【2009年06月20-21日/梶川尾根〜丸森尾根/木内茂雄調査】
【タイム】
(6/20)飯豊山荘5:28〜6:08ナラの木曲り〜6:41仲良し二本木〜7:21湯沢峰〜7:51滝見場〜8:57五郎清水〜10:19梶川峰〜10:38ケルン〜11:12扇ノ地紙〜11:19胎内山〜11:37門内小屋〜13:10北股岳〜13:30梅花皮小屋
(6/21)梅花皮小屋9:00〜9:28北股岳山頂〜10:16門内小屋〜10:55扇ノ地紙〜11:33地神山〜11:46地神北峰〜12:28丸森峰〜13:32夫婦清水〜14:21飯豊山荘見える〜14:46飯豊山荘
【記 録】
天狗平ロッジに泊まったケンロク夫妻と梅花皮小屋でまた会おうと言葉を交わしてから、梶川尾根に取りつく。見慣れた急な登山道を登りながらヤマツツジ、タムシバ、白のイワカガミ、ウラジロヨウラク、カタクリ、ムシカリ、シラネアオイ、カタバミ、ノウゴウイチゴ、キクザキイチリンソウ、スミレなどを楽しみながら夏道を登る。
五郎清水の少し手前の残雪を単独行の人が右に上がって行くが、左を見ると、小木が雪に倒されて通せんぼしている先に夏道が見えたので、声をかけて修正してもらう。
五郎清水の標識が残雪に頭を出している。単独行の人が水場まで降りたが雪に埋まっているとのことだ。その先で、ウコンツギ、エチゴキジムシロ、イワカガミ、ミツバオウレンを撮りながら、どうにか梶川峰に着く。この近くはヒメサユリが咲く所だが、蕾も見つけられない。
梶川峰から、少し下り気味に歩くと左に小さな池が有、例年の如くイワイチョウが咲いている。ニッコウキスゲも動き出している。そして、その先のケルンには少ないがチングルマ、ハクサンイチゲが咲いている。更に、その先の雪が解けたばかりの草地にはバイカオウレンが咲いている。そして、緩やかな残雪を登ると、扇ノ地紙に着く。この標識の字は見えないが、直ぐ下の標識はハッキリ見えるのだが雪の下で有る。
此処からは、稜線漫歩で気分良く門内小屋に向かうとミネザクラ、ミヤマアカバナカタバミ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマキンバイ、ウズラバハクサンチドリ等に会う。今回の最大の目的は、門内小屋近くのミヤマキンバイとハクサンイチゲの共演にバックを二王子岳と期待して来たのだが、生憎の梅雨空でバックが霞んでいる。また、ミヤマキンバイが満開で無いようだ。
門内小屋では満を持して、一本だけ持ってきたビールに手を出す。後は梅花皮小屋での祝宴までとまた歩き出す。門内岳を過ぎてミヤマキンバイが目立ち始める、景色は期待出来ないので、下を見て歩いていると、十花弁のミヤマキンバイを見つける。私の桔梗でも十花弁が出たことがあるが、狂い咲きだろう。
北股岳に近づくに従い、道脇にはカタバミが目立ち、時にはツマトリソウを見つける。山頂では大日岳が目の前に見え、いくらか、青空も見せてくれる。梅花皮小屋に向かって降りていくと間もなく、またハクサンイチゲが出迎えてくれる。それから、オヤマノエンドウが満開である。小屋に着くと石転び沢を登り、先に着いていたケンロク夫妻と雪で冷えたビールで乾杯とあいなる。これが有るから山に来るのだ、、、、、、、、、、、。
その後、ユックリと小屋の周りを見回すとシラネアオイ、ミヤマガラシの塊、ハタザオの群生、小屋を新築した時には更地だったのがミヤマキンバイの花畑になりつつある。それから、此処に有ったのかと、ハクサンコザクラが数輪咲いている。
後は時間が早いので宴会を二度行う。何の事はない、本日は私の誕生日なので、ワインをかついできた。それプラス、諸々で何時まで飲んだろうか。
(6/21)
