【2006年08月06日/弥平四郎〜飯豊山/井上邦彦調査】
弥平四郎集落と祓川の間で車両が通れないという情報を確認することとした。予定では三国岳から戻る予定だったので、のんびりと出発した。
04:31自宅を出発する。早朝なのでスムーズに進み、06:54弥平四郎集落のゲートに到着した。途中、弥生集落の分岐に止まって確認したが、交通止めの掲示は見つけられなかった。橋にあるゲートは開いていたが、「3km先で通行止めになるので、登山者は学校跡に駐車」との張り紙があった。車には自転車を積んでいたが、とりあえず行ける所まで進んでみることとした。
昨年、車道が崩壊した場所に数台の車が止まっていた。どうもこの先の車道が問題らしい。車から降りて先の様子を見るが、Uターンする場所もないが、車の跡があったので先に進んでみる。路肩が今にも崩れそうな場所を過ぎると、沢が氾濫した場所があった。そこから流れた水が暴れたようである。大型車は通行できないだろう。またもう一度大雨が降ると帰れない恐れもありそうだ。
07:08-21車道終点の駐車場に着く。途中のコンビニで買ってきた冷やしラーメンを食べてザックを整える。車の排気ガスにメジロアブが集まってくるが、じっとしていれば何とかなる。
登山口まで戻り、沢に下る。橋は整備されており問題なく渡れた。河岸段丘に登りブナ林を進み、07:33祓川山荘を確認する。蛇口から水が勢いよく流れ、登山者のデポが置かれていた。
周辺はナメコの栽培地なのでテープや張り紙が目立つ。07:40-42二つ目の水槽で水を汲む。三国小屋のラーメン用も合わせて水筒2つを満タンにする。08:00-05歩いているとザックの中からメール受信の音がした。返信をしたが、こんな所でも対応できることに感心した。
08:26十森の水場を通過する。菱形の看板は2本のブナに挟まれて見えにくい。道下にはクガイソウが咲いていた。
08:40-52松平峠に到着する。鞍部の広場には「松平峠」と書かれた木札が枝に下げられていた。食事を取りGPSを確認すると電池の容量がなくなっていたので交換する。
表土のなくなった尾根を辿る。汗が滴り落ちる。センジュガンピ(盛)・オトギリソウ・タマガワホトトギス・ギボウシ・ヨツバヒヨドリ・ヒトツバヨモギ・キオン・ノリウツギが咲いている。幾人かの登山者を追い抜いていく。青空が雲に隠れると楽になった。
09:18ダケカンバの樹に「清水→」と書かれた標識が付けられていた。「猪鼻」である。水場である小沢に下る踏み跡は道刈りがなされておらず、トラロープが下がっているのでそれと分かる程度である。
09:24疣岩分岐の標柱からは水平な道になる。雲の合間から大日岳の頭が見え、御西小屋が光っている。「獅子沼」分岐を右折し山頂向かう。09:33疣岩山三角点は横長の頂上の三国小屋寄りにある。標識はない。
ここからは下りとなる。マルバダケブキ・トリアシショウマ・ニッコウキスゲ・コゴメグサが咲いている。多少の上り下りをすると、右手に草地の浅草に着く。このすぐ先に右に登る踏み跡があるが、これはすぐに消える。
登山者の声が聞こえて、剣ヶ峰を登っているパーティが見えた。09:59-07三国小屋で、食事とする。管理人の高橋豊明さんと高橋康弘さんが外に出ていた。今日は新生喜多方市の市長が登ってくるのだそうである。
七森方面を見ると大勢の登山者が列をなしていた。まだ時間があるのでもう少し先まで足を伸ばすこととした。登山道にはミヤマコウゾリナ・コゴメグサ・ヒトツバヨモギ・キニガナ・シロニガナ・ママコナ・ミヤマアキノキリンソウ・ミヤマホツツジ・モミジカラマツ・ニッコウキスゲ・ミヤマキンポウゲ・トリアシショウマ・センジュガンピ・ヤマトウバナ・オトギリソウ・シラネニンジンが咲いている。登山者とすれ違ったり、追い抜いたりと忙しい。
10:18駒返シを通過する。ウツボグサ・ウメバチソウ・タカネツリガネニンジンも咲いている。10:29「七森」標柱を通過する。岩場でトラロープを持った旧山都町の小林さんと会う。ここで道を外れる登山者が少なくないので、ロープ誘導をしているとのことである。ここのロープは仮止めなので、掴んだり引いたりしないようにして欲しい。
10:44「種蒔」標柱を通過する。道の下には雪が残っており、道脇にはハクサンボウフウ・イワイチョウ・モミジカラマツ・ミヤマキンポウゲ・ニッコウキスゲ・ミヤマコウゾリナ・オトギリソウ・シロニガナ・キニガナ・チングルマが咲いている。大日杉に向かうトラバース道はまだ残雪に覆われている。
