登山者情報1,486号
【2011年08月29-31日/加治川ダム〜湯ノ平山荘〜おういんの尾根〜北股岳〜足の松尾根/金野伸調査】
加治川ダムからの長い林道歩きを考えるとなかなか手を出せなかったこのコースだが、今回ようやくその機会に恵まれた。数年行われていなかったという尾根の道刈が完了したとの情報もあり、このタイミングを逃す手はない。
【29日】
朝、三日日に下山する奥胎内ヒュッテ前でメンバーと待ち合わせ、車をデポ。残りの車で加治川ダムへ向かう。1時間30分でダム駐車場へ到着。ここから歩き始めるが、立派なゲートの向こう側は意外なほど状態の良い砂利道だった。ダラダラと長い長い道だが、今日は湯ノ平山荘までと考えれば気は楽である。照りつける日差しに汗を流しながら、2時間強で林道終点、さらに2時間で山荘に到着した。早速温泉へ向かう。恐れていたメジロもかなり減っており一安心。飯豊川の渓谷を間近に眺めながら、4時間かけてたどり着いた秘湯を堪能した。
【30日】
とにかく取り付きがきつい尾根であった。いきなり梯子をよじ登る。下をみればかなりの高度感で、もしマクれたらと思うとゾッとする。朝5時だというのにやけに気温が高いようだ。重ねて前日の温泉の効果で体が温まり過ぎているのか、すでに汗が噴き出している。そうこうしているうちに大日岳の方向から朝日が輝き始めた。なかなかハードな1日となりそうだ。
松の生える尾根道を延々と歩く。道はずっと尾根に忠実というわけでもなく、たまにトラバース気味の箇所があるのだが、足場が悪く厄介だった。一応ロープが張られるなどの処置はしてあるが、道が少し藪化しており足元が見えづらいので注意が必要である。道刈は全区間完了していると思っていたが、そうではなかった。今はそれほど問題はないが、いずれは尾根の下部もやらねばならぬ時が来るだろう。
途中何度も休憩しながら、4時間強で中峰へ到着。ここから道刈が始まっていた。エアリアマップで、「寅清水」とある水場は見つけられなかった(今は使用できないとのこと)が、中峰の水場は標識もあり、水量も豊富で非常に助かった(登山道から距離200m程のトラバース道で道刈済み)。
中峰で十分休憩を取った後、後半戦スタートである。ここから先は以前は恐ろしい笹藪地獄であったが、つい数日前に刈り払いが行われ、実に快適な道となっていた。刈り払った笹もきれいに脇に寄せてありスリップする心配もない。途中幕営の為か、広く丸く刈られている箇所があり、作業した人の苦労が偲ばれた。景色は大日岳から主稜線のパノラマが素晴らしい。爽やかな風も心地よく、気持ちが盛り上がったところで北股岳に到着。中峰から約3時間であった。
梅花皮小屋では、明日で常駐管理終了のOTJが出迎えてくれた。泊り客は我々のみで今日は貸し切りである。夜の小屋には歌声が響いた。
【31日】
天気は一転してガス、やがて雨へ。稜線歩きなのに残念だが、予報に反して昨日までは好天だったので文句は言えない。雨は降っていても視界は良かったのでそれなりに楽しむことができた。途中頼母木小屋で早い昼食をとり、足の松尾根をゆっくり下山。下りていくと天候が回復し、快適な下山となった。
最後に、tamoさん、makotoさんはじめ、去年に引き続き今回ご一緒した方々の「中高年パワー」には感心させられるばかりでした。みなさんお疲れ様でした。
長い道のり |
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木陰で休憩 |
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ようやく林道終点です |
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水場で一服 |
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山荘手前にあるのは女湯です |
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到着 |
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いきなり梯子をよじ登ります |
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暑くなりそう |
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鳥居峰で一息いれる |
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ここのトラバースは悪い |
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ここから道刈がされています |
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標識もあり水場は迷わないでしょう |
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きれいに刈られています |
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快適な道です |
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梅花皮岳、飯豊山、烏帽子岳 |
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着きました |
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梅花皮小屋へ |
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夕日を眺める |
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雨の稜線歩き |
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視界は悪くない |
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