登山者情報1,937号

【2016年02月18日/西俣尾根/井上邦彦調査】
 前日は久しぶりにだいぶ積もったが、好天に誘われて朝食後自宅を後にした。国民宿舎飯豊梅花皮荘裏にある川入荘(冬季休業)の駐車場に車を停める。雪の壁は低く、我が家の平年並みである。
 08:45川入荘発、民宿奥川入に一声かけて、08:55足跡のない雪原に踏み出す。昨日の降雪のせいだろう、私のスノーシューはかなり大型なのだが膝まで沈む。杉林の中に入ると随分と楽になるが、杉林を抜けるとまた同じように沈む。それにしても今年は雪が少ない。
 とりつき手前の小沢は小滝が既に開いていた。09:40-50その小沢の畔で1回目の休憩とする。取付きまで行かずにここから直登するが、ストックを短くして両手で持ち、雪を掻き落として踏みつけるが、膝を使わないと足が上がらない。
 鳴き声、続いて羽ばたきの音が聞こえた。約10m先、数本の柴で白っぽい大きな鳥が、柴に絡まったように空中でもがいている。すぐに高く舞い上がった。うっとりするような綺麗な紋様、クマタカだ。ウサギを捕まえようとしたのかもしれないが、足には何もつかんでいない。慌ててカメラを出したが、間に合わずに飛び去ってしまった。
 直登し、左に斜上する。谷側の足は進むが山側の足はなかなか持ち上がらない。10:40-50やっといわば下の尾根上に出た。ここでスノーシューをデポしワカンに履き替える。ここから上もストックを横にして這い上がるが、スノーシューよりワカンの方が楽に感じる。11:20-30以前カモシカと会った小峰の先で休憩を取る。この先の急斜面もそれほどには隠れた亀裂がなく、順調に這い上がることができた。
 主尾根直前でストックをピッケルに替え、念のため灌木の間をトラバースして12:15-30大曲りに到着する。この先は風に当たっているので雪質が変わる。ダイグラ尾根上部が見えてくる。13:00タイムアップと判断し下山を決める。
今回のルート
長者原から枯松山を仰ぐ
奥川入の登山届箱
雪原に踏み出す
民宿奥川入を振り返る
やはり積雪は少ない
取付き手前の小沢の小滝が出ていた
この柴にクマタカがいた
振り返ると倉手山
稜線には雲がかかっている
岩場を見上げる
斜上する
右手の小沢
高度を上げるにつれ倉手山の姿が変化していく
十文字ノ池方面
振り返ると登山口のあたりにトレースがある
ズームアップしてみるとカモシカだった
大曲り
対岸のブナ林
朝日連峰が見えた
飯豊山
地神山
展望を楽しみながら進む
雪が締まっている所もある
ウサギダナイ方面
冬のブナ林
飯豊山
ブナの実が落ちていた
ダイグラ尾根最上部
下山をする
丸森尾根上部
目の前で雪崩が起きた
川入荘と梶川尾根
【途中で見かけた生き物たち】
セッケイカワゲラ
ユスリカ
コガラ
シロホシテントウの仲間

おわり