登山者情報1,237号

【2009年05月05日/ブナ峠・地蔵峠・大頭森山/吉田幸男調査】

 5月の連休も後半、5日の天候は午後から曇りと、下り坂の予報、目的は残雪期の山々の写真撮りなので、天候が第一条件、天候が持ち応えてくれることを祈りながら意を決する。
 山形市内を4時半に出発、まずは、国道348を経て白鷹町をめざす。白鷹トンネルを過ぎしばらく行くと朝霞の中に、大朝日岳を中心とした朝日連峰のパノラマが浮かび上がってきた。天候も徐々にモヤが取れて青空が広がっていくようである、期待が膨らむ!
 白鷹町から、国道287に乗換え最上川と平行して朝日町へと進む、途中コンビニでお茶とおにぎりを購入、朝日町に入ると、国道を左折し「ぬくひ橋」を渡り、県道289へ入る。
 この先は、木川ダムから大規模林道を経由して「ブナ峠」と至るコースを予定していたが、白倉の付近で通行止めの案内板に遭遇、ゲートは完全に閉ざされており、このコースはあきらめざるを得ない。地図とナビで検討したところ「Asahi自然観スキー場」の先に林道が延びているのを発見!林道は途中で途切れてるが、地形図では、稜線超えのコルあたりで展望が得られるかもしれない・・まずは、「Asahi自然観」まで行くことにする。
 朝日川と平行している県道を右折し「Asahi自然観」のルートに入る。カーブの多い急坂を20分位進むと「Asahi自然観」のロッジ駐車場に出た。ロッジの係員に、林道の状況を尋ねると、林道は通行出来るが、通り抜け出来るか不明だ、と、云う。途中、展望の開ける場所があり、写真撮影には絶好だという。どうやら、この林道は大井沢へ通り抜け出来るらしい。天候も、青空が広がり、コデンションは上々である。時間は6時40分、これからの林道越えに備え腹らこしらえとする。
 スキー場内の道路を登り詰めると、砂利道となり山腹を切り開いた道になり、緩く登り上げて行く。林道といっても、かなり確り造られており、路肩にはガードロープが設置されており道幅もあり、走行に不安は無い。稜線近くまで登り上げると道は切り通しになっており、対面へと通過する。さらに緩い登りが続き、最高点近くから水平道となり、左側の林間越に白い峯峰が見え隠れする。待望の瞬間である。
 さらに進むと左路肩が谷側に掛かる処があり、ここが何者も遮る物の無いビューポイントである。谷を挟んだ向い側には、手の届きそうな小朝日岳が吼えている。その奥に大朝日岳の山頂が重なり合う、南は御影森山の三角錐に始まり中央の大朝日岳、小朝日岳と、北に以東岳と、さらに、栗畑、障子ガ岳と、繋がる。朝の光に輝く純白な稜線から麓に拡がる若葉色のブナ林まで一望出来るこの場所で、この季節にしか巡りあえない光景は、雅に、圧感である。しばし、致福の時間を過ごす。
 この林道は交通量はほとんど無いようである。山菜採りの軽自動車が通過、林道の状況を尋ねたところ、大井沢方面に通り抜け出来るとのこと、予定通り大井沢、大頭森山の方へ行けそうである。その後、鹿児島から来たと云う五十台男性とスライド。林道で会ったのはこの2台だけである。
 林道はここから緩い下りとなり、伏辺山を右に見ながら林間のコースを沢まで降り切ると、ブナ峠の標識があった。朝日鉱泉から登って来る林道との合流点でもある。この先、登り返しがあり登り越すと間も無く、大規模林道に合流する。
 ここを右折し古寺地区を経て地蔵峠へと向かう。大規模林道は、2車線舗装道路で快適な走りとなる。地蔵峠は、大頭森山へ登る旧道が分岐してるが100mも行くと除雪されておらず、通行止めとなった、大頭森山の登頂は断念!またの機会にトライとすることにし、大井沢トンネルを経由、大江町を経て帰途ついた。
 山形市自宅着16時30分。

〔追記〕
帰宅後Asahi自然観、ブナ峠、間の林道に関して、手持ちの地図で調べてみましたが記載されおらず、ネット地図で調べた処、唯一、「MAPPLEおでかけ地図」の尺度1万分の1で記載がありました。検索は「山形:蔵王エリア付近」。

Asahi自然観より林道に入る
林道より大朝日岳(中央)小朝日岳(右)
朝日連峰パノラマ
大朝日岳・小朝日岳クローズアップ
御影森山
峠の巨樹
頭殿山
朝日連峰パノラマ
朝日連峰北方の峰
林道から見える峰々
タムシバの花
タムシバの花
芽吹き(オオバクロモジ)
古寺地区から見る小朝日岳
地蔵峠付近
大井沢より月山を望む
竜ヶ岳
ミズバショウ
リュウキンカ
カタクリ
オオヤマザクラ
大井沢トンネル付近より