登山者情報1,386号

【2010年09月05日/川入〜切合・大滝/井上邦彦調査】

 自宅から約120km。大峠は9月11日に福島県側の新道が開通するとのことである。そうなれば、何分かは確実に短縮になるだろう。また495号も訪れる度に改良が進んでいる。
 御沢野営場に車を止め、05:53歩き出す。06:00御沢(小屋跡)を通過し、右の登山道に進む。最初の階段を終えると道は左右に分かれる。右は旧道であり、左の新道を進む。階段なので歩幅がとりにくい。
 06:24下十五里を通過する頃、太陽が顔を出して汗が流れ始める。携帯電話は部分的に感度があり、メールは可能だ。
 中十五里で銀明水に向かってみるが、道刈りがなされておらず、ブナの倒木の所で踏み跡が途絶えた。周囲を見回すと、足元に下る踏み跡のようなものがあったので辿ってみる。熊の寝床があり、そこで完全に踏み跡はなくなった。左の沢に下ってみるが水はない。諦めて戻り、06:42出発する。
 06:55上十五里、07:11笹平を通過する。07:21横峰(小屋跡)のすぐ先で、右手に小白布分岐を分ける。07:30標柱で地蔵山々頂への道を右に分け、左に進む。
 07:35-49水場(峰秀水)で食事を取る。水場の上部を通るコースは落石の危険性があるので閉鎖されている。日陰でじっとしていると寒い。
 07:55山頂から下って来る道を合わせる。08:31剣ヶ峰途中にある水場分岐に着く。岩に描かれた水場の印が薄くなっていた。水場を確認に下る。最初は浮き石があり、下部は後ろ向きになって三点支持で下る。水筒を片手で持って歩けるコースではない。トラロープが張られているものの、頼る気にはなれない。水は細いが一応使用可能なレベルであった。
 08:41-09:04三国小屋に着き、管理人の五十嵐さんと情報交換を行う。現在は常駐期間が終わり、週末のみの管理となっている。今年は水場が涸れずに済んだとのことである。
 切合に向けて歩き出すと、傍らにはミヤマアキノキリンソウ・ウメバチソウ・エゾオヤマリンドウ・コゴメグサ等が咲いていた。下ってきた本山小屋管理人の高橋さんと会い、立ったまま情報を交換する。
 08:30七森の標柱、09:50種蒔の標柱を通過、10:05-21切合小屋に到着した。宿泊棟の増設はそのままになっているので、3連休などにまた管理人が入ると思われたが、水はストップされていた。トイレは水洗3穴、非水洗1穴あるのだが、非水洗1穴以外は鍵が掛けられていた。「水は利用者が補充してください」と書かれた掲示が貼られていた。ここは三国小屋・本山小屋と同様にトイレ内のポリタンクに入れた水を足踏み式のポンプで流す方法である。せっかく水が得られるのだから、梅花皮小屋方式が良かったのではないかと思うのだが、頼母木小屋同様に、同一設計にするとこうなるのだろう。
 食事の後、帰途に着く。10:34種蒔、10:46七森を通過し、11:12三国小屋に着くと五十嵐・高橋両管理人とナベチャンが下ろうとしている所であった。
 11:37分岐を直登して地蔵山々頂直下の広場にある分岐を通過する。沢底のような滑りやすい登山道を下って11:53分岐に出る。
 12:00横峰、12:06笹平を通過し、12:15-23中十五里で再度、銀明水に向かう。予想通り、倒木に潰された潅木の中、左に向かう踏み跡があった。銀明水まで行ってみると、水は染み出る程度で、使用には難しい。鋸等は持参しなかったので、体重を利用して倒木を動かし、なんとか通過できるようにした。なお、中十五里にある標識は「横峯・水場」とあった。以前は横峰小屋跡と地蔵小屋跡に水場があったが、今は藪化が進み使用できない。峰秀水が発見されたので、銀明水も実用的ではなくなったので、地図から抹消することも検討したほうが良いかなと考えながら登山道を下っていると、腰に挟んでいた持ち物がなくなっていることに気づき、中十五里まで戻る。やはり、倒木の所で藪を漕いだ時に落ちていた。12:45中十五里を再スタートし、最下部は旧道を歩いて13:09御沢に到着した。
 「大滝2.3km」と書かれている標柱に従い、車道を大白布沢沿いに進む。砂防ダムから歩道となるが、何となく腐敗臭が気になる。
 13:18-25大白布沢に掛かる橋を渡った所で食事を取る。やはり標高が低いと暑い。右岸に移ってからは一気に標高を上げる。
 対岸に杉が見えた。中十五里付近だろうか。13:39簡単な橋を渡り左岸に移りジグザグに標高を稼ぎ、また水平となる。二つの橋は共に、大水の時は流されることを前提としてロープなどで繋がれていた。
 13:46大きな岩に「大滝一股岩」と書かれていた。13:51長滝を上から見て、13:55河床に出る。岩に描かれたペンキを辿って川を渡り。右岸に移る。
 さらに右岸から入る枝沢を過ぎた所にロープが下がっている急な道がある。登りきると標柱があり、大滝の全貌が一望できた。
 14:03-11一番上の滝の真下に出る。ここは足場が悪く滑りやすい。ロープが張られているが十分に注意が必要だ。
14:50御沢に戻り、14:56野営場に到着した。予定ではもう一本コースを登るつもりであったが、食糧がなくなったので、帰宅することとした。

御沢 
 
 階段を振り返る
 
 下十五里
 
 横峰(小屋跡)
 
 地蔵山山頂コースとの分岐
 
剣ヶ峰が見えた 
 
トラバースコース途中の水場(峰秀水) 
 
山頂から来るコースと合流する 
 
 
 三国岳に向かう
 
七森沢源頭 
 
地蔵岳方面 
 
 地蔵山を振り返る
 
 振り返る
 
 磐梯山
 
 吾妻連峰
 
ここから急な岩場が始まる 
 
 確実に高度を上げていく
 
剣ヶ峰 
 
 水場への分岐
 
 水場
 
 三国小屋から飯豊山方面を望む
 
 大日岳
 
三国岳と地蔵山 
 
剣ヶ峰と磐梯山 
 
 種蒔の標柱
 
 飯豊山遠望
 
 地蔵岳と朝日連峰
 
 地蔵岳
 
切合小屋 
 
 古いトレース
 
 過去の保全作業箇所
 
まばらだが、草が生えている 
 
 
 大日杉コースと合流する
 
 大日岳
 
 御鏡雪(弟見雪)
 
草履塚 
 
 御沢を覗く
 
 左は大日杉から登って来るコース
 
 草履塚と飯豊本山
 
 切合小屋
 
トイレ 
 
 水は人力で右のタンクに入れ、ペダルを踏んで流す
 
帰途 
 
 三国岳〜疣岩山
 
 三国岳
 
剣ヶ峰 
 
剣ヶ峰を下る 
 
地蔵山の分岐 
 
 分岐の標柱
 
 山頂から下る滑りやすい道
 
 横峰の分岐
 
 
 中十五里の水場(銀明水)
 
 中十五里にある標識
 
 御沢に戻った
 

続く ⇒