登山者情報083号

【1986年04月29日/石転ビ沢/井上邦彦調査】

飯豊山荘はまだオープンしていないので、使用不可。温身平までのルートは2通りあり、
ひとつは小玉川泡ノ湯から岩魚沢を経由するコースと、もうひとつは新道(夏道であるが、現在は雪の下になっている)を行くコースである。両コースともブロック雪崩が発生中で危険。新道コースは比較的落ち着きがあるが、岩魚沢コースは間違い易い沢が多く、登山道の崩壊している所もある。岩魚沢コースでの雪崩はかなり高い割合で発生しており、新道コースは比較的少ない。しかし、新道コースでは、林の上部からの雪崩となるため、発見しにくい点がある。岩魚沢コースでは、雪崩発生件数は多いが、雪崩発見が容易であり、逃げる場所も多くなっている。しかし当分の間はブロック雪崩の危険が高く、上級者以外は通行を規制します。
今年は朝日・飯豊とも、例年より1mほど雪が多く、通行には、ブロック雪崩、スノーブリッジの崩壊、滑落、転落に注意し、その状況判断の的確でかつ遭難未然防止技術を持ち合わせていない方々は、入山遠慮願います。単独入山は特に危険。必ず登山計画書の提出を。