【2010年12月05日/馬ノ髪山/井上邦彦調査】
昭文社の担当者から「馬ノ髪山」の掲載を検討して欲しい旨のメールが届いたので実踏してみることにした。
新発田市赤谷の三叉路から阿賀町に入ると、すぐ左手にゴルフ場(ルーセントカントリークラブ)があり、その先が上綱木集落である。綱木川に架かる橋の直前で、左岸沿いの細い車道に入り、「夢山荘」の標識から左の道に入る。増谷沢を過ぎ、300m程で左手に山荘らしき家屋がある。山荘向かいに車3台の駐車場があり、「馬ノ髪山登山道入口」と書かれた立派な石柱が立っている。ここまでは舗装されている。
ここに車を止め、07:40山荘脇の車道(無舗装)を歩き出した。車道は増谷沢支流右岸沿いに伸びている。途中の路側にすれ違いできる場所があり、07:41目の前に砂防ダムが現れ、林道はここで終わる。
砂防ダム本体に接して木で補強された階段があり、「山頂まで、おおよそ2時間」の標識があった。ダムを越えて、そのまま杉の植林地の中を進み、07:39川を渡る。丁寧に歩けば飛び石で渡れる小さな沢である。今回はあらかじめ沢身を歩くつもりでスパイク長靴を履いたが、このコースはこれが正解のようだ。いったん右岸に移り、そのまま河床を歩いて、また左岸に入る。
全体に平坦な沢なのだが、ゼンマイが出そうな斜面もあり、何度か沢身を往復する。地形図365m地点で左から沢が入ってくる。山慣れしていれば問題はないが、初心者の場合は道を拾って歩くのが大変に感じるかも知れない。
さらに50m程進んだ所、07:58左岸に「山頂まで1時間」の標識があり、ここから左岸に取り付く(GPSでポイント)。程なく一本尾根の登りになり、樹間から678m峰の険しい南面を眺めながら、高度をぐんぐんと稼いで行く。
08:14(GPSでポイント547m)右側に切り開かれた展望地があり、真下に阿賀町が見えた。さらにすぐ先に「5合目」の標識があるが「綱木・・」読みきれない。ここまで立派な天然杉の中を登るが、この辺りで林相が変わり、ヤマグルマが多くなる。
08:20(GPSでポイント620m)「頂上まで20分」の標識があるが、数字が薄くなっている。08:26(GPSでポイント696m)急登が終わり、右の展望が開けるが、ここから尾根は平坦で広くなり、見事な天然杉の林となり、雪が出てきた。
杉の根元に硝子が数枚あったので、一瞬は小屋跡なのかなと思ったが、良く見るとアクリル製で点字のようなものが沢山印されていた。また杉を見上げると白い木製の箱が固定されており「世代交流実行委員会」の文字が見えた。地元集落の方々による物なのだろう。そう言えば駐車場の石柱には「綱木の夢づくり会建立」と記されていた。馬ノ髪山は地元の方々が大切にしている山なのだと感じた。
町境主稜線に出て、僅かに降る。林床にユズリハが群生し、細いブナも数本あった。08:31馬ノ髪山々頂の広場(三角点)に到着した。曇り空ということで蒜場山や二王子岳は山頂部が見えなかったが、加治川を挟んだ焼峰山や日本海が見えた。晴天ならば飯豊連峰の素晴らしい展望台になるのだろうと思う。なお山頂からの携帯電話は全く問題がなかったし、尾根の途中でも使用できた。
帰途、Mさんとすれ違ったところ、この山は「新潟ファミリー登山」に紹介されているとのことであった。しかし帰宅してから開いてみたが見つけることができなかった。
11:47駐車場に戻る。
上綱木集落から登山口までの行程 |
登山コース |
橋の手前で左折し、すぐに標識に従って左折する |
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ここに入る |
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立派な石標柱がある |
地元集落の活性化事業だろうか |
駐車場は3台分 |
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駐車場の向かいの車道が登山口である |
注意書き |
砂防ダムで林道は終わり |
砂防ダムの脇に階段がある |
ここから沢の渡渉を繰り返す |
何度も渡渉を繰り返す |
画像には左岸の登山道が見える |
長靴の方が歩きやすい |
ここから尾根に取り付く |
547m地点、右手の展望が良い |
遠望する山 |
展望地のすぐ上に「5合目」の標識があった |
見上げる県境主稜 |
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ヤマグルマが多い |
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620mに「山頂まで20分」の標識があった |
696mで再び展望が広がる |
天然杉独特の樹形 |
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杉の根元にガラス板? |
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点字のようなアクリル板だった |
見上げると不思議なものが・・・ |
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地元集落の事業らしい |
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足元に雪が出てきた |
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県境に出るとユズリハがある |
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馬ノ髪山々頂 |
蒜場山 |
焼峰山、後ろは二王子岳 |
焼峰山 |
俎倉山方面に微かな踏み跡があった |
山頂の様子 |
南面を見下ろす |
下山の途中でお会いしたMさん |