登山者情報1194号

【9月23日/川入-三国岳/井上邦彦調査】

 今年は川入から三国小屋の間で、トラブルが相次いだ。それらを自分の眼で確認するため、KEBと二人で出かけることにした。
 06:56川入キャンプ場に車を置いて歩き出す。07:03御沢から故意に尾根末端の道に取りつく。これは間伐材を利用した登山道整備を確認するためであるが、結局はまだ整備は行われていなかった。
 07:32下十五里、07:59中十五里、08:16上十五里、08:36笹平、08:49小白布コース分岐と順調に高度を稼いで行くが、梶川尾根等の急登を歩き慣れている身体には物足りない感じである。なお、中十五里から上は携帯電話(FOMA)の送信が可能になったので、blogに実況中継を始めた。
 08:58地蔵山に直登するコースと分かれトラバースを始める。09:01樹間から三国岳と剣ケ峰が見えた。
 09:04-28峰秀水(地蔵清水)に到着。ここは、先日「掲示板A」にトラブルの書き込みがあった場所である。「落石危険」と記載された紙が数枚、木の枝等に下げられていた。清水手前から直登し左に折れた所にはテープが張られ、「下に水場がある」と記載された紙を見つけることができた。登山道の下は灌木となっており、何もなければこのすぐ下に水場があるとは気づくことはないだろうと思われた。
 戻って水場に行くと、半洞窟状の奥に水が噴き出していた。ここで水を汲もうとすると、上の登山道から落ちてきた石は、ちょうど後頭部を直撃する形になる。下に置かれた木の箱は接着面が不十分なのだろう、殆ど用を足していなかった。
 水場を横切るように道形があったが、ここには進入しないようにテープが張られていた。私の記憶ではかなり以前からこの道はあった筈である。なお帰途、上からこの道形を歩いてみたが、全く問題なく歩けた。何故、安全で問題のない下道を通行禁止とし、危険な上道を歩かせているのか、理解に苦しむところである。
 地蔵山から来る道と合流し、剣が峰に向かう。赤い岩から両手を使う岩場となる。岩攀り経験のないKEBはおっかなびっくり「帰りはここを下るの?」と心配気な様子。ストックをザックに付け、三点確保でゆっくりと登る。
 ルートを右に取る所から、岩に赤ペンキと黄ペンキが沢山出てくる。転落事故があったので、ペンキでルートを明示したと聞いていたが、それにしても多過ぎると感じたし、意味不明の記号もあった(恐らく注意を促すという意味?)。10:12剣ケ峰の標柱を通過する。ペンキは延々と続いている。
 10:29-12:19三国小屋に到着する。食事を取りのんびりしていると、ヘリコプターが飛来してきた。機体には「ふくしま」の文字、福島県の防災ヘリである。嫌な予感がする。
 ふくしまは七森を過ぎ、種蒔山の登りにかかる鞍部でホバーリングを開始した。明らかに遭難である。隊員が下降し、吊り上げ作業する様子が確認できた。
 ヘリが飛び去ってから、我々も下山をすることとした。13:00分岐を通過し、13:09-17水場の状態を再確認し、13:27横峰、13:54上十五里、14:05-34中十五里で休憩、14:45下十五里、15:06御沢を通り、15:13キャンプ場に戻った。

キャンプ場から歩き出す
御沢の看板
下十五里で一服とする
中十五里
上十五里で携帯電話をボイスレコーダーに使用するKEB
笹平
右は小白布へ下る道です
小白布への道
右は地蔵山々頂へ向かう道、左へ行った
三国岳と剣が峰が見えた
峰秀水(地蔵清水)、登山道は、ここから上に登る
落石危険の表示があった、問題は水場の上がオーバーハングしていることだ
パイプの脇から水が出ており、木枠には僅かな水しか溜まっていなかった
水場から正面に進む道には赤テープが張られていた
水場のすぐ上を通る登山道
左の藪の下は水場になっている
ここで石を落とすと、水場を直撃する
注意書きが下げられていた
石を落とさないように注意して通過するKEB
再び三国岳が見えた
地蔵山と三国岳を結ぶ登山道に合流
七森
地蔵山を見下ろす、この赤い岩から岩場が始まる
両手を使って登る
次第に高度感が出てくる
赤ペンキで登山道の方向が示されている
上の画像を拡大する
ふと左下を見ると赤テープ、ここで事故が起きたらしい
スライドして下って行く登山者
大日杉から地蔵岳に至る尾根が丸見えだ
鎖の支点
剣が峰の標柱
HZU
岩稜となる
振り返ると高度感が・・・
岩に描かれたマーク
黙々と登る
慎重に
水場分岐から護摩壇を見上げる
足もとの岩にも赤ペンキ
黄・黒・赤ペンキで工夫しているようだ
三国小屋に到着!
山頂から見る大スラブ
飯豊山が遠望できた
正面が飯豊山だ
小屋の脇で一杯
突如、頭上に現れた防災ヘリ
本山方面に飛んで行った
種蒔山の手前でホバーリングを始めた
ヘリの下に青い服を着た人間が見える
青い服が丸まっている
何名か作業をしているようだ
吊り上げを行っている
収容すると福島方面に飛び去った
静寂が戻った
私達も下山を開始した
これからの紅葉が楽しみだ
足場を良く見て下る
腰は岩につけてはいけない
さて何処を下ろうか?
こちらにしました
地蔵山下の分岐を右に曲がる
水場の上を通らない古い道を歩いてみたが、全く支障はなかった
古い道(立ち入り禁止のテープ)から水場(左)と登山道(右)
地蔵山々頂からの登山道を合わせる
山頂に向かう登山道
横峰(小屋跡)
掘れた登山道
笹平の標柱
その名の通り「木の根坂」だ
ブナ枯れ?まさか
掘れてはいるが安定している
上十五里の標柱
中十五里の標柱
下十五里
これだけ掘れた道でも歩く支障はない
御沢に到着
キャンプ場のトイレ
無人となった「飯豊鉱泉」、山屋の思い出が沢山詰まっているのだろうな
大規模林道の入口
禁漁区に加え、禁山菜採り
下手に入って鍵を掛けられたら悲惨です、注意ください