登山者情報2,033号

【2016年08月10日/御手洗ノ池遭難/井上邦彦調査】
 本日朝、御手洗ノ池近くの登山道で滑落事故が発生しました。これは図のように登山道が何段かに分かれている場所で、よく確認しないで下の道を進み残雪に出たので、戻るのが面倒とそのまま草地を直登しようとして滑落したものです。登山者が履いていたズックは底の凹凸が殆どないものでした。なお遭難者は急行した御西小屋と梅花皮小屋の管理人によって発見されました。現場に向かった救助ヘリは激しく乱れる気流に翻弄されましたが、なんとか11時過ぎに負傷者をピックアップする事ができました。
 この付近は残雪の変化によって登山者がつけた枝道が多数あります。よく観察をすれば既に残雪を踏まずに通過できますので、足元ばかりを見ないで歩いて下さい。間違ったと思ったら面倒がらずに戻って正規の登山道を歩いて下さい。また凹凸の殆どないズックなどは登山に向いていませんので、出発前にもう一度確認して下さい。
発生現場

おわり