登山者情報2,030号

【2017年02月16日/西俣尾根〜枯松峰/井上邦彦調査】
 ヘッドライトを点けて装備を整えるが、出発時には不要となった。06:07川入荘P発。06:15民宿奥川入で登山届を投函する。スノーシューの跡が伸びている、単独のようだ。私はスキーを履いて後を追いかける。
 06:31尾根取付きは岩場の下まで斜面を登る(帰途雪崩がトレースの一部を覆っていた)。06:45-50スキーをデポ、スノーシューに履き替え先行者のトレースを辿る。07:16大曲りを通過する。無風である。07:32-38一回目の食事をし、07:50十文字の池を通過する。08:21-31二回目の食事。追いつくのかなと思ったがなかなか姿が見えない。
 08:58-09:09西俣ノ峰で突然トレースがなくなる。風でトレースが消えたのかなと思ったがそうでもないようだ。まさかデトイリヒラ尾根に向かったのかなと首をかしげる。無線でLFDと交信するが電波が弱い。
 ピッケルを何時でも出せるようにし、隠れた亀裂に落ちないように慎重に進む。途中でストックをデポしピッケルに切り替える。やはりピッケルを持つと安心する。空腹を覚えたので食べながら歩く。
 10:23-35枯松峰山頂。残念ながら森林限界から上は雲に覆われている。LFDと無線交信をする。なお要所では山岳会の主要メンバーにメールで現在地を送信する。ビーコンを身体に付け、ヒトココをザックの中に入れているが、万一の捜索時に備える。昔はこんな便利な道具はなかったので、皆に随分心配をかけたのだろうなと思う。
 帰途はトレースが所々消えていた。時折風が吹くので風速計で測ってみたら瞬間最大風速は33.5m/s!荷物は軽いのに風による支障は全く感じない。
 11:28-50西俣ノ峰で食事休憩していると、今朝のトレースの主と遭遇した。千葉の方で枯松山直下まで行ってきたとのこと。朝は4:00に歩き始めたという、追いつかないわけだ。稜線が姿を現したが、空気に透明感がない。
 西俣ノ峰から降ると風はやみ、雪が湿り気を帯びて春の陽気だ。点発生雪崩が頻繁に発生している。12:20-32十文字の池で四回目の食事。
 12:48大曲りからはピッケルを出し、後ろ向きで慎重に降る。13:21奥川入に戻り主人に顔を出す。ちょうどTVクルーが主人を撮影するところだった。
今回のコース
出発時 月が出ていた
先行者のトレース
倉手山
大曲り
眠たげな山々
西俣ノ峰
兎ダナイと枯松山
倉手山
先行者のトレースが埋まり始めた
西俣ノ峰山頂 先行者のトレースはここで消えた
枯松峰に向かう
振り返る
風紋
雪庇
杁差岳は雲に隠れている
隠れている亀裂に注意しながら進む
分かりにくいが雪庇の直下を横断した足跡がある
雪煙が舞う
張り出した雪庇
大雪原に到着
振り返る
杁差岳
山頂に向かう
いまにも頭を出しそうなのだが
山頂が見えた
風紋に覆われた山頂
振り返る
枯松峰山頂に到着
風紋と飯豊山
山頂のブナ
山頂からの展望
オオドミと三匹穴
飯豊山

つづく →