登山者情報032号

【1981年06月09日/全山/井上邦彦調査】

{山小屋情報}
飯豊山荘がオープンしました。門内小屋・梅花皮小屋・本山小屋・切合小屋・三国小屋は使用可能ですが、御西小屋は窓が破損しているため天幕が必要です。トイレは梅花皮小屋のみ使用できます。
{水場情報}
中十五里(可。水量少)・横峰(不可)・三国小屋(剣ケ峰不可)・切合小屋(実川へやや下る)・本山小屋(不可)・御西小屋(不可)・与四太郎ノ池(可水量少)・梅花皮小屋(可)・門内小屋(不可)・宝珠山(不可)・休場ノ峰下(可水量少)
{積雪情報}
全山ピッケル必携。滑落停止・キックステップ等雪上技術のできない方は入山をご遠慮下さい。アイゼンは早朝を除き効きません。
{北股岳〜川入}
北股岳から梅花皮小屋への下りは残雪があり、特にガスられた時は充分な注意が必要です。また烏帽子岳〜亮平ノ池間もガスられた時のルートファインディングが難しくなっています。特にクサイグラ尾根に注意して下さい。以後、駒形山直下までは全て雪上となります。御西小屋は半分ほど埋もれていますが2階入口から入れます。御西岳周辺も迷い易くなっています。大日岳方面は頂上直下の残雪部に注意して下さい。牛首山方面は熟達者以外入らないこと。駒形山から本山神社への巻道はガスられた時は使用しないで下さい。駒形山から草履塚までは夏道となります。草履塚から残雪を下り、切合小屋周辺は夏道となりますが切合分岐からまた残雪となります。種蒔山から三国岳は夏道と残雪が交互となり、剣ケ峰〜横峰までは残雪、笹平以下は夏道となります。

{ダイグラ尾根}
ダイグラ尾根は休場ノ峰から残雪が出始めますが、千本峰と宝珠山間の大ピークを巻終ったところから本格的な残雪歩きとなります。特に宝珠山ピークから本山直下鞍部までの間が非常に危険となっています。またダイグラ尾根取り付きの桧山沢吊橋が破損しています。すぐ上流のスノーブリッジが使用できます。

{開花情報}
稜線のお花畑はまだ早く、ミヤマキンバイが1から輪綻び始めたほか、ダイグラ尾根最上部でウラシマツツジが咲いているていどです。石転ビ沢ツブテ石付近ではキクザキイチリンソウ・ニリンソウ・オオバキスミレ・スミレサイシン・ミヤマハコベ、温身平ではサンカヨウが咲き始めました。ダイグラ尾根を登ると、休場ノ峰下ではオオイワカガミ・ツクバネソウ・サラサドウダン・ヤマツツジ・ウラジロヨウラク、千本峰付近ではタムシバ・アヅマシャクナゲ・ムラサキヤシオ・コヨウラクツツジ・マンサク・イワウチワ、宝珠山付近ではオオバキスミレ・カタクリ・シラネアオイ・ショウジョウバカマ・チゴユリ等が咲き、春蝉・ウグイス・カッコウ・カケス・ヤマバトが鳴いています。