登山者情報379号

【1998年10月17日/大日杉〜五段山/井上邦彦調査】

昨夜の深酒が効き07:00まで布団にしがみついていた。食欲はないが無理に朝食を押し込み、自宅を出る。
08:56、612m、車の中で合羽を着込み、橋を渡り大日杉小屋前の標識に従い車道を進む。小屋は壁の補修工事をしている様子。小屋脇の天幕場を過ぎると左手に標識、川へ下ると本流に渡されたワイヤーに籠が吊るされていた。以前、東俣から権内尾根に取り付く際にあった籠と同じであり、懐かしくなる。さっそく籠に乗り込みロープを手繰って対岸に渡る。
籠(ゴンドラ)になれていない方は充分注意して欲しい。以下私の気づいた点を列挙する。 @定員は1人 Aザックを背負ったまま座って乗り込む B籠は動くので黄ロープをしっかり引いて動かないようにしながら乗り込む C降りる時も同様に完全に降りるまで黄ロープを離さない D黄ロープでなくワイヤーを掴んでいると勝手に籠が動いて転倒や指を傷つけることがある。

籠の渡し


杉林を抜け、25千地形図にある歩道に出る。清水には「五段山めでの唯一の水場」と記載されている。しもから沢の手前で尾根に取り付く。710mから杉林を左に斜上し、等高線の緩やかな部分を過ぎ、750mで尾根登りとなり、まもなく杉林は終わる。850mに「三本楓」の標識がある。地名の標識は全て杉の間伐材を輪切りにしたものを使っている。900mで南に方向を変えると傾斜が落ちる。900m付近で一部尾根を右に巻く。935m「松の眺め」しかし生憎と視界はない。

ムシカリの黄葉


次第にブナ林となって、09:57、1120mピーク「こぶ山」、わずかに下ると休憩によさそうな展望地がある。1180m付近は快適な尾根歩きで「どうだん小路」の標識。

楓の紅葉

1240m道に圧し掛かるようにブナが斜めにあり「天井ブナ」。1320mで右に本山の展望地を分けてすぐ、10:27県境の登山道に出た。合流点は「一枚池」菱形標識のすぐ東であった。

谷地平コースとの合流点


10:30下山開始、程なく切合小屋を目指す単独者とすれ違い、11:40大日杉小屋に到着した。
底の薄いズックを履いていったのだが、登りは新道(旧道の復活と聞いている)とは思えなく良く踏まれていた。下りは滑ることもあり切り株が多少気になったが、問題になるほどではない。このルート整備に汗を流された五段山振興会の皆さん、ご苦労様でした。

鉛筆と赤線が今回歩いたコース


memo
09:02  09:04登り杉、沢の右岸  710m左トラバース  750m尾根  880m尾根傾斜緩くなる  09:30、900m尾根右へ平  09:35、935m松の眺め  09:48〜52、1060m  09:57、1115mこぶ山(1180m)1120m  10:16、1240m天井ブナ  10:26、1320m分岐(右展望地)1300m  10:27〜30一枚池  1180mどうだん小路  850m三本楓