【2006年09月10日/権内尾根〜杁差岳〜大熊尾根/井上邦彦調査】
大石ダム駐車場のトイレ脇に車を止める。このトイレは24時間使用ができ、中に入ると自動で点灯する。清潔に維持管理がされている洋式トイレである。
04:50頭にヘッドランプを着けて自転車を漕ぎ出す。ほぼ満月、月明かりで歩けるが、影になっている所はランプが欲しい。舗装路を進むと東俣彫刻公園に遮断機式のゲートがある。
05:02-07登山カードを記載し、自転車をデポして歩き出す。05:24東俣大橋、05:34鉱山跡(水位観測所)、05:52慰霊碑を通過する。林道は荒れていない。林道終点に3台の車が駐車していた。千葉ナンバーの車で、数人が準備をしていた。釣り人であろうか。
06:00第一橋を渡り若いブナ林に入っていく。ひと登りして06:12三吉分岐から右に下る。第2橋を渡り斜上して06:26尾根の上に出る。
登山道が崩れ左に巻く所で滑り、左足擦過傷。半ズボンのリスクである。06:33-52食事を取りながらGPSを確認すると先週に続いてログが取れていない。ろくに見えない携帯用眼鏡で見ると「オフ」の文字。衛星を補足する機能が動いていないのだ、マニュアルがないので手当たり次第に操作していたら、補足作業が始まった。07:08左から尾根を合わせた場所に雨量計の基台が置かれている。ホツツジが咲いている。
権内峰を見ながら登る。当てにならない水場は無視して、07:32ブナの根元に「カモス頭847m」の標識に到着する。ブナ林を抜けると正面に権内峰が聳える。岩場を登り、07:58権内峰を通過する。陽が当り暑い!頭がくらくらするようだ。08:01-14木陰で2回目の食事を取る。
コゴメグサ・エゾシオガマ・ゴマナ・ハクサンシャジン・ツルリンドウといった花々が登山道脇に咲いている。右手に気象観測施設を見ると、08:44「千本峰1164m」に着く。上部はガスって来た。多少でも陽がかげると助かる。
前杁差岳までの登りは標高差400m、権内尾根で最も疲れる場所だ。ブナ林からすぐに潅木のトンネルとなり延々と詰めていくと、潅木が低くなり傾斜も緩くなって山頂を意識し始めるが、次々と偽山頂が現れ、分かってはいるのだが騙されること数知れず。
09:32-52前杁差岳、フォーマ(+)は3本立つが通じない、ムーバはOK。食事を取る。テルモスに入れてきた氷水が美味!
10:14長者平でふと主稜沿いに刈り払いの跡を見つけ、登ってみる。水準点を通って登山道を巻いている。湿地の荒廃を防ぐために巻き道を作ったのだろう。
10:23-11:27杁差岳山頂に到着する。誰もいない。一人でラーメンを煮て缶ビールの栓を抜いた途端に・・・泡がもこもこと吹き出した・・・まだ凍っていたのだ。太陽に当ててビールを融かす。天候が徐々に良くなってくる。天気予報のことはすっかり忘れていた。
食べて飲んで、下山を開始する。ウメバチソウ(盛)・タカネマツムシソウ(終)・ハクサントリカブト(終)・タカネナデシコ・ハクサンフウロ・ミヤマアキノキリンソウが咲いている。杁差岳小屋を覗いてみたが誰もいなかった。
11:39新六の池を通過する。オヤマリンドウが咲いている。12:04カリヤス平の標識の下の鞍部は草地になっている。登山者が2人登ってきた、頼母木小屋泊まりとのことである。さらに下ると登山者2人が下山していた、新津と新発田の方とのことである。
12:32一杯清水は何時ものように水が僅かばかり流れていた。ストックを着いた時に木の根の間にストックが突き刺さった。何時もならその瞬間にストックを離すのだが、瞬間的にタイミングが遅れたらしく、指に体重がかかった。捻ったかなと思ったが、そのまま下る。左手薬指にストックが触れると痛いので、掌で包むようにして下る。12:59-04腰を降ろして休憩。13:15大熊沢の橋は丸太を縦に切り、刻みを入れていた。
13:27-14:02大熊小屋で食事を取る。冷たい水で捻った指を冷やす。メモ用紙の表紙がやや厚いので筒を作り、薬指にかぶせてガムテープで固定するとちょうど良い副木になった。食事をしていると先ほどの2人も到着。
大熊沢と同じ作りの橋で本流を渡り、左岸をへつるように進む。14:32セガイ沢を通過し、十貫平のブナ林を過ぎ、14:57タキプ沢を通過する。15:14スノ沢は右岸の草地を遡って対岸に渡るが分かりにくい。
雨が本降りになって来たようなので、ザックカバーをしてカッパ上のみを着る。15:25ウジ沢の菱形標識は文字が消えていた。すぐに杉林となる。杉林を抜けると登りになるのだが、ここで右に下る明瞭な歩道がある。これは雨量観測所へ行く道であり、登山道は左上になる。標識も何もないので始めての方は迷うかもしれない。登りきるとイズクチ沢対岸の水平道が見える。
うんざりするほどに下り、15:42イズグチ沢を渡り、一汗流して水平道となる。岸壁を強引に削り取った道は、十貫平近くに鉱山があった時に作られたものではあるまいか。そうでなければこんな登山道を作る訳はないと思わずにいられない。それにしても全体に手入れがきちんとされている。幸いにも雨はさほどでもない。
16:01水掛沢を通過、カジカネ(岩場へつり)を過ぎ、16:22黒手沢の赤い橋を渡る。この手前に沢奥に登る踏み跡があるので留意したい。16:32立派な滝倉橋を渡ると登山カード箱がある。ここから舗装道路となるが、結構長い。雷雨の襲来と同時にトンネルに入る。ここはスイッチを押すと10分間電灯が点灯する。土砂降りの中、大石ダムを渡り、16:54大石ダム駐車場に到着。
雨の中、彫刻公園に自転車を回収に行くと、ゲートの鍵が開かないで助けを待っている方がいた。ゲートが開いていたので1台を林道終点まで乗り入れ、回収のため別な車で来た所、鍵が閉まっていた。合鍵を持っているが長さが不足して開けることができないとのことであった。
今回のコース(□から東俣第2橋までログ取れなかった) |
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林道終点の東俣第1橋 | 三吉分岐から仰ぐカモス頭 |
東俣第2橋 | カモス頭 |
権内ノ峰 | 前杁差岳遠望 |
日本海が見えた | 大境山と枯松山 |
千本峰 | 前杁差岳 |
杁差岳を目指す | 熊の糞 |
長者平 | 長者平の湿原 |
新しい刈り払い道 | 水準点 |
新しい道から杁差岳 | 新道を振り返る |
慰霊碑と杁差岳 | 新道と旧道 |
杁差岳山頂から杁差小屋 | 凍っていた缶ビール |
山頂にて | 頼母木山 |
山頂から権内尾根 | |
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新六ノ池 | 杁差小屋から山頂と分岐標柱 |
タカネツリガネニンジン | 新六ノ池 |
カリヤス平の標識 | 一杯清水 |
深い山並み | ホツツジ |
大熊沢 | 完全に時期が遅れたトビタケ |
西俣沢を渡る | |