登山者情報357号


【1998年07月05日/飯豊連峰山開き:足ノ松尾根〜頼母木小屋/小林元一調査】

新潟市小針出発 3:50 胎内ヒュッテ着(350m) 5:10 朝食・長〜い林道歩きを考慮、ゴアの布靴とし、荷物もぎりぎりまで軽量化を図る(カメラと三脚は優先)。出発 5 :35 この頃、目指す飯豊稜線上空の一部に青空がのぞく。陽光を受け、まぶしく光る雲は「ターナーの世界」。林道沿いにオカトラノオ・ヤマアジサイ・ヨツバヒヨドリ・トリアシショウマなどに混じって、ひと株だけ萩が早くも紫のつぼみを大きくしていた。足の松尾根取付着(450m) 6:25。 やがて急登となり、キタゴヨウの木の根の道となる。姫子の峰(750m)7:10。稜線にコメツツジ。滝見場(と思われる・900m 7:45)を過ぎて程なく「水場」(950m)。6月21日同様、水は出ていない。頼母木小屋から降りてきた単独行の男性と立ち話。今年足の松 5 回目という。昨夜は、大石〜頼母木の稜線は強風雨でヒドかったとのこと。足元にツルアリドウシ。大石が近い筈と思うが、行く先はガスに被われて確認できない。ツクバネソウの隣で、ナルコユリがつぼみを大きくふくらませていた。黙々と歩く足下にアカモノの花。すでに実を結んでいるものが多く、シイタケの頭に十文字の切れ目を入れたような模様がカワイイ。ミヤマクルマバナ・シロバナニガナ・そして濃いピンクのウラジロヨウラクがカメラと三脚を催促する。ピーンと勢い良く花穂を伸ばし、白い花をつけて群生いるのはリョウブか?大石山山頂(1,567m) 9:50。強風が吹きすさび、ガスがほおを打つ。大石から頼母木小屋へ向う稜線は特に風が強いので要注意とは聞いていたが、下界の天気からはまるで予想できない状況である。先々週歩いたときは、まことに穏やかな散歩道だった。しかし、その時は花らしい花は殆どなかった。今回は風は強いが、なんと花の多いことか!咲き始めたニッコウキスゲの鮮烈な黄色・ハクサンフウロのこんな濃い紫は初めて見る。タンポポの花に似たミヤマコウゾリナ・シロバナニガナに黄色のニガナが混在して道脇を飾る。ひときわ強い風を避けてしゃがみ込めばその足下に小さい小さいイブキジャコウソウ。また、三脚を取り出す。頼母木小屋(1,600m)到着10: 35。ここの水の豊富でオイシイこと!小屋には誰もいない。小屋で携帯電話を試して見る。新潟の自宅・新津・横越町とかけて、通じたのは横越だけ。「洗濯日和ですよ〜」という。一人っきりの小屋でビールを飲んで30分程昼寝。12時頃から4組ほど次々と小屋を覗く。小屋のノートに一言書いて出発、12:35。大石山通過13:10。ポリバケツの水場14:30。2週間も間を置いたのに、また、膝が痛む。ザックを降ろして薬を塗込む。来週は朝日連峰以東岳一泊二日を予定しているので、明日にでも医者へ行ってシッカリ診て貰っておこう。ヤマハハコ2〜3本、ギンリョウソウ。滝見場14: 50。姫子のピーク15:20。足の松尾根取付帰着16:10。 胎内ヒュッテ発17:10。新潟市小針帰着 18:45。