登山者情報1122号

【2007年10月13-14日/梶川尾根〜梅花皮小屋/竹田通則・高橋弘之調査】

【トイレ情報】
 門内小屋=トイレ棟閉鎖、使用不可 カイラギ小屋=水洗トイレ使用不可、他使用可
【その他情報】
 門内小屋にデポしてある冬季用食料が誰かに荒らされている可能性があります。心当たりのある方はデポ食料の確認をされたほうがいいように思われます。
【記録】
 4時起床し、軽く朝食をとり小国に向かうが途中車の調子が悪く一緒に同行する予定のODDに連絡し登山口まで乗せてってもらう事になった。
 道すがら「下で雨が降っていたら上は雪だな」などと話しながら現場まで行くと雨は降っていた様だが止んでおりどうにか登れそうで7時ごろ天狗平出発。相変らず稜線あたりはすっぽりガスの中ではあるが合羽無しで登れた。下の方もうっすら山が色付き初めている。順調に高度を上げ湯沢峰休まず通過、もう少しで滝見場の付近ODDが用をたすとの事、先に行って滝見場で待っていると無線で「キノコ採り中 少し待ってろ」の指示。腰を下ろしてオニギリをほおばった。石転び沢を覗いて見るがガスで何も見えない。上に目を移し梶川峰の方を見てもすっぽりとガスの中、もしかしたら上は雨かも? などと考えてしまう。ほどなくしてODDがカノコをレジ袋一つ採って登ってきた。話によるとまだ取り残しがある様で帰りに少し採らして貰うことにした。(筆者はキノコと事がほとんど分らない)五郎清水休まず通過、トットバあたりでさっきのオニギリ2個分どうも体の外に押し出したくなりODDに先に行ってもらい今度は筆者がキジを撃つ事になる。
 梶川峰を通過したあたりでガスが一瞬晴れた。笹の緑、草紅葉のオレンジ、ナナカマドの赤、チングルマの濃い茶色、わずかな空からのぞく青、その青を隠す淡い白のガスそれぞれの色が折り重なってそれはそれは口では形容しがたい美しさだ。この光景を今日は諦めていただけに嬉しい。11時15分扇の地紙通過、門内小屋までの稜線は新潟側からの強い風が冷たいガスを持ち上げて吹き付けている。
 11時30分門内小屋着、昼食をとる。小屋の中に荒らされてる気配のデポ用食料が散らばっていた。レジ袋に入れただけのあれだけの量の食料をデポする側の管理・保存方法にも若干問題があるかも。まるで「非常の時にはどうぞ使ってください」のような管理、心当たりのある方は一度数量のチェックをお勧めします(管理保存の方法も)。北股岳を詰める頃にはガスも大分おさまって来た。13時15分過ぎ梅花皮小屋到着。OTJにおおせつかった水場の作業にとりかかった。
 翌日目を醒ますと一面のガス何も見えない。今日も駄目か!いやいやそんな事はない。作業を済ませ小屋を出かける頃にはすばらしい天気。北股岳山頂からはどこまでも見渡せる。湯の平に向かう尾根、門内岳に続く道は昨夜吹き付けられたであろう霧氷が草木に張り付いている。門内岳山頂からは胎内尾根が伸び、その先に新潟東港の火力発電所がくっきり見える。北峰の方に目を移せば新潟側の斜面がナナカマドの赤が緑の笹とコントラストよく映えて、まるで高級呉服地を山並に覆い被せた様な光景だ。
 扇の地紙を山形側に進むと今度は北峰付近が草紅葉のオレンジに彩を変える。これだからこの時期の飯豊山行は欠かせない。ケルン越に昨日泊まったカイラギ小屋を望むとその両側を守るかのように梅皮花岳と北股岳が雄々とそびえている。さあ後はキノコ採りだ。ODDが昨日見つけていた取り残しを採らせて貰うことになっている。ODDに教えてもらいながらカノコをそぎ採ったというよりもODDがみつけたキノコを脇に行って勝手に採らせてもらった。普通だったらルール違反だろうが先輩はその愚行を何も言わず許してくれた。今度は覚えたぞ!また一つこの時期の山に登る楽しみの一つが増えた。
ギルダ原から北股岳 新潟県側から雲が湧きだす
梅花皮小屋と梅花皮岳 ガスの向こうに石転ビ沢
朝日に浮かぶ北股岳 朝日岳方面
門内小屋に向かう ギルダ原から門内岳
門内小屋のトイレは閉鎖 霧氷で化粧した枯草
扇ノ地紙、新潟県側の紅葉 草紅葉に染まる北峰の山形県側
杁差岳を望む 梶川峰を見下ろす
ケルン越しに梅花皮小屋方面 梶川峰から扇ノ地紙方面

以下はODD撮影

滝見場から登る 三本カンバ付近
梶川峰より 門内小屋
門内小屋のデポ? 北股岳に向かう
北股岳 北股岳山頂から振り返る
北股岳山頂 梅花皮小屋を見下ろす
石転ビ沢の様子
ガスが取れた 梅花皮小屋から北股岳を仰ぐ
霧氷
南の主稜線 霜が降りている
霧氷 北の主稜線
北股岳山頂 山頂の展望
大日岳 新潟方面
筆者(ODD) 北に向かう
ナナカマド 北股岳を振り返る
門内岳 二ツ峰
門内岳山頂 一面の霜
霜の華 胎内山
北股岳 扇ノ地紙
霜と紅葉 地神山
飯豊山 定番のショットです
石転ビ沢遠望 梶川峰
ダイグラ尾根 三本カンバ