【2010年02月20-21日/山形県山岳連盟三委員会合同総会研修会/井上邦彦調査】
山形県山岳連盟指導員委員会・遭難対策委員会・自然保護指導委員会の合同研修会が、小国町で行われた。タイミングよく20日午後、隣村である新潟県関川村で小西浩文氏の講演会が行われたので、全員でそれを聴講した。
小国町の旧小玉川小中学校で、講演の感想をテーマに話し合いを行った。講演の中で印象に残った部分は「8,000mを登り、再度登ろうとする人は少ない。それは自己の限界を見せ付けられる苦しい世界だからだ。20歳代早々で8,000mを登る機会を得た。そこで体験したのは、滑落したメンバーを見捨てて山頂を目指す、人を思いやることのできない世界であった。これまで私の山仲間のうち、55人が山で命を失っている。一緒に無酸素で14座を目指した友人は、私に雪崩発生を教えると同時に、その雪崩で姿を消した。食事は一日一食であり、玄米を食べている・・・」、小西氏の人生の全ては8,000m14座無酸素登頂のために捧げられている強い信念を感じさせる講演であった。私達の山歩きとは異次元の世界に、皆強烈な印象を受けたようである。
翌21日は、阿曽委員長が1月30日に谷川土合山の家で受講した「雪崩レスキュー、雪崩遭遇と事後対策について」の伝達講習(座学)があった。講師は「NPO法人日本雪崩ネットワーク(http://www.nadare.jp/)」とのこと。
その後、屋外に出て実技の伝達講習が行われた。
小西浩文氏(右)の講演会にて 村上新聞より |
旧小玉川小中学校にて |
翌朝の祈念撮影 |
阿曽委員長による野外講座 |
スコップを使った弱層テスト |
深く埋まっている場合、プローブで確認したら、プローブを頂点としてV字状に掘り進みます |
先頭が掘った雪を後ろのメンバーが排雪します |
この方法により深く掘ることができるし、雪から身体を出すことも容易になります |
西俣ノ峰が姿を現しました |
みんなのザックを一箇所に集め、その上をツェルトで覆い、周囲の雪をツェルトに被せます |
次に下から穴を掘り、ツェルトとザックを下から抜き出します |
これで簡易シェルターができました |
西俣ノ峰がすっきりとしてきました |
梶川尾根に謎のトレースが? |
校庭からの展望 |
小玉川小中学校 |
風倉山 |
支点の作成 |
ピッケルを横に埋める方法です |
強度を確かめます |
柴を使う方法です |
両側に力を分散するのがポイントです |
このように埋めます |
枝の股がある時は、最後に股を通します |
これで強度が増します |
今回利用させていただいた旧小玉川小中学校 |
学校と飯豊連峰 |
西俣尾根 |
倉手山 |
学校と丸森尾根 |
梶川尾根 |