夜中には雨の音はしなかったが、四時、五時と時間の経過に伴い、パラパラが連続の雨に変わって行く。六時頃は本降りで“お天気祭り”と称して熱燗となり、いい気分でもう、一眠りする。目を覚ますと曇りに変わっているし、宿泊の9人は誰も居ない。
丸森尾根までには降るなよと気合をいれて歩き出す。直ぐに北股岳登りで、パラパラときたのでまず傘を開くが直ぐ止んでしまう。遠くに朝日連峰、その後には月山が見える。北股岳山頂に着く頃には何か晴れそうな雰囲気になってくる。
山頂に着くと向こうには青空が出始め、二王子岳がクッキリと見え、遠くには佐渡の山々が横長く見える。そして、門内岳に着く頃は本格的に晴れて、振り返れば飯豊本山まで見える。
早速、目的の写真を撮るが、私の期待していた風景には“いまいち“である。しかし、雨を覚悟していたのに、これは本当にラッキーとしか言いようがない。有名な雨男が来なくて良かったと御本人に感謝、感謝。それから、もう一つ予定していた、地神山での二王子岳と本山をバックの写真を期待していたが、生憎上昇する雲で駄目で、暫く停滞してチャンスを待つが、雲の動きが無く諦める。
辺りを見回しても誰一人いない、稜線を私が独占して歩くのもオツなものだ。地神北峰から丸森尾根を下り始めると直ぐに残雪で、真っ直ぐ降りるには傾斜がきつ過ぎるので、左の笹藪沿いに下る。残雪をトラバースすること約10回である。
二度目のトラバースで雪の斜面に足をフラットに置いたら、一瞬でスッ転び滑り出す。無意識のうちに、40数年前のピッケルワークが功を奏して止まる。此の辺り、上手な人であれば、グリセードで降りてしまうだろうが、アイゼンを付けた方が無難か?そして、晴れているので、夏道は直ぐに判るが、霧で踏み跡がハッキリしない場合は左の笹藪沿いに下りながらいけば迷わない。しかし、丸森峰近くの残雪は左の笹藪沿いに行くとコースアウトになるので、此処だけは真っ直ぐ下る判断が必要だ。
この後は夏道なので問題無し。丸森峰を過ぎ、やがて、森林帯を下るようになると、例年の如くツバメオモトが咲いているし、シラネアオイ、サンカヨウ、等を見つける。
そして、夫婦清水に着いて、水場を見に行くと、水量が豊富に流れている。直ぐ上には残雪がタップリ有り、当分冷たい水が飲めそうだ。此処から先も延々とした下りで、下を向いて歩いているせいか、暑さのせいか、顔が真っ赤になってくる。早く、飯豊山荘の屋根が見えないかと、何度も思うが、なかなか見えない。いい加減歩くのがいやになり、矢張り飯豊はきついなあと思う。それとも、また一つ年をとったからだろうか考えながら、我慢して歩く事長し、漸く、山荘に降り立った。
“追記“
今山行で何人か知っている人達に有ったが、私の物覚えの悪さで何人かに失礼してしまった。今後も遠慮なく声を掛けてください。
梶川尾根登山口 |
飯豊山荘見納め(ナラの木曲り) |
仲良し二本木(ナラとブナが仲良し) |
咲終わったエンレイソウ |
白のイワカガミ |
カタクリ |
タムシバ |
ヤマツツジ |
風雪に耐えたブナ |
ガクウラジロヨウラク |
滝見場より三本樺を見上げる |
滝見場より石転び沢を眺める |
終わりかけのイワウチワ |
ムシカリ |
カタバミ |
シラネアオイ |
キクザキイチリンソウ |
ノウゴウイチゴ |
スミレ |
五郎清水の標識 |
ウコンウツギ |
エチゴキジムシロ |
イワカガミ |
ミツバオウレン |
梶川峰 |
イワイチョウ |
チングルマ |
バイカオウレン |
字が見えない扇ノ地紙の標識 |
ミネザクラ |
ミヤマアカバナカタバミ |
お花畑 |
ミヤマキンポウゲ |
ミヤマキンバイ |
ウズラバハクサンチドリ |
ハクサンイチゲ |
門内小屋 |
ミヤマキンバイの花畑後方門内岳 |
十花弁のミヤマキンバ |
ツマトリソウ |
北股岳山頂 |
カタバミ |
ハクサンイチゲ後方大日岳 |