登山者情報1,372号の2

【2010年07月29-31日/泡滝―三方境/井上邦彦調査】
翌日、再度三方境に出掛けた 溶けた緑化ネット
右手の緑化ネットも上部は溶けている
石の周辺は溶けていない
雪が積もって、直接季節風が当たらない箇所はネットが残り、植物が生育するのだ
狐穴小屋を出発する
ヘリで空輸して整備した石畳
以東岳に向かう
このような地形はどのようにして作られたのだろうか?
周辺を観察する
水流ではなく、風による侵食であることが分かった
狐穴小屋から以東岳までの間、このような侵食風景が頻繁に見られる
天候は優れないが、状況を観察しながら進む
風が強くなってきた
足元にはハクサンイチゲが咲き乱れている
イブキジャコウソウが咲いていた
不思議な光景に出会った
コメススキが谷地坊主のように根付いている
ここに植生回復のヒントが隠されているような気がした
一見、登山道と関係しない裸地かと思ったら
古い標柱があった
右下から吹く季節風が、砂礫を風上に積み上げている
小柄で爽やかな黄色のマルバダケブキが群生していた
石が風を受け止めるのだろう、風下にミヤマキンバイが生育していた
無残な侵食が至る所に広がっていた
以東小屋で測量の方々と合流した
キンコウカ
どのように測量を行っていただくか、お花畑で現地のすりあわせを行う
深く侵食を受けている
何故か侵食された底に笹が生えている
底の笹の下に水が通るトンネルがあった
深く掘れた結果、残された草の塊が地滑りを起こしているのだ!
振り向くと、右の斜面から大きな塊が滑り落ちて侵食地を覆っていることが分かる
古い施設も再利用できないだろうか
幾重にも登山道が伸びている
保全作業の基本は現場の観察だ
ミヤマリンドウ
足元が抉り取られている
技術的には風衝地帯に比べれば問題は少ない
それにしても深い、最大深は4mを越えそうだ
回復しつつある場所は自然の推移に委ねるのが良いだろう
標柱まで下った所で、侵食溝反対側の登山道を発見し、登ってみた
ここで約2mだ
尾根を下りきるとタマガワホトトギスが迎えてくれた
東沢を渡る
大鳥池
河畔をタキタロウ山荘へ向かう
大鳥池の下のジグザグは、上部はショートカット禁止だが、最下部はショートカットするようになっていた
テツカエデ
アカソ

終わり