登山者情報1133号

【2008年02月05日/白太郎山/吉田岳調査】

 雪が深々と降り続く中、白太郎山へと向かった。今回のパートナーは、神奈川からやってきて一緒に山仕事をしているトラウト君。ゲレンデスキーにはまっているが、山スキーどころか冬山自体が始めて。私に騙されてやって来たというわけである。何せ初めてなのでこの大雪のなか山へ向かうことも「そういうものなんだ」と思っていたようだ。
 徳網の関邸に着いて挨拶をし、9時30分に出発。トラウト君には山スキーとシールそしてプラブーツを貸してやり、滑降用にゲレンデブーツを用意してもらってそれを私が背負ってあげた。最初の急登で早速トラウト君が登れなくなった。仕方なく一区間を坪足で登らせた。「この感じでは途中からかんじきかな」と思ったが、その後のなだらかな杉林の斜面で少しづつコツを掴んできたようだ。その上のやや急なブナ林も何とか付いて登ってきた。しかし雪がますます強く降るようになるにつれ、トラウト君の口数も少なくなり、疲れが顔に表れてきた。
 尾根道になり、ちょうど12時になったところで昼飯とした。やや吹雪のような天気になってきた。基本的に体力はあるトラウト君なのだが、さすがに初体験の身には可哀想なので、登高を13時30分までと決めた。食事後再び上り始める。約束の時間になった。山頂まではあと30分もかからないで行けそうだったが、帰りに何があるか分からないし無理をしても仕方がない。「登頂はまたの機会に」ということにした。トラウト君ももう十分(十二分?)ということだった。
 シールを外し下りの準備を行う。滑降はある程度得意なトラウト君のはずだったが、既に筋肉痛になっていたようだ。それに膝までの新雪や木々の合い間を縫って滑るという事はゲレンデとは全く勝手が違い、「ある程度は覚悟していたけれど、こんなに違うとは想像以上だった」とトラウト君。それでも時々ターンが決まり、その片鱗を見ることができた。私に言わせれば十分にOKである。15時30分、無事関邸に到着した。
 登山を終えて、「いや〜、岳さんの山スキーに付き合ってくれる人がいないという意味が分かりましたよ。でもリベンジしたいのでまた誘って下さい。」とトラウト君の感想。トラウト君の山スキーチャレンジはまだまだ続きそうです。
坪足になっちゃいました
いあ〜、きついっすね
大雪になってきました
よしここから滑降です
ちょっと上り返し
雪深いっす
何とかターンが決まりました