登山者情報1108号

【2007年08月25-26日/石転ビ沢〜丸森尾根/木内茂雄調査】

【 メンバー】 
 長井市T氏同行
【タイム】 
(8/26)飯豊山荘5:50〜6:10温身平〜6:21砂防ダム〜6:54ウマイ水清水7:02〜7:50梶川出合〜8:32赤滝〜8:43石転び出合9:06〜雪渓末端9:48〜10:38本石転び出合〜11:22黒滝〜13:05梅花皮小屋
(8/26)梅花皮小屋6:52〜7:22北股岳〜8:14門内岳8:35〜8:47胎内山〜8:52扇ノ地紙〜9:26地神山〜9:41地神北峰10:03〜10:26丸森峰〜11:27夫婦清水11:46〜12:26飯豊山荘の屋根見える〜13:05飯豊山荘
【記 録】
(8/25)
 今年初めて飯豊山荘前を通り、すぐ先の今年から設置した立派な登山届出所を撮る。そして、毎日、登山指導をしている武田顧問と二言、三言を交わし、出発する。
 温身平まで行く途中、久し振りに見るブナ林がかなり立派に感じる。他所のブナ林と比較して決してひけを取らないし、恥ずかしくなく自慢できる。天気は快晴で温身平からは、梅花皮小屋がハッキリ見える。周りはもう、秋の気配がしていて、花が見つからない。石転び沢出合まで、タニジャコウソウとオチクラブシ(トリカブトの一種)くらいが目立つ程度であとは、無理をして探してミヤマオトギリ、ヒヨドリバナ、キツリフネ、キンミズヒキくらいだ。地竹原辺りからは2mも有りそうなイタドリが盛りを終えようとしている。梶川出合手前から沢に降りて、2回徒渉すれば出合いに渡れそうだがイヤイヤ高捲をしてから梶川出合に降りる。水が少な目なので、飛び石で渡れる。
 そして、石転び出合も水が少な目なので、飛び石で渡り右岸に出る。見上げるとまだ雪渓が長く残っている。途中、イタドリの藪の中でクガイソウを見ながら、雪渓末端まで40分ほどで行き、軽アイゼンを付ける。ベテランであれば、慎重に登ればアイゼンは要らないが、付けたに越した事はない。雪渓にクレパスが有り幅が広いのは沢のサイドに巻いて、あとは跨いで渡れる状態で今のところは、無難に登れる。左岸には咲き遅れのニッコウキスゲとオタカラコウが見える。単純な登りを繰り返し、次第に斜面は45度にもなり、その急斜面を突破すると、斜度が緩くなり黒滝直下で雪渓は終わる。
 それからは中ノ島の草付きを登るが、いくらか期待していた花はスッカリ終わりである。モミジカラマツ、ハクサンボウフウ、アキノキリンソウくらいは有るが。しかし、梅花皮小屋直下のテント場周辺はハクサンコザクラが待っていてくれた。どこかでミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、ハクサンシャジン、少し終わりかけのタカネマツムシソウ、そして、最盛期のトリカブト、ウメバチソウ、ミヤマシシウド等を見る。小屋で小休憩したあと、梅花皮岳まで登ってみたが、山頂にあるはずのイブキトラノオを少しは見かけたが、群生は皆無であった。ただし、イイデリンドウは其処かしこに咲いている。
(8/26)
 朝方、北股岳山頂は少し霧で隠れていたが、出発する頃には高曇りになった。北股岳登りでは,例年の如くウメバチソウとトリカブトは最盛期であとはコゴメグサが咲いている程度である。その他に、門内岳まで探したのはタカネナデシコ、ミヤマアキノキリンソウ、ハクサンシャジン、等である。その先、胎内山を過ぎ、扇ノ地紙近くなると右斜面下に咲き遅れたニッコウキスゲ、コバイケイソウ、チングルマ等が遠目に見える。ここから地神山を目指して行くと、同じく右斜面したにニッコウキスゲの群生、キンコウカの群生、ミヤマリンドウの群生が見え、その他チングルマ、ヨツバシオガマ、イワショウブ等が何とか見られた。
 登山道には名残のハクサンシャジン、コゴメグサ、タカネマツムシソウ、其処に白のマツムシソウが2輪咲いていた。オヤマリンドウも咲いていたが早,終わりに近い。そして、地神北峰から丸森尾根を降りて行く時、右斜面下にチングルマの種穂が遠目に見えた程度で、その先、丸森峰から森林帯に入りムシカリの赤い実と、ガクアジサイ、ミヤマホツツジの花を見た。兎に角もう、山は、紅葉に近づこうとしている。

飯豊山荘登山届け出所 温身平の朝
タニジャコウソウ 石転ビ沢全景
石転ビ沢雪渓 梅花皮岳にて朝日連峰を望む
梅花皮岳にて左飯豊本山を望む 梅花皮岳より大日岳を望む
ウメバチソウの群生 イイデリンドウ
オヤマリンドウ タカネマツムシソウ
ヨツバシオガマ 白のタカネマツムシソウ
キンコウカ イワショウブ
キンコウカ、後方地神山 ハクサンシャジン
キオン ガクアジサイ
ムシカリの実 丸森尾根を下る途中、梶川尾根側に滝を見る