登山者情報1021号(投稿)

【2006年07月09日/大樽山/小林元一調査】】

 このまま放っておくと完全な薮に帰りそうなコースでした(もっともエアリアマップ2002・24には破線がありませんが)。静かな山は大賛成ですが、愛好者で、もう少し手を入れられないものかと…。
 5.20小針発--6.30胎内ヒュッテ駐車場着69.4k360m、7時のバスに間に合わすつもりが早く着いたので、歩き始めたが、待機していたバスの運転手さんが他にも待っている人がいるから臨時で送ってくれると言う。我々の他女性2人を含め6人で出発、有難かった。
 6.50ダム工事用の奥胎内大橋でバスを降り、反対側の大樽山新道登山口出発405m--取り付き後、踏み跡はあるが薮がひどく、結局途中から右斜面を強引に登り尾根に出る--何とか穏やかなブナ林の中のわりとしっかりした道となる。薄曇り無風--突然松の大木が登山道を塞ぐ。根元の土がさらわれて大きな根が目の前にムキ出し、その根の高さ2m余り!これを左から巻いて、木の根や低木に掴まってようやくこの木の上に出る--7.45、660m息を整えて改めて登る。次第に道は急登となる--松の大木の並ぶ尾根で休憩--やがて斜面一帯が素晴らしいぶな林!急斜面途中から、か細い踏み跡がさらに不明瞭になる。わずかに残る古いナタ目を頼りに左山腹をトラバースして登る。
 数年前にきた時より薮がひどく、訪れる人の少ないことを物語る--高度は山頂付近なのに薮の中で踏み跡が消える。直ぐ前方が明るいので強引に直登して直ぐ、9.30三角点に出た。一方、以前山頂下に道があった筈と、小林は薮を右に回り込んで、アゴクへ向うと思われる道に出て、左に折れてさらに左へ少し登り、懐かしい三角点に出る!
 杁差岳と小屋が見えてアゴク〜大石〜地神山。北股は見ている内に雲の中に隠れる。しかし、周りの薮が元気がよくてすっきりとした大展望というわけにはいかない。凄まじい蝉時雨。たくさんの赤とんぼ。オレンジ色の蝶、何とかヒョウモン?大きな「蚊」。ウラジロヨウラク。むろん、本日貸し切り。
 10.40山頂出発。下りは胎内ヒュッテへのコースを歩く。雨粒が一つ二つ当たる。気がつくと、蝉の鳴き声がピタリと止んでいる。最初は山腹トラバース、稜線尾根に出てから、かなりの急下りとなるが間もなく穏やかなぶな林の中の平らな道、ギンリョウソウ。--11.10、950m雨が本降りとなり雨具着用。コメツツジ。沼地に出て道が右へ急下りとなる。激しい雨と足下の見えない薮。滑りやすい粘土の急下り。いや〜最高です!もうこれ以上はどうにもならないだろうと開き直り。
 いつまで経ってもさっぱり下らないと思っているととんでもでもない岩場の急登を登り返す、これを登り切って台地のはずれが素晴らしい展望地920m12.10。ここで胎内川対岸の稜線、風倉〜ナリバ〜黒石〜ガラク峰〜三光山〜二王子岳〜二本木、そして発電所からナリバへのルート展望。下りはここから左に直角に折れて急坂。大きながま蛙。やがてぶな林に入り眼下にヒュッテの屋根や駐車場が見えかくれ。
 13.15胎内ヒュッテ駐車場着。ヒュッテで入浴¥600、山開きで足の松から登ってきたと言う知人に会いゆっくり歓談。

豊かなぶな林 山頂三角点