登山者情報087号

【1986年07月19日/石転ビ沢/横山幸充調査】

石転ビ沢の登行での目印は、北股沢出合からはBの草付キ(中ノ島)を、草付キ(中ノ島)から梅花皮小屋へは、Aの雪の消えた個所を目指して進みます。草付キ(中ノ島)はようやく70〜80m現われましたが、ガスがかかった場合、迷い易くなります。北股沢出合より上方は、スプーンカットもはっきりしていないので、カッティングが必要となりましょう。石転ビ沢は、ピッケル・アイゼン必携です。雪渓上の転石には触れないようしてください。人為落石で他人に迷惑をかけないように。
雪渓には落合(滝沢出合)より入りますが、梶川出合までの左岸に本流が見える所も出てきているし、梶川出合にへこみが出てきた。梶川での水汲みに注意して下さい。石転ビノ出合の天場は雪に覆われています。出合の梅花皮沢上方に本流が顔を出し始めました。水場は、石転ビノ出合の右岸とホン石転ビ沢向かいの小沢が使えますが、転落に注意して下さい。ホン石転ビ沢出合より傾斜がきつくなり始め、草付キ(中ノ島=B)からA地点までは、カッティングをしないとアイゼンなしでは登れなくなるし、アイゼンだけでは、滑落の際に停止できなくなってしまいます。雪渓は時々刻々と変化しますので、対応できる技術と装備を十分に。草付キ(中ノ島)から梅花皮小屋までの間で、カッティングを要求される距離は約200mの状態です。
以上