登山者情報2,224号 作業中7/12

【2021年07月03日~05日/飯豊連峰一部縦走(御西小屋~梶川尾根)/木内茂雄調査】

【タイム】
・7月3日(晴れ) 御西小屋9:21~11;15大日岳11:39~12:39文平の池~13:30御西小屋
・7月4日(曇り) 御西小屋5:38~6:35天狗の庭7:41御手洗の池~8:59烏帽子岳~9:47梅花皮小屋
・7月5日(雨、風) 梅花皮小屋5:30~6:04北股岳~7:00門内小屋~7:51扇ノ地神~8:48ケルン~9:20五郎清水~10:02滝見場~10:38湯沢峰~12:04下山

【記録】
・ 7月3日
 樽口峠より荷揚げヘリで御西小屋に降り立つ。 ヘリからの荷下ろしを手伝った後、大日岳を目指す。
まず、少し下って行くと チングルマの群生地のはずがまだ雪の中、一部雪が解けているが、芽を出したばかりで花は咲いていない。 その先では群生では無いが、高山植物が沢山咲いている。(写真参照)
 文平の池は雪で半分埋まっていて、更に、土砂で埋まっていて、10年前とは大きく変貌している様だ。 山頂直下に残雪有り、下から見ると渡りづらいので、右から高巻きした。
 山頂には誰も居なく、エゾハルゼミ達が騒々しく鳴き声をあげていた。 暫くして、若い女性が快調に登って来た。帰りに先ほどの残雪を見下ろすと、誰かが整備したような段差が有るのでそこまで、ピッケルで10段くらいステップを切った。そして、向こう側も数ステップ切って渡り易くした。
 御西小屋に戻り、草刈、清水両氏から小屋の直近くに有るヒメクワガタを教えてもらう。
・7月4日
 朝早く梅花皮小屋から関さんが迎えに来てくれるという事で早々に出発する。
 途中、随所に残雪が有るがアイゼンは要らない。天狗の庭近くだったろうか、1カ所、数m神経を使う箇所有、慎重に下った。御手洗の池手前で関さんと合流して、贅沢にも荷物は全部、それこそ、肩代わりしてもらう。
 御手洗の池は殆ど、雪で一杯である。天候は曇りからガスに変わりつつ有り、更にカメラの設定を変にして、写真がうまく撮れなかった。 途中、残雪数か所有るもアイゼンは不要である。
 梅花皮小屋に着く頃は霧の中であった。 夕方からは霧雨となる。
・7月5日
 夜中は霧雨模様で有ったが、起きてみると、雨風、特に風が強い。普通で有れば、こんな時は行動しないが、この先予報は雨続きなので行動する。 関さんが扇ノ地紙までサポートしてくれるという事で、ザックも持ってもらう。
 雨具を着て、完全装備で外に出る。北股岳を登り始めると、いきなり左からの突風でバランスを失いそうになる。腰を低くして、足を踏ん張りながら、一歩一歩登る。油断をすると飛ばされてしまう。唯、只管無言で登る。
 大分、高度を稼ぐと、右に少し回り込む様になり、風をうけなくなる。そして、山頂に着くと、又、左から風を受ける。でも、出だしよりは弱い風である。直ぐに山頂から下り、ギルダ原へと降りて行く。
 高度を下げて行くので、風当たりは次第に弱くなる。途中、オノエランを見かけるが、写真を撮る余裕は無い。ニッコウキスゲの蕾も見かける様になるが花は一輪くらいで、満開になるには、十日先だろう。
 門内小屋で休憩してから、丸森尾根を登って来る井上会長に合流すべく風雨の中を扇ノ地紙に向かう。扇ノ地紙で会長と合流する予定だったが、当方が早かったので、梶川尾根を下り始める。
 ケルンで会長が追いつき、此処で関さんは梅花皮小屋に引き返し、会長にサポートを交代してもらう。途中、残雪の下りがあるが緩やかな下りで問題無し。梶川峰に着く頃からヒメサユリが目立つ様になるが、雨でシャッターを切れない。何とか撮ろうとするがレンズが濡れてしまう。
 梶川峰からの下りは傾斜がきつくなり、木の根、石が濡れていて、滑ると踏ん張りが効かず五,六回は足を取られて尻もちをついたというか、転んだ。挙句の果て、吾が靴は10年も使ったもので、底が減っているのには誤算であった。(言い訳)
 湯沢峰を登った後はこの尾根独特の急斜面で、下界を見下ろすとウンザリする。それでも、何とか登山口まで降りた。

【感想】
 行く時は今回で飯豊は最後と考えていたが、記録を書いていると条件が悪いとは言え、数回転んだ事が癪に触ってきた。そして、もう一度花の写真を撮りに行くと決意する。

 待ちくたびれ
 
荷揚げヘリ 
 
ヘリ飛び立ち 
 
 小玉川風景
 
 ヘリより北股岳方面
 
 北股岳
 
 ヘリの操縦士
 
 御西小屋着
 
 
 御西小屋発
 
 
 荷下ろし助っ人
 
御西小屋前の深山キンポウゲ 
 
 ツマトリソウ
 
 ウスユキソウ
 
 ナナカマド
 
 ゴゼンタチバナ
 
 御西小屋
 
 コイワカガミ
 

つづく ➡