登山者情報009号

【1979年06月20日/石転ビ沢・稜線】

飯豊連峰のお花畑ではハクサンイチゲ・ミヤマキンバイ・シラネアオイ・オヤマノエンドウ・ミネザクラ等が咲き始めました。今年の飯豊連峰は、例年よりも雪は少ないようですが、それでも亮平ノ池〜御西岳間の稜線はまだ大部分が残雪の上を歩くこととなります。ピッケルは必ず持参して下さい。三国小屋・門内小屋・梅花皮小屋の水場は使用できますが、切合小屋・本山小屋・御西小屋の水場は残雪に覆われています。水汲み時は滑落に充分注意をして下さい。石転ビ沢の雪渓は梶川出合の上まで後退し、梶川出合〜石転ビノ出合(門内沢出合)の間に数カ所穴が開き始めました。雪渓の崩壊に注意し、ルートファインディングをしっかりと行って下さい。また石転ビ沢上部の草付キ(中ノ島)は約100m露出しています、特にガスられた時は北股沢に迷い込まないよう心がけて下さい。貴方の装備・技術は万全ですか。せっかく良い装備を持っていても使い方を知らなければ何にもなりません。石転ビ沢に入谷する以上、滑落停止の技術は最低限マスターして下さい。石転ビ沢はのぼりよりも降りの方が危険です。危ないと思ったら、ためらわずに梶川尾根にコースを変更して下さい。
自分が出したゴミは自分で持ち帰り、食料計画はゴミにならないものを使用し、ゴミを捨てている者には登山者どうし積極的に注意しあい、飯豊朝日連峰からゴミを追放しましょう。