登山者情報066号

【1983年08月01日/石転ビ沢/井上総吉調査】

石転ビ沢でまたもや事故が発生しました。
7月29日、梅花皮沢のツブテ石と地竹原間で雪渓を見に登った67歳の女性が登山道から約20m転落、救助隊に助けられたものの、頭部外傷・頭皮挫創・前頭骨々折・右6・7・8肋骨々骨・頚椎捻挫の重態でした。
石転ビ沢を予定されている方!
草付キ(中ノ島)のトラバースが8月1日に消え、夏道を歩けるようになりました。トラバース地点を良く確かめ、雪の上に上がらないように気をつけて下さい。北股沢・草付キ(中ノ島)間が危険になっています。特にガスられた時、黒滝から草付キ(中ノ島)へ辿り着けず苦労しているパーティが多いようです。北股沢出合で北股沢と石転ビ沢の間の尾根の末端から左岸(上から見る)沿いに登り、最も雪渓の狭くなった黒滝から7m位さらに左岸沿いに登り、左岸が右に曲がる地点で、上方から左へ向けて30度斜めに登ると草付キ(中ノ島)に出ます。草付キ(中ノ島)付近は雪が薄くなっている所があるので注意して下さい。
梅花皮小屋はチシマギキョウ・オタカラコウ・エゾイブキトラノオ・イイデリンドウ・タカネツリガネニンジン・ヨツバシオガマ等が咲いています。
梶川峰では、ヨツバシオガマが素晴らしい。チングルマも咲いている。扇ノ地紙・門内岳は、アオノツガザクラ。ギルダ原はコゴメグサ・ハクサンシャクナゲ等が良く、タカネマツムシソウも咲き始めた。