登山者情報1136号

【2008年02月24日/雪山登山講習会in小国/井上邦彦調査】

主催:小国山岳会
共催:飯豊朝日山岳遭難対策委員会・NPO法人飯豊朝日を愛する会
担当:吉田岳

 飯豊連峰保全シンポジウムの翌日も見事な地吹雪、岳ちゃんから「屋内にしようか?」との連絡が入る。たまたま電話を受け取った時が小康状態だったので「外で大丈夫」と返事をしてしまった。
 集合場所のゆ〜ゆ駐車場に行くと、既に皆が集まっていた。風を避け温水プールの玄関で開講式、2班に分け岳ちゃんが雪の観察、HZUがアバランチビーコンを担当し、途中で班員を交替するとのことである。私は岳ちゃんがどんなことをするのか見てみたかったが、仕方ない。
 私の班は橋を渡って町民広場に向かう。途中で屋外プール脇にあるシャワー室を見つけ、中に入ると細長いが良いスペースがあったので、皆をそこに集めた。始めに昔のゾンデ(独語)捜索方法は遺体収容を対象としているのに対し、現在はビーコン・プローブ(英語)・スコップを組み合わせて、同行者の生還を目指して探すために、携行する重量や組み立ての簡便さが重視されていること、ビーコンで概ね直径2mの範囲まで絞り込み、プローブで特定したらそのまま抜かずに掘るのだが、その際のポイントなどを説明した。次は全員がビーコンを持って町民広場(グランド)に出て、私が隠したビーコンを探す練習を何度も繰り返した。
 岳ちゃんの方では、ゆ〜ゆの裏山で深さ2m程の穴を掘り、温度計を差し込んで深さによって変化することをや、雪質・雪層を観察した。さらに穴底の脇に頭を突っ込める横穴を掘り、呼吸と連絡用のホースで雪上と繋いぎ、参加者をダイナミックに生き埋めにし、プローブで突っついたとのことである。
 昼になっても吹雪は止まないので、総合センターの1室を借り、岳ちゃんが用意してくれたチゲ鍋で体を温めた。実は私は昼食を忘れたのだが、皆が持参してきた食べ物が次々に回ってきたので空腹を満たすことができた。
 仕事の都合で昼から参加となったQVHが資料を配布して、低体温症や雪崩等について座学を行ったが、身体が温まり腹がふくれてきた睡魔が襲ってきた。途中の休憩ではシミケンさんの指導で足腰のトレーニング方法が披露された。目が覚めた所で、QVH得意の地図・磁石の話になる。雪山はこの技術なしでは到底歩けない。みんな食い入るように話を聞いていた。
 その後、HZUがQVHの話した内容を具体的な体験談で分かりやすく補足説明をした。さらにEDBが山形県遭難救助訓練中に編み出した「ハーネスを使用した搬送法」を披露した。沢登りなどではかなり使える方法である。イッチャンやカズエチャンもアキラ君を軽々と担ぎ「これなら私も担げる!」と太鼓判を押してくれたし、アキラk君「担がれ心地は最高!」と満足な様子。
 最後に全員で記念撮影を行い、参加者一人一人から感想の発表があって閉会となった。

今回の参加メンバー
小国山岳会のスタッフは、ECB・EHJ・AXL(岳ちゃん)・AQL(キッチャン)・ODD・HZU・アキラ君・QVHでした。
先ずは2mの深さに掘る
ホースの先には参加者が埋まっている(雪崩埋没体験)
町民グランドで隠されたビーコンを探す
慣れてくると皆が同じ所に集まるようになる
ここだよ、ここ掘れワンワン
楽しい昼食会
チゲ鍋に満足
座学が始まった
講師のQVH
眠気が出てきたかな?
シミケン体操でリフレッシュ!
振り付けも出てきたよ
QVHの読図講座
真剣な顔つき
ねえねえ、どうやるの
なるほど、知らなかったわ
HZUが補足説明を行う
ECBの講座が始まります
アキラ君のハーネスにザックを付けます
粟さんが背負ってみました
途中の交替方法
これでいいよね
余裕のイッチャン
カズエチャンもこの通り
担がれ心地はどう?
参加しての感想発表
obakeさん シミケンさんは一足お先に帰ります
山形の武田さん
鈴木さん 本間さん
粟さん LTQさん
片桐さん カズエチャン
イッチャン tamoさん
konchang 目黒さん
ハイジさん 米沢の大江さん
山田さん 岳ちゃん
もし名前が違っていたら、HZUまで連絡をお願いします
掲載している画像は一部AQLから提供を受けています。
掲載されているホームページ
いっちゃんのお部屋 雪山講習会
ヒメサユリの山歩き 初めて受けた雪山講習会
日々是好日 小国通い