。
 そして、雷が近付く前にと、今来た道を早々に、オウレン小屋へと引き返す。小屋はそんなに混まず、一人1畳は充分とれた。まず、山小屋には珍しい檜の風呂に入り、その後のビールの旨かった事。また、夕食は馬肉スキヤキ風の料理で野菜も有り美味しく食べた。食後は、オウレン小屋に因んだ歌のイベントが有ったようだが、寝込んで気付かなかった。
(8月7日)
 昨夜は一雨有ったが出掛ける時は晴れ模様である。テント場を左右に見て、シラビソ林の中を登る。傾斜は少しきつく、高度を稼いで行くと左背後に天狗岳方面が見えてくる。その後には蓼科が頭を出している。そして、森林限界が過ぎると赤岩ノ頭に飛び出る。
 右からは、赤岳鉱泉からの登山客が合流して来る。向こうに右から編笠山、権現岳、横岳が見える。そして、左上方には硫黄岳がよく見える。後ろを振り返ると、下にはオウレン小屋、峰ノ松目が見える。
 此処から約20分の登りで硫黄岳山頂に着く。背後には中央アルプス、南アルプスが見える。辺りは石のゴロゴロしだだっ広い山頂で、傍には避難用だろうか、岩室が有る。硫黄岳山荘から来た登山客も合流して賑わっている人達の向こうは切れ落ちていて、噴火口跡の絶壁になっている。
 霧が掛かり始めた天狗岳を見てから、硫黄岳山荘に向かって緩やかに下って行くとコマクサが現れ始める。そして、噂に聞いていたウルップソウを見つけるが、花は6月初めとかで終わっていて、数も疎らである。硫黄岳山荘を過ぎると登りになるが、コマクサが目立ち次第に右側はロープ、左側はフェンスで囲われた群生地の中を歩いて行く。数多いコマクサの中で一株だけ白を見つける。
 やがて、それは終わり、岩場の連続になるが、鉄棒と鎖がシッカリ設置されているので、スリルはあるが危なく無い。またこの頃からは霧が多くなり高度感を感じ無いのが少し残念である。
 横岳山頂は余り広く無いが休憩してから、三叉峰、地蔵ノ頭、赤岳展望荘へと向かう。霧が多く岩稜のコースだったと記憶するが、写真が撮れなかったので、記憶を辿れ無い。此処までに見た花を列記してみると、コゴメグサ、タカネツメクサ、ミヤマツメクサ、ミヤマミミナグサ、ムカゴトラノオ、ウサグギク、ウメバチソウ、チシマギキョウ、ミヤマシオガマ、ウスユキソウ、キバナシャクナゲ、チョウノスケソウの葉、これからのイワベンケイ、等であるが、花の量は少ない。
 赤岳展望荘を通過する時、右側にウルップソウを一株見つける。それから、赤岳の登りは石混じりの単純な登りで、霧の中、赤岳山頂小屋に着く。標識には赤岳北峰と記されている。相変わらず霧で遠くは見えず、休憩後、山頂はどのくらいかなあと、思いながら行くと3分で着く。自宅に帰って来て5年前の記録を読み直すと、同じ様に霧で景色は見てない。だから、記憶も曖昧であったと納得する。
 山頂から文三郎尾根にと下って行くと、イブキジャコウソウの良い株を見つける。それから、少し下り竜頭峰分岐の標識で右に折れ、文三郎尾根を下り始める。道は暫く急な岩場を下って行く。そして、阿弥陀岳への分岐、キレット分岐の標識を過ぎるとやがて、岩場も無くなり、ガレ場及び砂地の下りとなる。
霧が切れると遥か下に行者小屋が見える。そして、急な階段を下る様になるが、段差が大きいので、出来れば登りに使いたくないなあと思いながら下る。長い階段を下り、やがて森林に入って行き行者小屋に着く。
 此処でユックリとビールを飲んでいると、一瞬にして土砂降りとなる。夕立程度に考えていたが、なかなか止まないので、雨具を着て出掛ける。
登山道は泥水の川と化している。途中で雨も止んだので雨具の上だけ脱ぎ一気に美濃戸山荘へと向かう。登山道はシラビソ林の沢沿いで、雨水が増水して来るのと競争で下る。
美濃戸山荘でタクシーを予約し、美濃戸口まで砂利道の車道を歩く。そして、美濃戸口近くでまた土砂降りにやられた。

桜平駐車場
登山口
直ぐ右手に滝
滝近くにある標識
道端にオダマキ
夏沢鉱泉
夏沢鉱泉前風景
夏沢鉱泉前の案内図
イチヤクソウ
ホタルブクロ
オトギリソウ
何て言う茸?
途中の標識
トリアシショウマ
オウレン小屋
八ヶ岳の伝説
オウレン強清水
小屋の前にコマクサ
オウレン小屋風景
オウレン小屋裏に有る標識
オウレン小屋裏に咲いていた望遠でテガタチドリ
バイケイソウ
箕冠山の標識
箕冠山標識
コマクサ群生
根石山荘
コマクサ
タカネニガナ
直ぐ傍に根石山荘
コマクサ
根石岳
ヤマハハコ
コゴメグサ
キオン
本沢温泉への標識右後方根石岳
ミヤマダイコンソウ
イブキジャコウソウ
ヨツバシオガマ
イワオウギとオトコヨモギ
ツメクサ
オトコヨモギ
トウヒレン
天狗岳
終わりかけのシャクナゲ
オンタデ
リンネソウ
西天狗岳
東天狗岳が微かに見えた
コマクサ
根石山荘周辺はコマクサ群生
根石岳を振り返る
ゴゼンタチバナ
硫黄岳の登りで天狗岳方面が見えた
赤岩の頭
赤岩の頭にて権現岳方面を望む
赤岩の頭にて硫黄岳を見上げる
赤岩の頭を見下ろす

続く ⇒