登山者情報1017号

【2006年06月25日/大日杉小屋〜地蔵岳〜お坪〜三国小屋〜五段山〜大日杉小屋/木内茂雄調査】】

タイム  
大日杉小屋5:43〜6:04ザンゲ坂〜6:26長之助清水〜6:33御田〜7:30滝切合〜7:54地蔵岳8:10〜8:19目洗い清水〜9:33お坪9:38〜9:49御沢入り口〜10:50種蒔山〜11:30三国小屋11:50〜12:03剣ケ峰〜12:29水場道〜12:39地蔵山〜13:18牛ケ岩山(五枚山?)〜13:56谷地、大日杉小屋分岐〜15:06林道〜15:15大日杉小屋
記 録
 梅雨の中休みの予報に期待してヒメサユリの開花状況と写真撮りに登りに来た。
 昨日登ったという車10台くらいを見ながら地蔵岳を目指す。滝切合までヤマツツジ、白系のイワカガミ、ムラサキヤシオ、ムシカリ等を見つけ、地蔵岳手前では例年の如くヒメサユリが一本だけ咲いていてあとは蕾である。その他マイヅルソウ、ツマトリソウ、バイカオウレン、エチゴキジムシロ、ミヤマキンポウゲ、そして、地蔵岳標識の有る平らには今年もナルコユリが三本ほど蕾を垂らしている。
 虫に刺されるのでハッカ油をスプレーするが間違えて目に入れてしまい暫く大変であった。(此処でドコモ携帯電話が通じた。)天気は快晴でないが飯豊本山が及び連なる山が良く見える、振り向くと五段山の稜線は時折雲が行き来している。
 お坪までの下りはミヤマキンポウゲとイワカガミを見るくらいでカタクリは終わっているしコミヤマアカバナカタバミは見つからない。さらに下って行くと、左斜面にはシラネアオイが時々顔を見せてくれる。
 目洗い清水の登山道は出ているが、水場は雪に埋まっている。ちらほらとハクサンチドリが現れ出すと、やがて、待望のヒメサユリが出迎えてくれる。まだ三分咲きといったところで、一週間後の山開きは丁度満開になりそうだ。
 お坪から御沢入り口を右に見て少し登り見晴らしが良くなる頃、ツマトリソウのお花畑とゴゼンタチバナ、そして、ミヤマハンショウヅル花を咲かせている。更に少し登った後、少し下り雪渓に降りる。雪はタップリ有り切合小屋までのトラバースルートは霧だと判断に迷いそうだ。後で判ったが、三国方面に行くのなら不安定なトラバースするよりも、降りた雪渓から左に真っ直ぐ登って種蒔山に直登した方が安全で迷わない。
 種蒔山からの稜線歩きは、ミヤマキンポウゲとハクサンチドリが列をなしている。ヒメサユリはお坪程ではないが、そこかしこに有る。唯、殆ど蕾だが、三国に下るほどに花を楽しめる。登山道脇に少しだがイワイチョウ、そして、左下斜面にはシラネアオイが咲いている。この頃少し霧が出て見通しが利かない。新しい三国小屋で一服して左、五段山へと下る。剣ケ峰の岩の隙間には例年の如くヒメサユリとウラジロヨウラクが咲いていて岩場の緊張感を和ませてくれる。
 下りきって、水場道近くになると残雪の上を歩き、地蔵山ではミズバショウが一株咲いている。その先、バイカオウレンの花畑が素晴らしいのと、マイヅルソウも多く、カタクリ、ショウジョウバカマ、ネバリノギランなどは花が終わっている。
 牛ケ岩山では地面に鉄板の標識が置かれているがその脇に五枚山の標識が置かれているので首を傾げた。その先も登山道に時々残雪が有り、雪解け直後の景観を呈している。
 二カ所でチングルマの小規模なお花畑に出会うことが出来る。このコースは高低差が少なく楽なはずなのだが、道のりが遠く感じる。疲れをそらすためネマガリ竹を採りながら進む。漸くと五段山に着き、ここから急傾斜を下って行くがもう花はなく、五月蠅い蝉の声を聞きながら、こんなに急だったのかと思いながら下る。コブ山に登りかけた、足下のブナの古木の根に足をかけた時、何かカチカチとして、蝉の様なオオスメバチが飛び上がってきた、瞬間後ろに飛び10メーター下がった。幸い攻めて来なかったので、そこを迂回して、近くに枯れ木を挿しビニール紐を印しに付けた。降りてから地元関係者に連絡することにする。
 後は更に下るが今年二回目の山行のせいか、或るいは加齢のせいかいつもの下りのペースが出ず惰性で降りた。
 追記として種蒔山で会った登山者の情報として、御秘所周辺はミヤマウスユキソウが満開とのことであった。

イワハゼ 白系イワカガミ
オオバキスミレ ギンリョウソウ
ゴゼンタチバナ シラネアオイ
チングルマ
ツクバネソウ ナナカマド
ツマトリソウ
ナルコユリ ノウゴウイチゴ
バイカオウレン
ミヤマカタバミ ミヤマキンポウゲと三国岳
ミヤマハンショウヅル
ムシカリ ムラサキヤシオ
ヤマツツジ ユキザサ
三国岳小屋の注意書き ウアラジロヨウラク
ハクサンチドリ ヒメサユリ 白とピンク
ヒメサユリ満開 ミズバショウ