登山者情報027号

【1981年04月19日/石転ビ沢/井上邦彦調査】

ブナの新芽も膨らみ、マンサクやイワウチワ・ミズバショウが咲き始めました。しかし稜線ではまだ降雪を見ますし、雪煙が舞います。春山装備を万全にすると共に、天気周期や天気図・天気予報をよく確かめてから入山してください。
朝日方面は徳網、飯豊方面は梅花皮荘まで車が入ります。梅花皮荘から飯豊山荘までの間は非常に危険になっています。ブロック雪崩に充分注意して下さい。またスノーブリッジの崩壊に気を付けると共に、渡渉に当たっては崩壊に伴う鉄砲水(急に水量が少なくなる)に注意して下さい。
桧山沢出合の吊橋が雪崩のため壊れています。すぐ上のスノーブリッジを利用して下さい。
梅花皮沢第二砂防ダムに階段がつきました。高巻は不用ですが落石に注意して下さい。
尾根道は部分的に夏道がでてますが、殆ど雪の上を歩くことになります。朝と昼では雪質の変化が激しく、アイゼンは効かないこともあります。ピッケルは必ず持参して下さい。
石転ビ沢は例年よりも雪崩の発生が遅く、これから本格的なブロック雪崩のシーズンとなりますし、雪渓の堆積が少なく崩壊し易くなっています。初心者の方は入谷しないようにしてください。また例え熟練者でも、細心の注意を払って通行して下さい。特に日本海低気圧の時や午後からの通行は控えるようにして下さい。