会員の山行 330号

【2014年11月22〜24日/八ヶ岳・大同心(雲稜、南稜)・小同心クラック/吉田岳調査】

【日程】
 22日 小国町(6時30分)−諏訪南IC−美濃戸発(13時)−赤岳鉱泉着(15時)
 23日 赤岳鉱泉発(7時)−(大同心稜)−大同心取付き(9時)−(雲稜ルート)−大同心の頭(14時30分)−(大同心稜)−赤岳鉱泉(15時30分)
 24日 赤岳鉱泉発(7時)−(大同心稜)−南稜取付き(8:30)−(南稜ルート3P)−大同心バンド(10:00)−小同心クラック取付き(10:30)―横岳(12:30)−大同心稜−赤岳鉱泉(13:30)−美濃戸(15:30)
【概要】
 22日。八ヶ岳はこれまで冬季に様々なルートを登ってきたが、今回はその総仕上げ、冬期岩壁の登竜門と言われる大同心雲稜コースの登攀が目的である。
 穏やかな天候の下、美濃戸を出発。今回は少し荷物が少ないせいか、1時間40分ほどで赤岳鉱泉に着いた。テント場はにぎわっていて良い場所から埋まっていたため、自分たちは端の方に幕営。16時頃からはもう日陰になって気温がどんどん下がり、ちょっと早いが天気祭りを開始した。
 23日。7時出発。快晴、無風、絶好の登攀日和だ。1時間で大同心稜を登り、大同心バンド着。しかし、雲稜ルートの取付きを探すのに時間がかかってしまった。もっと下にあると思い込んで下がり過ぎてしまったのだが、意外と近いところにあった。岩壁に雪はほとんど付いていないが、アイゼンにオーバー手袋という冬期登攀スタイルで9時スタート。5時間かけて終了点となる大同心の頭に到着。完登することができた。
 雲稜ルートはさすが手ごわかった。ルートに悩むところも3箇所ほどあったが、間違わずに登ることはできた。支点もほどほど残されており、現在も「生きている」ルートと言える。ホールドが浮き石でないか常に心配しながら登っていったが、結果的に崩壊するようなところは無かった。
 大同心稜を下り、赤岳鉱泉で祝宴となった。
 24日。7時前に出発、大同心稜を登っていく。今日は前に登ったことのある大同心正面壁右フェースをまず登ろうと取付きに行くが、ビレー点が無く支点も見つからない。どうもここはルートがなくなってしまったようであると判断し、南稜ルートに変更した。
 南稜ルートは入門ルートとなっているがルートが分かりづらい。今回で3回目だがまたもや良く分かりきれずに登ってしまった。まともに登れば支点が少なく、結構難しいルートとなる。
 最後のドームは昨日登ったためカットし、続けて小同心クラックへと向かう。10時30分、登攀開始。支点はけっこう整備されていた。一箇所ルートで悩んだところは左に向かった。快適にチムニー登攀を楽しみ、2時間弱で横岳に到着した。富士山、南ア、北アと見渡せた。
 稜線歩きを少し楽しんで大同心ルンゼを下降。赤岳鉱泉でテント撤収を行い、美濃戸に15時半着。温泉に入り、山形へと向かった。
大同心の岩壁が聳え立つ
赤岳鉱泉アイスキャンディ−作成中
大同心取付きで準備を行う
細かいホールドを頼りにロープを伸ばす
セカンドも慎重に
いや〜すげーなー
いよいよ最終ピッチ
いい感じだぞー
もう少しで
完登!!
ここが右フェースのはずだが
南稜ルート1,2ピッチ
小同心クラックへと向かう
チムニーを登っていく
WKBもリード修業中
バックに阿弥陀岳がそびえる
最後は草付きを辿って横岳へ向かう
小同心クラックルートをクリア
横岳山頂にて
硫黄岳方向を眺めながら

おわり