登山者情報1,903号

【2015年07月25-26日/古寺〜大朝日小屋(登山道保全講習会)/井上邦彦調査】
 天気予報から雨のマークは消えたが、かわりに12:00頃の風速が6m/sとなっている。外界でこの数字ということは、山頂付近では相当に強い風になることだろう。事前連絡のとおり、06:00に古寺鉱泉登山口に到着する。配布資料を受け取り、調査のやり方などの説明を受けて、06:48歩き出す。
 木立を揺する音が唸りを上げる。風があるので暑さはさほど感じない。07:23合体の樹通過。小屋への補給物資を満載し何時もの道普請用具を持った、大江山岳会の木村さんと庄司さんは遅れ気味となる。このコースは水場が3箇所もあるので助かる。09:53三沢清水からは携帯がつながるので電源を入れる。
 熊越えを過ぎ、樹木がなくなると風は相当に強くなる。膝をついて強風をやり過ごし、弱まった時を見計らって進む。銀玉水を過ぎた所で作業予定箇所を観察する皆と分れ、私だけが先行することにした。
 13:16大朝日小屋に到着。荷物を置いて金玉水まで水を汲みに2往復する。途中に咲いていたのは、ウメバチソウ・タカネマツムシソウ・ミヤマアキノキリンソウ・ミヤマリンドウ・ハクサンシャジン・ウスユキソウ・ヒナウスユキソウ・チシマギキョウ・ヒナザクラ・ヨツバシオガマ・ミヤマトウキ・ハクサンイチゲ・ミヤマホツツジ・ヤマハハコ・ミヤマコウゾリナ・シラネニンジン・エゾシオガマ・ニッコウキスゲ・コバイケイソウ・イワイチョウ・チングルマ・イワカガミ・ヒメシャジンなどである。
 翌日は、朝食後に3班に分かれて施工計画の作成にとりかかり、さらに現場で仕上げを行った。
 以下はメモ帳から
 菊池:キーワードは「誘導」人の誘導、水の誘導。最終は植生の復元を意識する。それに向けて数年かける。人も資材も限られている、小さいものを沢山、連続させる。雪田植生には水が必要、水を保持させる→段々畑を造る。誘導してきた水を保持させる。物理的→行きたくない
 笹を縦にして、その上に木ダム、水叩き、水だけ流れて砂が貯まる、ぬかるんでいる時間が短い。
出発前の打ち合わせ
現場に向かう
一服清水にて
三沢清水下の施工跡に向かう
土嚢から植物が芽生えている
旧道を確認する
かなり安定してきている
ここも上手くいった
古寺山へ
視界がなくなってくる
刈り払った草木は道が掘れることを妨げてくれる
虫達も風を避けて
金玉水へ向かう途中で見かけた花々
(エゾシオガマ)
ハクサンシャジン(タカネツリガネニンジン)
タカネマツムシソウ
こんな所にも芽生えが
金玉水
ネットの効果
翌朝、施工計画の意見を出し合う
これから下ります
施工予定地で測量
アオノツガザクラ
出来上がった計画を説明する庄司さん
菊池先生の助言
大江さんの説明
こちらは柴田さん
最後に資材荷揚げ用の青いネットを設置した
気が付くと小朝日岳が顔を出していた
Y字雪渓
現場を遠望する
下山して(若干名が遅れてしまいました)

おわり