【2007年04月28日/大境山/井上邦彦調査】
集落の方々と道路清掃を終えて帰宅し、予定の山に向かおうとした時に電話があった。内容は「今日の山は中止」とのこと。さてどうしたものか考え込んだ。稜線に行くには時間が遅すぎる。そこで手頃な山として大境山にひとりで登ることとした。
登山口は中田山崎のバス停であるが、国土地理院の地形図には田中山崎と誤植されている所だ。08:04道路脇の駐車帯に車を停めて護岸された沢の右岸を進むと、「大境山」の標柱がある。ここで左折し水路沿いに行く。道端にはキクザキイチリンソウ・エンゴサク・ショウジョウバカマ・スミレサイシンが咲いている。特にショウジョウバカマの元気が良い。
2本目の標柱で水路を跨ぐとすぐに沢の左岸に出る。一箇所ぬかるみがあるが長靴なので平気だ。右岸に移るとオウレンが咲いていた。今年始めての花旅になりそうだ。
尾根をひと登りすると傾斜が落ち、タムシバ・マンサク・ムシカリ・イワウチワ(満)・シバザクラ・カエデの咲く雑木林になる。ブナ新緑が眼に染み込む。
08:33尾根が細くなり急になった所で、右の沢に行き水を汲む。08:39雪が次第に多くなり夏道が分からなくなる。赤布のある所でGPSを確認すると全くログが取れていない!
眼鏡がないのでよく見えないが、あちらこちらを動かしているうちに、ログをオフにしているらしいところを見つけた。08:48歩き出すが、どちらに行くのか分からない。よく探すと左に向かっているらしい道?を見つけた。雪に埋もれている沢を渡る。この先は藪がありそうなので尾根を直上すると、道が数箇所見つけた。
09:06上に岩場がありちょっとした緩傾斜がある。ここはいつも迷う所だろう。以前このまま直登して藪を漕いだ記憶がある。ブナ林と尾根の潅木の間の雪面を、左に斜上して行く事にする。雪が硬い。デフ布を見つけたので近づくと道のようだ。道かどうかは迷うレベルであるが、若干登ると09:15尾根上の道に出た。
09:23県境に出ると平坦な潅木が雪の上に現れている。小雨がぱらついたが気になるほどではない。多少矮化したブナ林のある大セド峰に向かい、小沢を隔てて大境山を見上げる。
尾根沿いに登ると藪もありそうなので、いったん沢に下って真ん中の尾根を登る。09:40スパイク長靴のキックステップにしては硬い雪だ、ピッケルを出す。左境には部分的に夏道ありそうだが、藪化している筈だし、面倒なので正面の雪面を直登し、右手の尾根に上がった。
09:46日本海が見えた。光兎山も確認できるが、朝日連峰は霞んで判然としない。09:58平坦な尾根上になると、いきなり杁差岳が眼前に現れた。千本峰から上は雪道のようだ。
10:04〜29大境山々頂に到着する。山頂の三角点周辺だけが雪がない。風を避けて裏側に行くと窪地がある。藪を分けてみると、窪地の中に角材や板が積まれていた。朽ちてはいるが、もしかすると簡単な小屋でもあったのだろうか。それにしてもこんな所に・・・良く分からない。
ODDと無線が繋がった。天狗平までの一般車両通行が4月1日か2日に早まるかも知れないとのことである。下山してから確認することにした。
飯豊の主稜はかろうじて見える程度、食料はお握りしか持ってこなかったので、早々に下山することにした。
急斜面をグリセードで下り、10:54県境分岐を通過する。11:00尾根から右へ下り、来たルートを辿る。何度がトレースを見失うが、11:09トラバース地点に着く。このまま下ると良いブナ林があるが、今回は登山道を歩く。暑くなって来たので服を脱ぎピッケルをザックに付ける。ここから下はブナが萌えている。
11:25-31のんびりと食事を取り、花々の写真を撮りながら下り、11:45車に戻った。
酒屋脇の沢沿いに進む | 標柱がある | ショウジョウバカマ |
水路沿いに進み標柱から右折する | オウレン | ムシカリそれともバルタン星人? |
ブナの花 | オクチョウジザクラ? | 雑木林を進む |
尾根が細くなり登りになる | イワウチワ | 雪が出てきた |
飯豊連峰上部は雲 | ここから左に斜上する | ここが登山道 |
尖ったピーク | 県境に出る | 枯松山 |
大境山を仰ぐ | 倉手山 | |
![]() |
||
右はオオセド峰 | 海が見えた | |
![]() |
||
北に続く県境 | 鳥の巣があった | 右斜面を登る |
杁差岳 | 飯豊山 | 山頂が見えてきた |
パノラマ | 大境山々頂は露出していた | |
![]() |
||
山頂の窪みには小屋の跡? | 権内尾根全景 | |
![]() |
||
前杁差岳の登りは雪に覆われている | 千本峰 | 二王子岳 |
大石ダム | 杁差岳 | 地神山と頼母木山 |
烏帽子岳方面 | 山頂にて筆者 | 下山とする |
枯松山と主稜を振り返る | 光兎山 | 夏道は藪化が進んでいる |
ここからグリセードで下ることにする | グリセードの跡 | いったん小沢に下る |
降りてきたルートを振り返る | ここから右に下る | ダイグラ尾根 |
朝日連峰 | ここを斜めに下る | |
夏道が出てきた | イワウチワ | リョウブ |
タムシバ | ムシカリ | マンサク |
キクザキイチリンソウ | オオバキスミレ | |
今回のコース |
![]() |