登山者情報1043号

【2006年09月08-10日/大鳥口-以東岳-北寒江山-大上戸山-三面ダム/吉田弘調査】

いつも単独だが縦走と聞いて仲間に入れていただく。
【08日】 
 9;13大鳥口を三面ダムに向けて出発、雨も上がり好天である。partyは、14名(CL・SL・SL見習と11人)ほとんどが5・60代の高齢者である。今日は大鳥池までなので登りもなく余裕であるが、蒸し暑く汗が出る蝉の声と沢の瀬音を聞きながらピンクと黄色のツリフネソウを足元に見てブナの林を歩く。今日は前に出るといけないので後部のCLの前を歩く。10;20−35冷水沢吊橋、少し行ったところでブナハリタケが有ったのでCLと二人で収穫今夜のスープの材料にすることにする。CLは食っても大丈夫か?と心配そう、純粋な山男らしい。みんなに追いついたところで11;05七つ滝吊橋ここから少し登りになる。11;35-45水場、近くに三箇所ほど有る、いずれも柄杓があり枯れることはなさそう、のどを鳴らしてゴクゴク飲む。12;30大鳥小屋着、中は広く大変きれいだトイレも清潔管理人の努力が感じられる、夕食まで自由行動、三角池に行く人が多い夕方ヒラタケを収穫してきた人がいた、これは醤油で煮付けてあすのおにぎりに入れることにした。夕食はヨーイ丼・サラダ・スープが2つと豪華になった、茸スープも大好評最後まで躊躇していた堅物そうな人もなべの底が見えそうになったところでついにお椀をだす、これででお開き。
【09日】
 5;45力うどんを食べて狐小屋めざして出発、今日もいい天気、風が心地よい。以東岳分岐を左にオツボ峰経由のコースにはいると直ぐブナの尾根登りになる、6;30-35 1200m展望が開ける。7;40三角峰まで来ると、眼前の以東岳、北東の鳥海・月山・葉山(村山)・奥羽山系の景色と眼下の雲海がすばらしい。7;50-55オツボ峰手前のコルの水場、20m位東に下ったところに有った。8;30オツボ峰。天狗小屋分岐、急峻な下りと渡渉を考えると自分には難しそうだ、一気に朝日連峰が前方に見えてくる周囲の景色を堪能しながら10;00-30以東岳山頂、おにぎりの茸が好評だ、オコジョも顔を出す。名残のマツムシソウとニッコウキスゲのを尾根を南進する、11;25-40コルで休む。12;05仲先峰12;45狐穴小屋昨日も一緒の京都からの単独男性が先についていた、あす大朝日小屋に泊まり小寺に下りるとの事。水場の冷えたビールについつい手が出る至福の水がのどを潤す、うまい。夕食は、マーボー丼とスープでSL見習嬢の誕生日を祝う、管理人さんの部屋で誕生日のパーティがはじまる。
【10日】 4;40CLお手製のおいしい スイトン汁を食べてヘッドランプをつけて三面ダムへ向かう、温存してきた体力を使って。
  4;50天狗小屋分岐の三方境、5;10北寒江山分岐を三面ダムへとる。アブがうるさいく口・鼻に入ってくる、直ぐに朝露にぬれたササの藪になる道の両側に三方・善六・源蔵池がみえてくる。5;23振り返ると北寒江山の肩からの日の出だ、富士山のようにもみえるここでランプを消す。5;35-40休む、藪が腰の辺りまで有るので足元に注意して歩く油断すると足をとられる、足裏に神経を集める。岩場を登って7;25相模山、ピークがいくつかあって山頂を探したが標識は見つからなかった。大朝日岳はガスに覆われているがスキーのシャンプ台のような祝瓶と飯豊は見えている、昨日歩いた以東岳方面は、晴れていい眺めだあまり感動していると足元が危うい。下りになると藪が腰まで来る、尾根歩きなので道を間違えることは無いと思うが慎重に進路を観察したほうが良いようだ、この辺まで来るとアブがいなくなる。天気は晴れたりガスがかかったりの繰り返し、今日も蒸し暑く汗まみれ水場が期待できないので少しずつ水を飲む。7;40-50鞍部の湿原でで休む、モウセンゴケの白い花があった。大上戸山へ慎重に登りをあるく、暑い汗が滴り落ちる。9;56-10;23山頂、朽ちた標識があった拾い上げたが文字は消えて無いが展望がすばらしい、以東・朝日の稜線や大玉山のおくの祝瓶と飯豊連峰 がさっきよりぐっと近く見える。大上戸山から痩せ尾根の藪を下る、水場があるはずだが標識が無く見つけられない。先頭のSLから足元注意の指示が出るしばらくいくと鎖場があるここを通過すると高度1200m位の尾根がしばらく続く10;30-40休む、11;00遭難の碑2002年三面に生まれ三面の山に尽くし35歳の若さでこの地に・・とあった。我々が今日歩けるのは、この方のおかげのような気がしてきた感謝をささげる。1000mブナが出てくる。
 12;10-45道陸神峰(標識無し)直下の非難小屋の前で休む、直ぐそばの水場は水量が少ないので辛抱づよく待つ。このあたりから道がしっかりしてくる、ここから一気に高度を下げる最後の頑張りどころだ黙々と下る吊橋を渡って14;15-40三面小屋。水を存分に補給する体が生き返る、あとは三面ダムを目指すのみ眼下の渓流沿いの樹林をいく15;40-16;10一本吊橋CLがザイルをセット、シュリンゲを使って渡る、使わないのは私を含めて5名であった、安全第一。薄暗い道を歩く刈払いの道が懐かしいワラビがでているが疲れて取る気にならない、17;15三面ダム登山口着(写真失敗)迎えのバスに安堵する。一人の脱落もトラブルもなく無事完走できた、CL・SLご苦労様、高齢の参加者者もすごいと思った。脳裏に「亀の集団」という言葉が浮かんだ、速くは無いが確実に歩く、そんな気がした山行でした。気の利くドライバーが調達してくれたビールで乾杯して仙台への帰路に着いた。

泡滝直後 水場
タキタロー小屋 三角峰
三角峰から オツボ峰から
以東岳手前 寒江山への尾根
以東岳山頂から 中先峰
狐穴小屋 狐穴小屋発
北寒江分岐 日の出
竜門山方面 以東岳方面
相模山方面 モウセンゴケの花
藪になる 相模山手前
相模直前の岩場 飯豊遠望
尾根を歩く 大戸上方面
相模を振り返る 大戸上山頂
難所に向かう 初めての標識
二つ目の標識 道陸神小屋
樹皮に食い込む 三面川の雪塊
三面小屋 シュリンゲを使う
シュリンゲなし