登山者情報1,816号

【2014年08月17日/梶川尾根:遭難/井上邦彦調査】
 昨日に引き続き梶川尾根で捜索が行われた結果、今朝残念な形で発見することとなった。転落場所は標高569m、登山口から100m登った所であった。遭難者は大日杉口から入山し、梶川尾根を下山中に、バランスを崩して登山道下に転落したものと思われる。これまでこの付近では熱射病による事故は何件か発生しているが、登山道から直接転落という事故は記憶に無い。それでも急な下りに膝を痛めて腰で這うように下ってくる登山者は何度も見かけている。
 発見した時には見当たらなかったが、昨日本人と会った方によればストックを頼りにやっとの思いで下っていたとのことである。元警視庁青梅警察署山岳救助隊の金邦夫氏が著書の中で「ストックを使用しての下山時に転倒する例が多い、特にダブルストックの場合は危ない」と書いていたが、もしかするそのようなことも一因になっているのかもしれない。
 転落場所の標高569m、発見場所の標高515m、標高差54m、距離50m、平均斜度46.76度(途中にほぼ垂直に近い箇所あり)
転落場所と発見された場所

おわり