10:56切合小屋を通過する。トイレの建設工事は順調に進んでいるようだ。砂礫地ではタカネマツムシソウ(盛)・ヒメシャジン・タカネツリガネニンジンが咲いている。登山道は右に入り、残雪の上を歩いて涸沢沿いに登る。途中で少量ながら水が流れていた。イワカガミ・イワイチョウ・ノウゴウイチゴが咲いている。
11:14-20チングルマに包まれて食事を取る。アオノツガザクラ・ヨツバシオガマが咲いている。トンネルを抜けて、11:26草履塚山頂に出る。アサギマダラがマルバシモツケの蜜を吸っていた。
クルマユリ・マルバダケブキ・ハクサンフウロ・オヤマリンドウ・ムカゴトラノオ・イワオウギ・ヤマハハコ・コキンレイカ・ハクサントリカブトを見ながら御秘所を通過し、11:48標柱から御前坂の登りに取りかかる。
この坂は2段になっているが、先週と同じくタカネツメクサが迎えてくれた。12:03一ノ王子まで登ると平坦になり本山小屋が見えてくる。
12:09-28本山小屋で小屋番のIWUに顔を出す。さらに12:37-16飯豊山々頂でラーメンを煮る。無線でOTJと交信する。LFDは既に下ったとのこと。13:38-50本山小屋にもう一度顔を出す。
水場の様子を確認し、13:57一ノ王子から下り始める。14:24草履塚を通過し、14:47切合小屋は混んでいるようなので挨拶だけをして通り過ぎる。
14:57種蒔、15:08七森、15:31-36三国小屋で高橋さんに挨拶する。此処暫くの好天で剣ヶ峰の水場は2リットル汲むのに5分を要したとの話を伺った。
16:02-13疣岩山三角点で食事をし、16:20疣岩分岐から右折する。16:30巻岩山(標識なし)からぐんぐんと高度を下げ、16:57上ノ越から左に下る。この尾根道には所々オオバコの群落がある。昔は結構な人が行き来していたのだろう。ブナ林から急な尾根に変わり、17:30左の沢音が高くなり、右の小沢を横切って17:38-44駐車場に出る。
駐車場の看板に蜂が巣を作っていた。車に乗るとメジロアブが入って来る。駐車場で距離計を0に戻す。17:58弥平四郎ゲート4.1km。弥平四郎から川入に抜ける峠道は通行止めの表示がなされていた。
133.3km
今回のコース |
![]() |
弥平四郎〜祓川駐車場、右手の□が崩壊箇所 |
![]() |
路肩が洗掘されている | この沢が氾濫した |
補修されていた | 祓川の駐車場 |
駐車場の看板にある蜂の巣 | 橋は修復されていた |
このブナの巨樹が・・・ | なんと枯れていた |
祓川山荘の水源地 | 十森の水場 |
松平峠から尾根道となる | センジュガンピ |
猪鼻の水場 | 水場への道は刈られていない |
猪鼻を上から見る | 疣岩分岐 |
稜線が見えた | 大日岳山頂 |
御西小屋 | 疣岩山から下ると登山者とすれ違った |
剣ヶ峰を登る登山者 | 大白布分岐を振り返る |
三国小屋 | 三国小屋からの縦走路 |
流石に登山者は多い | 小峰を越えていく |
切合小屋遠望 | 掘れた登山道を下る |
切合小屋付近の裸地化 | 御沢を覗く |
御沢分レから御沢に出た地点 | 御坪からのトラバースコース |
コースは残雪に覆われている | 切合小屋に到着 |
草履塚を見上げる | タカネツリガネニンジン |
ミヤマシャジン | チングルマとイワカガミ |
チングルマ | アオノツガザクラ |
マルバダケブキとアサギマダラ | コゴメグサ |
本山小屋 | トイレには協力金のボトルがあった |
飯豊山々頂の筆者 | 駒形山方面 |
ミヤマホツツジ | イイデリンドウ |
今年はニッコウキスゲの当たり年 | 本山を振り返る |
一ノ王子の清水 | 団体ツアーの皆さん |
御秘所に咲くコキンレイカ | ハクサントリカブトが1輪咲いていた |
マルバシモツケ | タカネマツムシソウが盛り |
七森に向かう | ロープは誘導用、掴まないこと |
タテヤマウツボグサ | 三国小屋からの下りは 潅木が登山道に被さっている |
松平峠に下る尾根道 | 猪鼻を見下ろす |
巻岩山に向かう | びっしりと生えたツキヨダケ |
巻岩山を振り返る | 上ノ越の分岐 |