登山者情報1,485号 ハイマツの食害

【2011年09月24-25日/古寺〜大朝日岳:朝日連峰合同保全事業/井上邦彦調査】

 作業と振り返りが終了し、大朝日小屋に戻る途中で数人が集まっていた。何事だろうと覗き込むと、ハイマツに虫が重なり合って絡み付いていた。この虫がハイマツの葉を食べているのだ。そういえば19日の荷上げ時に管理人の阿部さんが「大朝日岳の山頂に行く途中、ハイマツが変な枯れ方をしているので、調べてくれないか」と言われていたので、今回の作業が終わったら見てみるつもりであった。その気で見ると、あちらこちらで同様に枯れて、虫が固まっているではないか。メンバーの一人が「ハバチの一種ではないか」と推測した。
 下山後にインターネットで検索していたら「マツノクロホシハバチ」のようである。この虫が、ナラ枯れ(カシノナガキクイムシ)、ブナ枯れ(ウエツキブナハムシ)に続く第三の脅威にならないことを切に願うものである。

ハイマツに群がるハバチの幼虫は
綺麗に食べら尽くされた枝
居合わせた皆で観察会
蜂の幼虫なら食べられるかな? 
目が慣れるとあちこちに
登山道のすぐ脇に
固まっています
お食事中です
参考ホームページ「樹木を食べる昆虫、北海道