登山者情報2,228号

【2021年07月17日〜19日/石転ビ沢〜御西小屋〜梶川尾根/木内茂雄調査】

【タイム】
(7月17日)
湯沢ゲート5:01〜5:22温身平〜5:35砂防ダム〜6:15ウマイ水6:26〜6:49慰霊碑〜7:21梶川出合〜8:26石転び出合〜10:13本石転び10:18〜11:27北股沢出合〜15:01梅花皮小屋
(7月18日)
梅花皮小屋6:42〜7:20梅花皮岳〜7:45烏帽子岳〜8:08クサイグラ尾根分岐〜9:12御手洗の池〜9:56天狗の庭10:10〜11:13御西小屋12:03〜12:48天狗の庭〜13:31御手洗の池〜14:50クサイグラ尾根分岐〜15:09烏帽子岳〜15:38梅花皮岳〜16:10梅花皮小屋
(7月19日)
梅花皮小屋〜5:41北股岳5:51〜6:33門内岳〜7:02胎内山〜7:17扇ノ地紙〜7:44ケルン7:53〜8:04梶川峰〜8:42元八本樺9:00〜五郎清水9:07〜9:54滝見場10:07〜10:35湯沢峰下10:53〜11:49ナラの木曲がり12:08〜12:53湯沢ゲート

【記録】
( 7月17日)
 連日の快晴の中、石転び沢から梅花皮小屋を目指す。約20年振りの登山で登れるか少し自信が無いけれど決行する。何故かと言えば、10日前ヘリで御西小屋に行き、翌日、梅花皮小屋、更に翌日、風雨の中北股岳経由梶川尾根を下った。条件の悪い上、10年前の擦り減った靴だった為、5,6回すっ転んだ。それが悔しく、今回はリベンジ登山である。
 登山道は、以前と変わり無く、ババまくれ、赤滝辺りにロープが固定され、安全性が高まっている。梶川出合手前は高巻しているが、沢の方を覗いて見ると行けそうなので、沢に降り、右の崩壊している崖を注意しながら、梶川を渡る。(雨の日は高巻した方が無難だ!!)
 年寄りのペースで、確実に歩き石転び沢出合に着く。すぐに雪渓は始まり、見上げれば、梅花皮小屋まで延々と続いている。念の為、4本爪のアイゼンを付けたが、傾斜がきつくなるに従い、8本爪以上の物にすれば良かったと感じる。見上げれば相変わらずの快晴で、天気は最高、吾、足は怪しくなってきている。
北股沢出合に着く頃は、完全にペースダウン、10っ歩上がって、10っ分休む状態になった。
 全く、亀の子より遅い。中の島で、左の急斜面を約10mトラバースするが、4本爪では効かず、キックステップで渡る。滑ったら一巻の終わり!!後は、テント場までの夏道だが、足が出ない。快晴だから良いものの、気ばかり焦る。見上げれば、梅花皮小屋は直ぐ其処だが、近づかない。テント場は雪の中で、小屋の近くまで雪は続くが此処はアイゼン無しで登れる。
 やっとの思いで小屋に着き、ビールを飲むが旨く無い。その後の食べ物も味がしない。聞けば小屋周辺は35,5度のもなったとの事。知らぬ間に、熱中症?或いは舎利バテ?加齢?兎に角参った。緑茶を5,6杯飲んだ後、次第に食欲が出てきた。夜は満天の星。そして爆睡!!
(7月18日)  梅花皮小屋〜御西小屋往復
 今日も快晴。昨夜の疲れはほぼ無く、御西小屋に居る田巻氏に届け物する為、花の写真と景色を撮りながら散歩する。特に20年前と変わっている所も無く、花も何種類も咲いている。(詳しくは写真参照)
 途中、残雪が数か所有るが、慎重に行けば問題は無い。但し、残雪の両端は氷の場合が多いので、此の箇所は油断できない。御手洗ノ池は3分の1雪で埋まっている。傍らにはシラネアオイが、それこそ、20年前と変わらず咲いている。
 御西小屋到着後、草月平のニッコウキスゲを撮りに行こうと思っていたが、取りやめた。昼食をしていると雲行きが少しおかしくなってきたので、他の場所を見ないで、今、来た道を引き返す。
 帰りの所要時間約4時間に対し、後日、関氏の行動をラインで確認すると約2時間半で、歩いている。79歳にもなると、加齢を認めざるを得ない。
(7月19日)  梅花皮小屋〜門内岳〜梶川尾根下山
 今日も又、快晴。気分良くマイペースで、北股岳山頂に立つ。飯豊連峰360度の景色をグルリと見回す。これが、見納めか! 恐らく、今回で“飯豊お別れ山行”となるだろう。
 北股岳から門内岳までの間の、ニッコウキスゲの燃える様な景色を期待していたが、今年は外れであった。後は地神山、?差岳方面を眺めながら歩き、扇ノ地紙から梶川尾根を下る。昔と変わったと言えば、皆さんの登山道整備の苦労が随所に見られる。
 そして、梶川峰を下り、8本樺に着くと、岳樺は2本と減っている。延々と続く急な下りで、刈払いした笹竹に縦に乗ってしまい、すっ転んだ。尻もちをする。更に下って行く途中、今度は石車に乗り思い切り尻もちをついた。痛さに口汚く、痛え!糞っ!畜生!と叫んだ。幸い、周りには誰も居なかった。その後は慎重に降りたのは言うまでもない。
 ナラの木曲がり25分手前で”仲良し2本木”(ブナとナラが仲良く両立)のブナが大分年をとっていた。(写真参照)漸く、ナラの木曲がり”に着くと、名前の由来のナラは倒れて、真下の飯豊山荘の屋根が良く見える。此処からが、大変、覚悟して降りないとなかなか、下に着かない。
 そして、10日前、雨の中5,6回転んだのを、2回で何とかリベンジを果たし、下山した。(撮った写真は約200枚) 

 湯沢のゲート
 
 森の巨人ヤチダモ
 
 
 温身平
 
ブナしずく 
 
 砂防ダム
 
 
ウマイ水清水
 
慰霊碑 
 
梶川出合 
 
シロバナニガナ 
 
 石転ビノ出合
 
 
 14-しばらくして右岸の穴あき
 
ホン石転ビ沢 
 
 北股沢
 
下部を振り返る
 
 コバイケイソウ
 
 
昔のテント場より北股岳を望む 
 
梅花皮小屋を見上げる 
 
小屋の前で朝日
 
 
 オタカラコウと北股岳
 
 
ハハコグサ
 
オヤマノエンドウ
 
 ニッコウキスゲと北股岳
 
 出発
 
ヨツバシオガマ
 
 梅花皮岳を振り返る、ニッコウキスゲと北股岳
 
 梅花皮小屋と北股岳を振り返る、手前ヨツバシオガマ
 
 梅花皮岳山頂
 
チシマギキョウ   
 
-ヨツバシオガマと大日岳
 
 烏帽子岳にて大日岳
 
 大日岳を望む 
 
 烏帽子岳を振り返る、手前シナノキンバイ
 
 コバイケイソウ
 
 
クサイグラ尾根分岐 
 
天狗ノ庭方面の残雪 
 
 アオノツガザクラとチングルマ
 
 ミヤマリンドウ
 
 ウサギギク
 
 ニッコウキスゲと烏帽子岳
 
 クルマユリ
 
 イブキトラノオ
 
花爛漫と後方左本山、右御西方面 
 

 つづく →