登山者情報039号

【1981年08月19日/石転ビ沢/井上邦彦調査】

梅花皮小屋からクサイグラ分岐にかけてはタカネニガナ・イワインチン・ミマヤコウゾリナ・タカネマツムシソウ・ヒナコゴメグサ・ハクサントリカブト・ウサギキク・ミヤマアキニキリンソウ・ ミヤマリンドウ・クガイソウ・イイデリンドウ・シオガマギク・ウメバチソウ・コイワカガミ・ミヤマキンポウゲ・コバイケイソウ・ニッコウキスゲ・オタカラコウ・タカネツリガネニンジン・ミヤマホツツジ・はくさんふうろ・シナノキンバイ・エゾイブキトラノオ・タカネナデシコ・ハクサンイチゲ(クサイグラ分岐)・アオノツガザクラ(クサイグラ分岐)が咲いています。石転ビ沢草付キ(中ノ島)ではハクサンコザクラ・ミヤマキンポウゲ・シナノキンバイ・ショウジョウバカマ・オタカラコウ・コバイケイソウ・ウサギキクが、また洗濯平ではハクサンコザクラ・イワイチョウ・アオノツガザクラ・チングルマ・ミヤマキンポウゲ・コバイケイソウ・シナノキンバイ・モミジカラマツが、北股岳からギルダ原にかけてはタカネマツムシソウ・タカネツリガネニンジン・ミヤマアキノキリンソウ・ヒナコゴメグサ・ハクサントリカブト・ハクサンフウロ・イイデリンドウ・ミヤマリンドウ・オヤマリンドウ・ウメバチソウ・エゾイブキトラノオ・コバイケイソウが、扇ノ地紙から地神山にはチングルマ・アオノツガザクラ・コイワカガミ・ウサギキク・ニッコウキスゲ・コバイケイソウが咲いています。
石転ビ沢石転ビノ出合(門内沢出合)まで夏道となります。水は梶川出合か石転ビノ出合(門内沢出合)で水筒に詰めること。それより上流の水場は危険度が増します。ホン石転ビ沢出合うえからは落石に十分な注意が必要です。特にガスが掛かった時は油断できません。常に上方に注意しながら登り、休む時も警戒を怠ることのないようにして下さい。また雪渓上の浮石はほんの少しのショックで動き出します。絶対に触れないこと。北股沢出合上の黒滝付近が薄くなり始めました。目と耳をフルに使ってルートを探して下さい。草付キ(中ノ島)への取り付き付近も薄くなっています。草付キ(中ノ島)に取り付いたら落石を落とさぬように十分注意して下さい。万一、落石を起こしてしまったり落石を発見したら大声で「ラクッ!」と叫び下方の登山者に教えて下さい。
もうそろそろ夏山も終りに近づきました。登山者の姿も目に見えて減ってきました。稜線の各小屋もまもなく無人となります(梅花皮小屋は24日から無料)。無人小屋を利用の方は、出発前に必ず清掃し、ゴミは全て持ち帰って下さい(燃やした場合は燃えカス・灰を持ち帰ること)。来年もまたゴミのない美しい飯豊に会うため、登山者どうしお互いの注意が大切です。なお山岳パトロールは11月始めまで巡回しています。