登山者情報 1,450号
【2011年07月02日/石転ビ沢/井上邦彦調査】
7月1日朝の雨も上げってきた。OTJは今年も梅花皮小屋常駐のため、落石の危険がある石転ビ沢を避け、一人で梶川尾根を登った。夕方、連絡を取ると、梶川尾根は雪解けが進み、残雪があるのは1,800mネット施工箇所のみとのことであった。さらに石転ビ沢を登ってきた登山者によると、梶川尾根出合巻き道が崩壊し、通行が著しく困難であったとのことである。
2日は、山開きの偵察を兼ねて竹爺と二人で石転ビ沢から梶川尾根一周を計画していたが、梶川尾根は心配ないので、梶川出合の偵察と必要な処置を行うこととした。幸いLFDとGPNが早朝は無理だが、対応できる。EHJは早朝だけならということであった。
2日04:30竹爺宅集合で天狗平へ。05:20湯沢ゲート発、うまい水で一服し、06:40梶川出合に到着。さっそく現状を確認すると、登山道がない!本流が左岸の巻き道を直撃し、登りの登山道をえぐり取ってしまっていた。本流の河床を進むには、梶川合流点に架かっている不安定なスノーブリッジの下を通過しなければならないし、その後は慎重よりも遙かに高い垂直な雪壁を登降しなければならず、巻き道以外にルートはない。そこで3人で巻き道の補修を行い、08:00梶川で汗を拭い、EHJは下山しながら、排水路の補修を行うことにした。
私達二人は、さらに上を目指す。赤滝で崩壊しつつある雪渓の上で休憩しているパーティを見かけたので、注意を促す。08:20赤滝のトラバース道に土砂が堆積していたので、20分ほど掛け、ピッケルを使って取り除いた。
08:47石転ビノ出合に着くと、すっきりした石転ビ沢が広がる。出合から若干登ったところで食事を取る。赤滝で会った銭拾君も合流し、何となく3人で登ることとなった。09:40ホン石転ビ沢対岸でアイゼンを装着、北股沢出合で気合いを入れ、中ノ島(草付キ)に上がり、アイゼンを持って登る。中ノ島(草付キ)最上部でアイゼンを履こうとしたら、北股岳方向から拳大の落石が音もなく、3〜4m眼前を飛んでいった。何時もながら傾斜のきつい雪渓を斜上して夏道に上がり、ガチャガチャと登って最後の雪渓を詰めると、11:13OPTと冷たい泡が迎えてくれた。
情報交換をして、二人で石転ビ沢を下る。先に下り始めた小林さんと話をしながら石転ビノ出合に着くと、LFD達は梶川出合にいるとのこと。一気に下って合流し、共に下山。飯豊山荘の風呂に入り、冷えた泡を飲み干し、山開きの心事に出席した。
温身平から梅花皮小屋(右端)を仰ぐ |
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ここで梅花皮小屋のOTJに連絡を取る |
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梶川出合 |
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巻き道がなくなっていた! |
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作業を終え、梶川でくつろぐ |
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上流から崩壊地を眺める |
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梶川出合の巻き道、左端から入る |
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赤滝下流の大岩 |
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赤滝からズタズタになった雪渓を見下ろす |
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ニッコウキスゲが咲いていた |
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土砂を片付けることにした |
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作業に励む竹爺 |
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綺麗になりました |
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石転ビノ出合に到着 |
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石転ビ沢 |
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快晴の石転ビ沢 |
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ホン石転ビ沢出合から上部を仰ぐ |
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ホン石転ビ沢はまだ雪渓が続いている |
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規則的に亀裂が入った枝沢の雪渓 |
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大雨で土砂が拡散されたのかもしれない |
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北股沢出合で一服つける |
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中ノ島(草付キ) ルートを外れて登っている登山者もいる |
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中ノ島(草付キ)でアイゼンを外す |
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登山者が結構多い |
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梅花皮小屋に到着 |
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梅花皮岳と治二清水方面 |
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小屋脇のミヤマキンバイ |
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梅花皮岳 |
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北股岳 |
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中ノ島(草付キ)を下る |
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最下部にて |
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小林さんと一緒に下る |
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雲の巻く石転ビ沢 |
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登っていく登山者 |
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ホン石転ビ沢対岸の枝沢 |
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梶川出合と赤滝の間 |
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残雪が薄くなっている所があり、確かめて安全に通過する |
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