登山者情報 1,434号

【2011年05月15日/石転ビ沢〜梅花皮小屋/井上邦彦調査】 

 天気晴れ、大淵には車3台、テント1張があった。05:01竹爺のかあちゃんに見送られて大淵から歩き出す。5:18倉手登山口で上着を脱ぐ。ここら辺、全部除雪終わっている。05:50倉手の水場で新鮮な水を飲み水筒に入れる。除雪はずっとされている、というよりも、かなり速度で雪の量が減っている。飯豊山荘と天狗平ロッジの駐車場は雪が消えている。残っているのは雪崩の跡ぐらいだろうか。5:57湯沢橋を通過する。
 06:14温身平の十字路で除雪は終了しており、ここから雪の上に上がる。6:24砂防ダムを通過するが、階段全て露出しており、オオバキスミレ・カタクリが咲いていた。殆ど夏道沿いに歩ける。06:49-07:03うまい水が露出していた。ここで食事を摂る。
 地竹原を過ぎた所から雪渓に上がる。滝沢入口の雪渓はなくなっていた。07:33梶川出合通過。すぐ上流の水場は出ていたが、大石はまだ出ていない。
 07:58-08:07石転ビノ出合で食事を摂る。門内岳から土石流が出ているのが見えた。08:55-09:12ホン石転ビ沢対岸で休みアイゼンを装着する。ここから上、左岸から細かいブロックが大量に出ており、一部は下流まで届いている。このブロックはかなり新しい。さらに土石流が出た跡もある。
 北股沢出合には両側からブロックが出ている。右岸からのブロックが不気味なので、09:49-52出合の手前で立ったまま小休止し、ピッケルを出す。
 右の窪みは北股岳方向からのブロックが怖いので、亀裂の入った小尾根の右をまっすぐ登る。一番急な斜面を直登し、左の小尾根に近づかないように気を付けて、最上部の窪みを目指す。トレーニング不足か、二日酔いが効いているのか、息が切れる。
 11:00梅花皮小屋に到着する。小屋の周辺には雪がなかったが、梅花皮岳を見ると、昨夜の新雪が薄らと積っていた。管理棟で竹爺が料理をしている間に本棟に行く。雪はないのに扉が開かない。2階の冬期出入り口から入って、1階の入り口を除くと大量の雪が詰まっていた。スコップで少しずつ雪を移動して扉を僅かに開け、そこから排雪をする。雪をのけても扉が思うように開かないので、観察すると床の上に厚く氷層ができて扉を捉まえている。ピッケルで氷を破壊してはスコップで移動させる。
 体が疲れ切った頃に、竹爺が「料理できたよ〜」と呼びに来た。管理棟で熱々のキムチ汁と、冷え冷えのビール!堪りません!食事が終わってからもう一仕事をして下山の準備をしているとスキーを担いだ登山者が登ってきた。なお、トイレは冬用が1穴問題なく使用できるが、水場の確認はしないでしまった。竹爺によると、登山者が水を汲んで来たようだとのことであったから、もしかすると露出していたのかも知れない。
 12:53下山を開始する。雪が柔らかいので、思うようにグリセードができず、足スキーとキックステップで下る。ルートは下山時の通過時間が少ないので、窪地を通った。持参したビニール袋を敷いて、尻セードを楽しみながら、13:29石転ビノ出合に到着した。13:45-49雪渓を離れて、地竹原の上でパッキングをやり直す。
 14:08うまい水にはキクザキイチリンソウ・ニリンソウが咲いていた。途中で2名+1名のスキーヤーを追い越してきたが、もう1名はどこで追い越したか分らない。3名の方は門内岳から下ったが、デブリや落石が酷かったと話していた。14:29砂防ダムを通過する。14:39温身平の十文字で、梅花皮小屋を振り返り、かなりブナの緑も濃くなった林道を進む。15:08-10倉手の水場で喉を潤すと、すぐ先に、往路にはなかったブナの倒木が林道に覆い被さっていた。林道上で根から倒れたブナが、下のブナにぶつかり、まるで緑のカーテンのようであった。16:04大淵到着。まとわりついて来たブヨを追い払っていると、かあちゃんが迎えに来てくれた。

倉手山登山口
倉手山登山口から西俣尾根を仰ぐ
西俣ノ峰
オフタガリの雪橋が・・
全くない!
天狗平手前の天狗橋にて
天狗平の駐車場
梶川尾根トットバノカッチ
雪崩跡
温身平
除雪は十文字までされていた
ブナ林
温身平十文字から稜線を仰ぐ
爽やかなブナの緑
昔の雪崩跡
下ツブテ石と上ツブテ石の間には雪渓がない
うまい水に到着
うまい水が露出していた
ここから婆マクレ
トレースがない!
地竹原でようやく雪渓が見えてきた

続く ⇒

画像2 画像3