登山者情報007号

【1979年05月08日/稜線】

温身平のブナもようやが萌え、いよいよ登山シーズンの開幕です。しかし低気圧や前線次第では一転して吹雪となり冬山が再来します。天気図や長期予報を参照し、万全の装備で慎重な登山をして下さい。
登山者カードは登山者の義務です。必ず記入して下さい。登山者カード設置場所は次の通りです。
飯豊連峰:長者原越後屋商店・同藤田商店・国民宿舎飯豊梅花皮荘・飯豊山荘・梅花皮小屋
朝日連峰:徳網集落伊藤タツヨシ宅・角楢小屋
暖冬とは言え、稜線の残雪は豊富です。滑落には充分注意を払い、最低限、滑落停止技術をマスターしてから登ってください。
現在、石転ビ沢は、滝沢出合の下から雪渓が続いていまくが、梶川出合までの雪渓はいつ崩壊するか分からない状態にあります。また石転ビノ出合(門内沢出合)より上部は雪崩が頻発しています。特に左岸(上から見て)の雪崩が激しいようです。自分の目で確かめてルートを選択し、事故なく楽しい登山となるようにして下さい。石転ビ沢は急峻であり、雪崩の危険地を通らなければならなく、まだ転落時に止まる事のできないスキー滑降は、自分のみならず他の登山者にとっても非常に迷惑となります。スキーはしないようにして下さい。
豊富な残雪のため、ガスられた時のルート判断が極めて難しくなっています。特に石転ビ沢の北股沢出合・クサイグラ尾根分岐・御西岳周辺には充分注意して下さい。ダイグラ尾根最上部は氷結しています。アイゼンを忘れないようにして下さい。
梅花皮小屋は雪の吹き込みのため、一階は使用できません。また一部屋根破損のため雨漏りもあります。