登山者情報258号

【飯豊連峰:石転ビ沢〜オーインノ尾根〜湯ノ平温泉/1996年10月10日井上邦彦調査】

井上崇史(小3年)と2人で05:50天狗平遮断機発.06:07温身平,06:23上の砂防ダム,が咲いていた.06:47-57うまい水で朝食.07:08地竹原慰霊碑.07:32梶川出合で迷っている登山者を指導,梶川を渡ってから左岸の夏道が大きな氷化した残雪で埋もれており滑落した後を求めて30分以上さまよっていたとのこと,もし会わなかったらどうなっていたか分からないと感謝された.正しいルートは残雪の上を行くのだか,が使えなければこの時点で通行不能である.07:56-08:17石転ビノ出合はまだ雪の上にが着陸できるほど一面しっかりとした雪渓で覆われている.
氷化した雪渓は緩傾斜でも歩きにくいので早々にを着用する.素晴らしい好天である,昨日から梅花皮小屋に入っている高橋弘之氏と無線交信を行う.石転ビ沢に入ってすぐの大岩の脇に大きな穴が空いているが問題はない.09:08-18ホン石転ビ沢対岸の水場,09:56-10:03北股沢出合の清水で休憩,雪渓はしっかりしており落石の心配もなく快適である.過去にこれほどの残雪が残ったのは記憶にない,
10:07-13黒滝左岸の踏み跡に上がりを外す.滝上からは沢身を直登して北側から中ノ島(草付き)の踏み跡に出る.中ノ島両側の沢沿いにはが咲いていた.10:35-40水場から俯瞰する石転ビ沢雪渓は鮮やかな紅葉に包まれていた.11:59予定時刻通り梅花皮小屋着,ここまで17,246歩であった. 12:00梅花皮小屋発,湯ノ平分岐の標柱から左にするが,全く道刈りがなされていない酷い笹薮で崇は顔が隠れてしまい悪戦苦闘している.洗濯平はとの紅黄が笹緑と絶妙の配色で絨毯を織っている.上部に残雪があるので融雪水が取れる.以前に幕営地として使われていたため踏み跡が交錯して迷い易い,私達もうっかりして急斜面のを強いられて仕舞った.特に雪がある時は大事故につながり易いので新発田市では通行しないよう指導しており,私もでは滑落道迷い注意と記載してきた.道もなくなってきたので,1997年版からは廃道に変更したほうが良さそうだ. 12:34(1,800m)二岐()には新発田市で洗濯平を通らないように書いた板が置いてある,湯ノ平分岐にも同じものがあったがそちらは消失している.1,660mに今西に書かれたが放置してあった,背負い部分が破損したため大切な物だけを持参したものらしい,
小ピークが多くなかなか標高が小さくならない.13:08-17休憩,この数年は道刈りがなされていないらしく笹が登山道に進入している,いちいち両手で笹を払っている崇史は遅れ気味である.1,550m平坦地,が点在し始める.1,510m登山道の周囲は2m程度の潅木となると歩き易くなる. 1,430m小さなお花畑,がまだ咲いていた.左に型の雨量観測施設を過ぎ,13:36-45中峰である.数張り分の幕営跡がある.傾いた標柱から刈払いされた東へ尾根を越える道は片道1分30秒(170歩標高差10m)で水場となる,岩から出ている水を確認する,分岐には標識がなく登山道に清水と石を埋めていた.登山道は標柱から南に下っており,すぐに右手の草原に下る踏み跡を分けるが,これは融雪水を汲みに行くものである. 1,375mでブナ高木が出てくる.1,320m登山道がS字に曲がると大きな池がある.1,300小さな草地.1,280m菱型の標識に寅清水,すぐそことも書いてあるが今回は先を急ぐこととした.14:32-42休憩.滝見場の標識は身落として仕舞ったらしい.1,900mを東に巻く途中に湯の平へと書かれた板が置いてあった.湿地のある平坦地を進むと抉られた沢状の窪地を降り西側の尾根の鞍部に出る.鞍部から尾根上を北に登る踏み跡があるがこれは廃道であり塞ぐように板が置いてある.25千地形図では1,074に向かう窪地は南西から入っているようにも見えるが,実際は南東である.1,070m小は展望がよい.990mぶなの樹に付けられている菱型の標識にオーイン尾根とある.860m鞍部からうんざりするようにの登降が始まる.884m峰は北西から巻くが急斜面であり足場が滑り易い.先行者3人を追い越しさらにを幾つか越し,15:38に860m(鳥居峰?)から正念場の急降下が始まる.720mから鎖場となり580mから鉄梯子を伝い,16:10-19湯ノ平山荘(520m)到着.山荘は11月04日まてで閉鎖となり北股沢の吊橋も撤去される.山荘の上流にある蟹の湯石湯は上部の岩が不安定ということで閉鎖されていた.登山道は山荘の真ん中を通 り抜けている.川沿いの風呂小屋脇を通って急坂を登るが,崇史は家心がついて速度をアップ,ついていくのも楽ではない.17:44一気に北股沢吊橋まで駆け降りて一気に登り返す.最後は走るようにして17:16掛留沢の駐車場である.駐車場は70台程度まで拡幅されていた.

【飯豊連峰:梶川尾根/1996年10月06日菅野享一調査】
ヤマアジサイ がちらほら,カエデが紅葉しドングリの実が落ちてくる。五郎清水から分岐(登山道)に戻る途中で春の崩壊地へ登って仕舞う踏み跡がある,注意が必要だ.