登山者情報033号

【1981年06月30日/石転ビ沢〜梶川尾根/井上邦彦調査】

稜線の融雪は平年より約1ヶ月程遅れており、ピッケルを持たない方は入山を御遠慮下さい。特に滑落停止は必ずマスターしてから入山して下さい。
{梶川峰〜御西岳}
滝見場の上、五郎清水直下より夏道と残雪が交錯し、下山時は、ルートを失いやすくかつ滑落しやすくなっています。扇ノ地紙分岐は雪に覆われ、指導標も埋もれています。扇ノ地紙から梅花皮岳までは夏道が歩けますが、梅花皮岳の下りと亮平ノ池手前からは残雪が続いています。
{高山植物}
梅花皮小屋周辺周辺ではミヤマキンバイ・オヤマノエンドウ・コイワカガミ・ハクサンイチゲが満開、クロユリ・シラネアオイ・コバイケイソウ・サンカヨウ・ミヤマキンポウゲ・風に揺れ、ヒナウスユキソウ・ミヤマダイコンソウもちらほら咲き始めました。また烏帽子岳付近ではオオサクラソウも見られます。
{石転ビ沢}
雪渓は梶川出合より始まりますが、梶川出合付近のルート選択が非常に難しくなっています。また北股沢出合より上部は草付キ(中ノ島)が全く露出しておらず、極めて危険な状態となっています。初心者のみのパーティは絶対に入谷しないで下さい。