【2009年12月05日/柳生戸街道(米沢街道)/井上邦彦調査】
ナビに「新潟県朝日村小揚」と入力し、暗いうちに自宅を出発。村上市の牛丼屋で朝食を摂り、市街地を抜けてセブンイレブンから右折し、朝日スーパー林道方面に向かう。ナビに従って進むと、鷲ヶ巣山の山頂部分に朝陽があたった。
下小揚と上小揚の分岐で躊躇するが、ナビの示す通り右の上小揚に向かい、集落の橋を渡ると「塩の道・米沢道」の看板が出ていた。ここから先はインターネットで検索した「 」を参考にして進む。集落を過ぎ狭くなった車道は杉林を抜けて小揚川沿いに進む。
幾つかの橋を渡り、やがて右手(南)の沢沿いに高度を上げて行く。才ノ神峠には祠があるが、それと気付かずに通り過ぎてしまった(帰途に確認)。
降り切って長津川の右岸を遡るが、ログハウスが1軒あった。テラスに風呂が置いてあり、誰かの別荘のようだ。周辺には人家の跡が見受けられた。この辺りが柳生戸集落跡なのだろう。橋を渡ってほどなく、「塩の道・米沢道」看板があり、林道に大きな樹を置いて障害物とし、通行止めのワイヤーが張ってあった。
7:46、自転車を引いて林道を登り始めると、すぐに2本の木が倒れていた。急な砂利道で自転車に乗っては登れない。ひたすら我慢である。
08:05道が二手に分かれる。「塩の道・米沢道」の標識に従い左の地形図には記載されていない林道を進む。自転車に乗ってみるが不整地なので、歩いた方が楽である。長津川を挟んで鷲ヶ巣山が大きく見える。作業か何かの休憩所といった感じの小屋と廃車がある。
08:27-31「塩の道→」の標識があり、杖が2本立ててあった。ここに自転車をデポし、右手の歩道を登るとすぐに尾根上に出た。右側にも踏み跡があるが、左に立派な道が続いている。これが旧街道であろう。
街道は立ちふさがる峰を右から巻いている。この辺りのナラ枯れも酷い。葉の落ち切ったブナ林を快適に進む。殆ど上り下りはない。08:49巻き終わり、頂稜を進む。08:52頂稜の窪みを歩く。尾根の北側を通る時は鷲ヶ巣山、南を通る時は光兎山、これらが修験の山としてつながりを持っていることを実感する。
テン戻から烏帽子岩に至る県境稜を仰ぎながら進むにつれ、烏帽子岩の異形さが強くなる。
09:07僅かに降る。鷹ノ巣山の突起が気になる。祝瓶山を始めとする朝日連峰の白い山並みが姿を現す。
09:10-14突然「塩の道・大峠」の看板があった。ここで休憩とする。ブナ林の居心地の良い所である。これまでは実に快適な歩道であるが、烏帽子岩北東斜面の通過が懸念される。
峠から降り始め、林がなくなり笹とワラビのホダ道になる。数度折れると、09:21切り開かれた場所になり、樹に板がつけられていたが、何が書かれているのか分からなかった。
さらに下って、いよいよ本日の核心部である烏帽子岩北東斜面のトラバースとなる。前回(登山者情報第1300号)眺めた時はかなりの崖であり、整備されているか心配であった。
遠くから見ると、いかにも怖そうであるが、実際に踏み出してみると、きちんと土砂が取り除かれており、気にならない。
ヘツリが終わると、再びブナ林となり、09:39-10:31県境の小さな標識に着いた。ここでたっぷりと休憩を取る。
雲が取れ始めた朝日連峰北部の峰々を眺めながら帰路につく。10:53先ほどのワラビ野に着くと、危険地帯を終えた解放感、10:59大峠に着くと登りきり快適な街道となる安堵感が、古人の気持ちと重なった。
11:42尾根上から鷲ヶ巣山を眺めていると、下に林道の終点らしいものが見えた。11:49-53林道に出てからは、自転車のブレーキを掛けながら、12:10瞬く間に車まで到着した。
通行止めから小揚まで9.3km、ここで携帯圏内に入った。12:54国道7号線に到着、19.4kmであった。
国道7号線から県境まで |
車両通行止めから県境まで |
鷲ヶ巣山の山頂に朝陽が当たった |
小揚集落で見かけた看板 |
九才峠にて |
祠 |
柳生戸集落跡に建っていたログハウス |
ここで通行止め |
ワイヤーが張られ、樹が置かれていた |
ジグザグに登って行くと左前方に水平に走る林道が見えた |
林道の分岐 |
標識に従って左に進む |
途中に小屋があった |
鷲ヶ巣山 |
林道の途中の標識 |
標識から右の歩道を登る |
旧街道は山腹をへつるように伸びていた |
しっかりとした道形である |
主尾根の真ん中を進む |
とても歩きやすい道である |
県境の主稜が見えた |
烏帽子岩は異形な雰囲気をかもしだしていた |
厚い落ち葉に覆われた道、両側はブナ林 |
大峠に到着 |
大峠から降りになる |
烏帽子岩が近づいてくる |
光兎山 |
笹が出てきた |
ワラビのほだが道を覆い、板が取り付けられていた |
烏帽子岩の左の斜面に向かう |
いよいよ崖のヘツリが始まる |
鷹ノ巣山 |
近づくと意外にしっかりとしている |
振り返る |
雪崩斜面に作られた道 |
上からの落石も留意ですね |
県境(町境)に到着 |
戻る途中、朝日連峰が姿を現した |
大朝日岳 |
祝瓶山 |
崖を横切っている道 |
先日歩いた町境 |
一息ついて烏帽子岩を見上げる |
鷹ノ巣山 |
いつか鷹ノ巣山と鷲ヶ巣山の間を歩いてみたいな〜 |
ブナ林の快適な道に戻る |
県境を振り返る |
左下が林道の終点のようだ |